あじあんAsianST(言語聴覚士)

言語聴覚士23年目 / 急性期・回復期リハ病院 / JICAシニアボランティア / 大…

あじあんAsianST(言語聴覚士)

言語聴覚士23年目 / 急性期・回復期リハ病院 / JICAシニアボランティア / 大学院(修士課程)/ 発達障害児・者の支援 /

最近の記事

触覚の発達の重要性

こんにちは! AsianSTです😊 久しぶりの更新になりますが、宜しくお願いいたします🙇‍♂️ 今回は『触覚の発達の重要性』をテーマにお届けします!  前回も触覚がテーマでしたが、前回の投稿から期間が空いてしまったので、はじめに少しおさらいをしておきます! 触覚は、一般的には何かに触った時に感じる感覚のことですが、触覚には「原始系」と「識別系」があります。 「原始系」は、生命維持に関わるもので、本能的・反射的に働く感覚です。そのため、生まれて間もない赤ちゃんには多く

    • 爪切りに激しい拒否を示すお子さん

      こんにちは、Asian STです!😊 今回は『爪切りに激しい拒否を示すお子さん』 をテーマにお届けします! はじめに、私事ですが、 これまで私の仕事は、放課後デイサービス が主でしたが、最近からは総合病院に勤務しています。 そのため、児童との関わりは減りましたが、 私自身は、成人も小児も変わらず 学んでいく所存ですので、引き続き宜しくお願いいたします🙇‍♂️ 今回は、「育てにくい子にはわけがある」(大月書店) という、木村順先生が書かれた書籍を 参考とさ

      • 検査と評価の違い

        こんにちは、AsianSTです!😊 今回は『検査と評価の違い』をテーマにお届けします! この言葉は、意味が重なるところもあり 「患者さんに検査をします」 「患者さんに評価をします」 と言っても、聞いた人は、どちらも違和感なく 概ね同じような意味で受け取られることが多いと思います。 実際、私も「検査と評価」を同じような 意味合いで使っていた時期がありました😓 臨床現場では、リハ職同士であれば お互いが相手の意図を汲み取れることが 多いですし、私自身もこれま

        • 脳の大事な役割

          こんにちは、AsianSTです! 今回は脳の大事な役割をテーマにお届けします!😊 内容は、脳の基本的役割についてですが、 今回は、3つの重要な役割の中のひとつに ついてお話させてもらいます。 私自身も成人・小児に関わらず、対象の方を診ていく時には 目の前におられる対象者の状態を、脳の機能と照らし合わせて 考えることができるように心掛けています。 脳の基本については、何度でも復習してよいことかと 思っています😓 では、その脳の基本の役割ですが、大きく3つに分

          人間の知覚の性質②

          こんにちは、AsianSTです! 今回は『人間の知覚の性質②』 をテーマにお届けします!😊 前回も知覚をテーマにお話しましたが、 その時に、知覚というのは 外界から受け取った感覚刺激を意味づけすること そして 自分にとって必要な刺激を自ら選択して取り入れる ことをお伝えしました。 *知覚について気になる方で、前回の内容を  みていない方は是非ご参照下さい。 この説明を、作業療法士の木村順先生(面識はありませんが…) が著書『育てにくい子にはわけがある』

          人間の知覚の性質

          こんにちは、AsianSTです! 今回は『人間の知覚の性質』をテーマにお届けします!😊 「知覚」と言う言葉は、多くの人に知られていると思いますが、 説明となると「ん??」となる方も多いのではないでしょうか? 調べたことがある方はすでにご存じかもしれませんが、 知覚とは外から受けた刺激を意味づけするまでの過程 のことを言います。 ここで疑問が生じるかもしれません。 それは、知覚と感覚はどう違うのか? という疑問です。 お答えしますと、感覚は 外からの刺激を

          吃音とプロソディ

          こんにちは、AsianSTです! 今回は『吃音とプロソディ』 をテーマにお届けします!😊 前回、プロソディの重要性ということを お話したのですが、今回も引き続きですが、 今回は、プロソディは吃音とどう関連しているのか、 というお話になります。 初めて読まれる方もいるかもしれないので、 プロソディについて簡単におさらいしてみます。 プロソディは話し言葉の中の、主に リズムとイントネーションの部分のことを指します。 例えば、『雨』という言葉一つとってみても

          言語発達・獲得に重要な プロソディとは?

          こんにちは、AsianSTです!😊 今回は 『言語発達・獲得に重要なプロソディとは?』 をテーマにお届けします! プロソディというのは 発話におけるリズムやイントネーション のことを言います。 これが言語の発達にどのように重要なのか、ということですが、 まず、人はどのようにして言葉を獲得していくのか、というところから お話していきたいと思います。 言葉の発達は話し言葉の習得から始まります。 もしかすると、読書を日常的に楽しまれている人の中には、 話し言葉も文字言語も言

          言語発達・獲得に重要な プロソディとは?

          ことばの問題はドリル学習で解決できる?

          こんにちは、AsianSTです!😊 なんか…、また沖縄の南の方で台風が発生している模倣ですが、 まだ、先日の台風の影響で地元の野菜売り場では、野菜が 激減していて、買える野菜が少なく、また値段も高い状況です😓 内地の方も、週末は気温が高かったり、激しい雨になる地域も あるようなので、どうかくれぐれもお気をつけ下さい! 沖縄や沖縄の近くに在住の方々も週末は気をつけて参りましょう💪 今回は、『ことばの問題はドリル学習で解決できる?』 をテーマにお届けします!😊

          ことばの問題はドリル学習で解決できる?

          自閉症児の言語発達のアンバランスについて

          こんにちは、AsianSTです! 今日は、息子の夏休み最終日で、彼は宿題に追われていました。 私も色々なものに追われている気がします😓 まだ暑さは続きそうですが、どうぞご自愛下さい! 今回は、『自閉症児の言語発達のアンバランスについて』 をテーマにお届けします!😊 自閉症児を中心とした、発達の遅れがあるお子さんでは、 発達の全体的なアンバランスということがよく言われると思います。 例えば、運動機能面の発達は比較的順調だけど 言葉がなかなか出てこないといったこ

          自閉症児の言語発達のアンバランスについて

          動画をやめられないお子さんの発達への影響

          こんにちは、AsianSTです!😊 今回は『動画をやめられないお子さんの発達への影響』 をテーマにお届けします! 現代は、テレビやスマホ、PCなどの動画を視聴する機会が 多くなっており、長時間視聴や、視聴をやめられなくなるという ケースも少なくありません。 発達への影響を考えると、リアルな身体の感覚を 飛び越えて、ダイレクトに視刺激として脳に入ってくる ことが問題になります。 リアルな身体の感覚というのは、重力や体の傾きを感じることであったり、 触った感覚

          動画をやめられないお子さんの発達への影響

          障害を受けた脳は発達しない??

          こんにちは、AsianSTです! 今回は、『障害を受けた脳は発達しない??』 をテーマにお届けします!😊 「それはそうでしょ」 とお思いの方もおられるかと思います。 もちろん、脳梗塞などでダメージを受けて しまった神経細胞そのものは元に戻らないため、 そこが発達していくことはありません。 しかし、脳梗塞を発症した患者さんが 適切なリハビリを受けて回復していくことは すでに、多くの人が知るところだと思います。 そのため、今回テーマとしているのは、 発達障

          障害を受けた脳は発達しない??

          ことばの意味を理解させる??

          こんにちは、AsianSTです!😊 今週は、台風6号の影響で仕事が休みになったり、停電が続いたりで ネットもなかなか使えず困りました😓  *AsianST=沖縄県在住 ようやく台風も去ったかと思ったら、また引き返してきて 昨日金曜日の夕方から暴風警報発動…、雨も凄いです。 今のところ電気だけはつながっているのが救いです(❁´◡`❁)。 それはさておき、今回は『ことばの意味を理解させる??②』 をテーマにお届けします! 6月に行われた、日本言語聴覚学会では 8

          ことばの意味を理解させる??

          話しことばと書き言葉の違い

          こんにちは、AsianSTです!😊 今回は『話しことばと書きことばの違い』 をテーマにお届けします! 世界のどんな民族も言語をもっています。 その中には、文字をもたない民族もいますが、 「話しことば」をもたない民族はいません。 例えば、タイに住む山岳民族であるリス族は、 リス語を使いますが、文字言語はもっていません。 インドネシアのスラウェシ島に住む少数民族 チアチア人も、独自の話しことばを使い、文字言語はありません。 ところが、チアチア人は自分達の言語を保存する

          話しことばと書き言葉の違い

          発音の誤りと文字の誤りが似ている理由

          こんにちは、AsianSTです!😊 今回は『発音の誤りと文字の誤りが似ている理由』 をテーマにお届けします! 話をする前提としてですが、 文字は、基本的に漢字ではなく、”仮名の文字” と考えて下さい。 その理由ですが、 仮名は表音文字(ひょうおんもじ)、 漢字は表語文字(ひょうごもじ)であることがあげられます。 表音文字(英:phonogram)というのは 音声に対応した文字のことです。   例えば、 音声の『あ』は、文字の『あ』であり、 音声の『

          発音の誤りと文字の誤りが似ている理由

          ”絵をみせると反射的に名前を言う反応”について 

          こんにちは、AsianSTです!😊 今回は、”絵をみせると反射的に名前を言う反応" について をテーマにお届けします! 発達障害のお子さんとの関わりをもつ方は こういった反応をみることもあるのではないでしょうか。 例えば、こちらが『今から絵本を読むからいっしょにみていこうね』 と言って、いざ絵本を開くと その瞬間に開いたページの何かしらの絵に反応して こちらが絵の名前を言うことを求める前に『あんぱん』など、 絵の名前を言ってしまう😓 そこに絵が複数あれば

          ”絵をみせると反射的に名前を言う反応”について