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【今週の週末ごはん】#7 2ヶ月半漬け込んだ自家製ザワークラウトでアイスバイン風塩水豚じゃがいも煮込み

そろそろこの瓶を開けたいな、と思っていた。
11月半ばに仕込んだザワークラウト。キャベツ半個を細切りにして2%の塩で水分が出て来るまで揉み、消毒した瓶にローリエ、粒こしょう、キャラウェイシードと共に詰め、ひたすら発酵と熟成を待っていた。

2ヶ月半経ちました

2瓶に分けて仕込み、ひと瓶は漬けて10日めくらいで食べた。色や匂いはいかにも発酵していそうだったが、食べるとまだ物足りない。残りの瓶は最低でも1ヶ月は待とうと思った。

それから約2ヶ月が過ぎ、煮込み料理の美味しい寒さが続く今日この頃。
これは!今!使いどきでは!

という訳で開封。
上の写真は蓋を開けたところ。上部に空気が入らないよう、キャベツの固い外葉を内蓋代わりにしていたがその外葉も変色。
それを除き、ボウルに移すとこの色と漬かり具合。かなり黄色く、酸っぱい発酵臭も漂うが、ちょっとつまんで食べてみると思ったよりもマイルドな味だった。かなり低塩で漬けたからか、それともキャベツ自体の持ち味か。

塩気は薄いものの酸味はそれなりにあるので、一応さっとすすいでから煮込むことにした。トーストやホットサンドの具ならそのままでも大丈夫そう。

今回つくりたいものは決まっていた。
一度試したかった、アイスバイン風塩水に漬けた豚。この茹で汁でザワークラウトを煮るという、いかにも美味しそうなレシピである。

もちろん本場のアイスバインは骨付きすね肉だし、もっと日数をかけて仕込むものだが、今回はこの週末ザワークラウトを開けよう!と思い立った日に冷凍庫にあった豚ロース肉を解凍。ハーブ入りの塩水に浸け、冷蔵庫で寝かせた即席版だ。
でも2日ほどでも結構美味しくなっていた。ローリエ、クローブ、ジュニパーベリーとハーブ類が揃っていたのと、脂身のある部位を使ったのが良かったのだと思う。やはり豚料理は甘い脂身から出る旨味が美味しい。塩豚や煮込みなら尚更だろう。

ウインナーは神奈川(主に逗子〜横須賀。横浜市内にも数店舗)のローカルスーパーSUZUKIYAのPB商品。SUZUKIYAの自社商品は割と美味しい(特にハム・ソーセージ、ハンバーグ等お肉系が美味しい。プリンやゼリーも好き)のでいろいろ買って試している。このウインナーもくせがなく、香り良くジューシーで美味しかった。肉々しさが残る食感も良い。

画像公式よりお借りしました

今回は塩豚とソーセージと両方使いたくて各々の量を減らしたが、豚だけでも、或いはソーセージとベーコンのようなシャルキュトリー同士の組み合わせでも美味しいと思う。
それと個人的に欠かせないのはじゃがいも。ドイツ料理なので是非とも入れたい。ほろっと表面が煮崩れてきたところに染み入る豚とザワークラウトの旨味。絶対美味しい、マスタードをつけたらもう昇天間違いなし。

という訳でできあがりはこちら。
もちろんたいへん美味しかった。

作り方をごく簡単に。
《自家製ザワークラウトでアイスバイン風塩豚じゃがいも煮込み》レシピ:だいたい2人分

①まず塩水豚の仕込み。塩分5%の塩水に洗ってドリップ等をよく拭きとった豚ロース肉(塊が良い。できれば500g以上。今回は450g)を入れ、ローリエ、クローブ、ジュニパーベリーを加え、冷蔵庫で2~3日寝かせる。塩水が常に肉の全体を覆っている状態にしておくこと。
② ①の豚肉を取り出し、たっぷりの水で30分~1時間茹でる。茹で汁はこの後使うのでたっぷりめに。

③ザワークラウト適量(300gぐらい)と薄切り玉ねぎ1/4個分をラードまたはオイルで軽く炒め、②のゆで汁とローリエ1枚、白ワイン50cc程度を加えて好みの柔らかさになるまで煮る。途中で適宜茹で汁追加(その時間次第で途中でウインナーと茹でて皮をむいたじゃがいもを加える)。
※玉ねぎをやや多くすると甘みが出るのでそれもおすすめ
④ 食べる際に②の塩水豚(上の写真は茹でた分の半量)も一緒に温めて供す。美味しいマスタードをお忘れなく!

それなりに煮込んだので味はよく馴染んでいたが、夫はザワークラウトが(市販のに比べて)やや固いかもと言った。確かに、あのびっくりするほど大きくて重たい瓶のはもっと細切りだし、加熱するとフォークにまとわりつく柔らかさ。
これに関しては

・もっと細く切る
・もっと塩を濃くして漬け、繊維を柔らかくする
・(葉を柔らかくするため)ごく軽く湯通ししてから漬ける


辺りが妥当かも知れないが、どちらかと言うと材料のキャベツ自体で決まる気も。しっかり巻かれて固い冬キャベツよりも、柔らかな春キャベツの方がザワークラウトには向いているのかも知れない。

来月には三浦半島の美味しい春キャベツが出回るはず。その頃にまた漬けてみたい。ザワークラウト自体はすごく簡単で保存もきくので、常に1~2瓶仕込んでおくと便利。
それと初めて試した「塩水に浸ける」塩豚も、塩をまぶすより断然ハムっぽい香りになったので、またいつか挑戦。

ちなみにこの日の献立全体はこんなでした。
カリフラワーをオリーブオイルを入れた水で煮、チーズと卵を加えたストゥファートはとてもよく作る冬の定番。ほろほろに煮えたカリフラワーが美味しくて、2人で半個以上はぺろっと食べてしまう。優しい味で、食べるとほっと和む。胃腸にも効く感じがする。
豆は数種類混ぜて戻したのをトマトとスパイスで。パンは自家製酒粕酵母(実験中)。リュスティックは割と美味しくできたが、酵母をもっと活性化させないとな・・・。

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