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「これからは目利きの時代」の続き…

今回は、先の「これからは目利きの時代」の続きを書いてみようかと…

ベテランへの逆偏見

先のNOTEの続きですが、某氏についても、その人が所属していた研究機関についても、基本的には博論まで書いている人なのだから少なくとも研究データの取扱や検体の管理など、最低限のことはしっかり身につけているという暗黙の了解はあったのだろうと推測します。

しかし、報道される中では杜撰な実験ノートや管理方法などがあらわになっています。同じようなことは一般社会の企業組織などでも起こっているようにわたしは感じます。

経理のベテラン職員が、実は会社の金をちょろまかしたとか、世の中では律儀で素晴らしいアナウンサーが実は不倫や人間関係ドロドロ状態で清廉潔白とは程遠いグレーな人だったりとか…

わたしが知っている中でも、上位の情報セキュリティ関係の資格は持っているけど、手を動かせない人(ログの出力や解析、FWの設定その他、何もできないなど)などが多かったりして、数多くの資格が用意されている割には使える人がいなかったり「この機材で簡単な検証環境組んどいて」といってもFWとルーターとバカハブの違いがわからなかったり、最近はベテランの人でも、とりあえず一通り確かめないと本当に危ないんですよね~♫

いや年齢いった人でも、本やEラーニング関係で機材名やその働きを理解していても、実際にモノを扱ってなかったり、製品そのものを知らなかったり、ましてやどのように接続してログ情報を抜き出すのかすら知らなかったり、英文の取説が読めなかったり、本当に情報セキュリティ分野は資格が当てにならない… むしろ資格無く現場の一線で働いていた人たちの中に優秀な人が隠れていたり…

良いところは取り入れるのに

日本企業は同業他社でも良いと思ったところは貪欲に取り入れて切磋琢磨してきましたけど、結果的に不正においても似ているところを内在してしまってますよね。

故に、他社で発覚した不正事例があれば、いち早く自社で同様の事例が発生するか否か、発生するとすればその対策、発生しないとすれば何故発生しないのかの考察などをしなければならないはずですが、それをほとんどの組織は無駄としてやっていない…

なので、例えば製品などのデータ不正がある業界で発生すると、関連する分野の他社が同じようなデータ不正で問題になる… はたまた業界の違う組織でさえも同じようなデータ不正が発生する… こういう連鎖は、他企業の事例が自組織で発生しないように検証しておけば防げる問題。レピュテーションリスクや操業が止まる事態で被るコストを考えると、かなりお安い措置のはず…

他企業の良いところは取り入れるのに、悪いところはスルーしてしまい、なんら自組織で検証もしてないのに、自分たちは関係ないと何もしない不思議… これじゃ会社のためにならないし、本来は経営意思決定層がきちんと指示するか、関連する部署がチェックするかをやらないと職務怠慢じゃないのかと思うのですが、それでも頑なにやらないのは、みんな責任をとりたがらない組織になってしまったんでしょうね…

本当は困難を解決した人が評価されるのは健全だけど、何もしない人たちをその人が担当した期間平穏だったことで評価する日本の人事システムになっているので、大きな事案の時にトップになるほど右往左往して何の役にもたたなくなるわけで… わたしは人事の失敗と呼んでいるけど、そもそも評価軸がおかしいことに当の人事が気づかない不思議…

いざという時に右往左往する意思決定層につながる人事をしているから、何かあると下の人に丸投げして責任を回避しようとする。最終的にユーザーや利用者に知られてしまう大きな案件になって、トップが辞めて責任をとったことにしてしまうという情けなさ…

まったく日本の組織構造は長年経っても変化していない…

どうぞ♪

…と言っても今直ぐには変わりようもないですね…
お茶でも飲んで呑気に様子見するのが関の山なのかな〜♪

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