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「対話からはじめる地方自治を下諏訪で」【長野県・下諏訪町】竹元さんに政治に挑戦する思いを聞いてみた!

こんにちは!FIFTYS PROJECTです。
『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー企画#21
引き続きFIFTYSPROJECTが応援する皆さんをご紹介していきます!

「なぜ政治への挑戦を決めたの?」「政治家になって実現したいことは?」第21回では、長野県下諏訪町の竹元かんなさんに気になることをインタビューしてきました!

竹元さんポートレート

政治に関心をもったきっかけは?

 物心つく前から、生きづらさを感じてきました。小・中学校と不登校を経験していて、その時は言葉にならないこの社会に対するモヤモヤがありました。小学校低学年の時、好きだった図工の授業で絵を描いていたところ、賞を取るためと描き直すように先生から言われた些細なことがきっかけで、違和感を感じ不登校になりました。
 今振り返ると、自分に合わない、型にはめ込む教育をずっと受けてきた感覚があります。その時は、踊りという自分らしくいられる居場所に出会い、深く考えずに、時間が過ぎましたが、新型コロナウイルスがきっかけで、暮らしと政治が直結していることに改めて気づきました。働いていたゲストハウスも休業状態で、大好きな下諏訪町の人たちにも会えなくなってしまって…下諏訪の一番の魅力である『人』にもっと優しい政治を、という想いをもちました。

 政治への挑戦を考えたきっかけ、決め手は?

 次の世代の子どもたちに、今の生きづらさを引継ぎたくないという思いが強くあります。
 じゃあ、どうしたらいいんだろうと思った時に、やっぱり政治を変えていくことを私たちが諦めずにやっていくしかないという結論に至りました。
昨年の参議院選挙の際、『#きぼうのみらい プロジェクト』を立ち上げました。投票率を上げるために、投票に行かない人たちと話す対話型のプロジェクトです。絶望の声も聞かれましたが、対話を重ねると、絶望の中にも希望が見えてきて、話した後には笑顔になってくださいました。
 プロジェクトを続けていきたいけど、持続可能性を考えると非正規で働く立場では難しいと思い、政治家として、お給料いただきながら町に提言をするという選択肢があってもいいと思うようになりました。
 
 昨年の夏、名古屋でれいわ新選組の政治塾が開催されることを知り、名古屋なら行ける!と思い立ち、参加しました。そこで、れいわ新選組の長谷川ういこさんにお会いしたのですが、私が帰ろうとしたら、駆け寄って来てくださって、全国に女性議員をもっと増やしたいと直接おっしゃってくださったんです。女性は、結婚・妊娠・出産があって、やっと子育てが終わったと思ったら、介護が待っている今の現状でそういう選択肢しかないと思ってる方も多いし、実際に声をあげたいって思う方も、パートナーやご家庭の事情でなかなか声があげられないというお話を聞いた時、あれ?自分は今そのどれにも当てはまらないぞと思って、自分が政治家になるイメージをもちました。それが、 大きなきっかけでした。

今回の挑戦を決めてから、悩むこと、葛藤などはありましたか?

 正直、常に葛藤しています。金銭面もですが、女性として選挙活動をすることにもハードルを感じます。例えば、生理の時、体調が悪いけど動かなくちゃいけない、でも何も言わずに動いたら、伝わらないことがあるから伝えなきゃ…というようにいろいろと考えることが多いです。いかに女性たちにとって政治活動、選挙活動しやすくするかというのが、私たちFIFTYS PROJECTに参加してるメンバーが未来の子どもたちのために解決すべき課題だなと思っています。

政治家になったらやりたいことは?

 一人ひとりが下諏訪町で諏訪湖の湖面のようにきらめく町をつくるをコンセプトに、基本四政策を考えています。
 一番目に『子ども真ん中のまちづくり』。未来の種を育てていくっていうのが、私たち大人の責任だと思っています。そのために、みんなが自分らしく生きられる個性を活かすような教育を、この町独自で促進していきたい。下諏訪町って諏訪地域六市町村の中で唯一、子ども食堂や子どもたちが集える場所がないんです。そういう居場所を官民連携して早急につくらないと!というのが、今回の挑戦の大きな理由の一つでもあります。
 二番目に、『多様性を認め合うまちづくり』。ジェンダーギャップを是正する取り組みや長野県が今年4月から導入を決めているパートナーシップ制度を下諏訪町でも早急に導入していきたいです。
 三番目に、『「対話」を軸にしたまちづくり』。杉並区長の岸本聡子理子さんに影響されたところも大きいです。ミュニシパリズム(※)や地域主権をこれから実践していきたいのですが、そこでは、対話が軸になってくるというのをすごく感じています。移住者と地元民、行政と町民など、分断ではなく、対話をしながら双方の理解を深めて信頼関係を構築していき、町民の主権者意識を育む、より開かれた政治参加の場を生み出していくことが大事だなと思っています。
 四番目に、『環境と安全を守るまちづくり』。最近、長野県には毎年夏に台風と豪雨が来て、土砂災害も増えていて、女性視点の防災対策や、これからの未来世代のため気候変動対策にも力をいれていく必要があると思っています。

※ミュニシパリズム
地方自治体を意味する”municipality”を語源とした、自治体や地域コミュニティを中心として、地域に根付いた 自治的な民主主義や合意形成を重視するという考え方や取り組みのこと。

サポーターズの町民の皆さんとミーティング中。
ミーティングには、お子さんも参加。 

竹元さんだからこそできること・強みは?

 下諏訪町は、今年で町政130周年なんです。下諏訪町で、初めて女性議員が誕生したのは、1980年代で、その女性議員さんは、いま90歳くらいなのですが、その方が勇気をもって一歩を踏み出した40年前から町政のジェンダー間があまり変わっていないことが大きな課題だと感じています。初めの一歩を踏み出してくれた方たちに、若い人たちが声をあげていると伝えたい。
街中で辻立ちしてても、若い人が立っているだけで、希望を持ってくださって、頑張れって言ってくれたり、下諏訪町の人たちも変化を求めてたんだというのが実感としてあります。
 地元の人たちは、この町の魅力が当たり前になっていて、気づいていない部分もあるので、移住者の立場から、町のここが大好きなんです!ここが魅力なんです!と胸を張って伝えていきたいです。町政130年の歴史で、20代の女性が選挙に出るのも初めてだし、移住者が出るのも初めてです。新しい視点で、子育て世代・若者世代の直接的な声をどんどん議会に上げていきたいです。
 私の踊りの師匠から芸術を学んでいる時に言われた言葉が、今もつづく活動の原動力です。「私たちアーティストは、知っている世界と知らない世界とを繋ぐ存在でなければならない、そのために日々あらゆる物事を学び、体験し、世界のより多くのことを知る必要がある。」人生をかけて実践して行きます。

辻立ちする竹元さん。
明るい笑顔で右手をあげている。 

下諏訪町の好きなところを教えてください!

 やっぱり一番の魅力は『人』だと思っています。下諏訪町は個人のお店が多く、この方たちがすごく面白いんです。私は、この方たちをアーティストだと思い、尊敬していて、この街を支えている人たちを、もっと守っていく優しい政治があるべきだなと思っています。
 
ーやはり『人』がキーワードですね。一方で、ここは変えたいというところもありますか?
 町長任期の度に増えて度増えていく箱モノが、果たして有効に機能しているのか、検証する必要があると思っています。観光客・移住者・地元民の分断にも繋がるので、町民が本当に求めているものは何か、この町に本当に必要なものは何か、検証していきます。
 下諏訪町は65歳以上の割合が5割なんです。移住希望者は多いのに、住む場所が見つけづらく、近隣へ希望者が流れてしまう様子を何度も見てきました。少子高齢化で人口減少への課題、この町の存続への危機感を、未来を担う世代として訴えていきたいです。合併案も聞きましたが、私はこの町が好きなので、下諏訪町として存続していくためにできる限りの変化を促していきたいと思います。
 ほかにも、アニマルウェルフェア、多文化共生、やりたいことはたくさんあります!

なぜFIFTYS PROJECTに参加しようと思ったの?

 女性候補を増やす、女性議員を増やす、その当事者になった時に、FIFTYS PROJECTのInstagramを見つけました。同じ想いだと思って、嬉しかったです。想いを見える化していくことがすごく大事だと思っていて、全国に連帯や横のつながりができる、候補者の方たちとも交流もあって、同じ長野県諏訪地域の富士見町で立候補する方とも出会えたので、心強いつながりだと思います。きっと潜在的に仲間がいないかなと探していたんだと思います。

春に向けて、どんな活動をしていきたい?

 下諏訪町は、過去7回中5回無投票で議員が決まっているんです。だから、選挙ムードもゼロで…まず、私が選挙ムードをつくっていく、町の主権者意識を上げていく、若者たちの投票率もあげるのが私の使命だと思って活動しています。

竹元さんが抱っこする猫を見つめる子ども。バックには諏訪湖が広がる。 

インタビューを終えて
竹元さんへのインタビューは、やわらかく温かい語りの中に、大切な町と人への熱い想いを感じることができた時間でした。下諏訪町の魅力あふれる『人』を活かした竹元さんの町政に期待します!(あいちゃん)
竹元さんならきっと、下諏訪町のいいところをさらに引き出す変化を生み出せる、そう心から強く思うことが出来たインタビューでした。竹元さんの心が下諏訪町の方に伝わり、町政に反映されますように!(あゆみん)
執筆・執筆:あいちゃん、あゆみん
取材日:2023年2月20日

 竹元かんな(基本情報)
1994年 福岡県北九州市生まれ/小・中学と不登校を経験/北九州市で服飾系高等専修学校を卒業/小学生の頃から没頭していた近代芸術・踊りの道へ/2017年初めて訪れた下諏訪に惚れ込み、福岡との二拠点生活を経て、2020年下諏訪町民に/現在は、マスヤゲストハウスと、観光案内所にて、勤務/『市民発・提案するまちづくり』がキーワード

竹元さんについてもっと知るには?✨
Instagram:kanna_shimosuwa
Twitter:@kanna_shimosuwa
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『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー#21、いかがだったでしょうか?竹元さんが気になった方は、ぜひ上記ボランティア募集情報も覗いてみてください👀✨
次回もお楽しみに!✨

FIFTYS PROJECTとは?
私たちは政治分野のジェンダー不平等の解消を目指し、20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方に対して2023年4月統一地方選をはじめとした地方議会議員選挙への立候補を呼びかけ、一緒に支援するムーブメントをつくろうと活動しています。


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