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【お金の絵本#28】ジェドおじさんはとこやさん

 お金について子どもに教えたいけれど、時間もないし、どうやって教えれば良いか分からない、という方でも家庭ですぐにできる「絵本の読み聞かせ」。お金に関連する絵本をフィナンシェの会では紹介しています。
 今回のテーマは「何のためにお金を貯める?」です。

ご紹介する絵本はこちら。
「ジェドおじさんはとこやさん」
作: マーガリー・キング・ミッチェル
絵: ジェームズ・ランサム
訳: 渋谷 弘子
出版社: 汐文社

■ 「お金は何のために貯めるか」を教えてくれる

 先日は七夕でしたね。皆さんのお子さんはどんな願い事を書いたでしょうか? この絵本に登場するジェドおじさんは、自分の床屋さんのお店を持つことが夢。お店のために貯めたお金を、諦めなくてはならないシーンが幾度となく訪れますが、めげずに夢を追い続ける姿は大人も刺激を受けます。そして、それを見守る周りの人々とのつながりは、現代に欠けているものを思い出させてくれます。

 七夕の短冊に「お金持ちになりたい」という願い事を書いた子もいたようですが、お金をたくさん貯めることよりも、人のためにお金を使う事で大きな力になること、夢を実現させるためにお金をどう使うか、の方がより大切だということが伝わる絵本です。

■ 日本では馴染みが薄い人種差別も知るきっかけに

 この絵本には、もう一つテーマがあります。それは、人種差別。作者である主人公やジェドおじさんが差別を受けてきたことが分かるシーンがいくつもあります。簡単には想像することはできませんが、具体的なエピソードを通してこんな背景があったこと、その差別は実は今も決してなくなっていないことを日本の子どもたちにも知ってほしいです。

■ 読みながら子どもと話そう

・ジェドおじさんは夢のために貯めていたお金を、主人公のために使った時、どんな気持ちだったんだろう?
・なぜお客さんはお金を払う代わりに、食事や食べ物を渡したんだろう?
・ジェドおじさんが、お金を貯めることよりも大事にしたことは何だろう?
・夢だった床屋さんのお店を持てたのは79歳。ジェドおじさんのように、すぐに叶わなくてもいつかはやってみたいことはあるかな?

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 フィナンシェの会では、子どもと一緒にお金を学べる絵本をご紹介しています。過去に紹介した絵本はリンクからまとめてご覧いただけます。ぜひnoteのフォローもお願いします♪


たくさんの家庭や子どもたちに届けるため、可愛いイラストを使ったお金の紙芝居、海外事例の翻訳など、さまざまなコンテンツを作っていきたいと考えています!