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娘のスイミング、進級してなくても進歩はある

我が家の3歳の娘は昨年9月からスイミングスクールに通い始めた。


始めてから約5ヶ月。娘のスイミング技術の進歩は…ほぼなしだ。一番下の級から動かざること山の如しである。ちなみに、娘はまだ水に顔をつけることができない。幼児クラスではコーチの指導は厳しくない。技術習得より楽しむことを重視しているのだと思われる。本人が嫌がったり怖がったりしたら無理強いはしないようだ。

周囲の子たちと比べると娘はできないことが多いのだが、本人は特に気にしていないようだ。周囲の子に注目していないのか、差があると分かったうえで気にしていないのか…。おそらく前者であろう。何にせよ、気にしていないならそれでいい。

祖父母たちは娘のスイミングに関心が強いようで、私はしばしば尋ねられる。

「娘ちゃん、スイミングがんばってる?上手になった?」

嘘をついても仕方ないので、私はありのままを答える。

すると微妙なリアクションをされる。上達する気配がないなら、辞めてもいいんじゃないか?とも言われる。



結論から言うと、今は辞めさせるつもりはない。

娘をスイミングに通わせている第一の目的は水泳の技術習得ではないからだ。いや、もちろん上手くなってくれたら嬉しいのだが、それは二の次だと思っている。

目的は、①体力をつけること、②保育園以外のコミュニティで活動する経験をすること。だから、目に見えた上達がなくても構わない。通っていればOKとする。

もっとも、スイミングが娘にとってストレスになっているなら辞めさせるかもしれない。

冬になってからは「着替えるときに寒いのが嫌だ」という理由で行き渋っているが、着替えさえ乗り切ればプールでは楽しそうにしている。スイミングそのものはストレスではないようだ。

目に見えた技術的進歩はないが、娘の気持ちの変化は見てとれる。

1ヶ月ほど前、こんな事件があった。

お風呂で湯船に浸かっているとき、私はふと思い立って娘にこう言った。

「娘ちゃん、お風呂で顔つけの練習してみる?ママもやってみようか?」

嫌がるかなと思ったが、案外娘は乗り気だった。私はお手本として先に顔つけを10秒ほどやってみた。娘は怖がりだが負けず嫌いでもある。私が10秒できたことに驚いたようで、闘志を燃やして顔をつけた。が、あろうことか娘はお湯を鼻から吸ってしまった。娘は苦しくて大泣きした。そしてこう叫んだ。

「もう絶対顔つけはしないっっ!!!!」

こうしてNO顔つけ宣言をした娘。それ以降お風呂で顔つけの練習をすることはなくなった。無論、スイミングでも顔はつけようとしない。

無理強いしても仕方ないので、私は顔つけに関しては何も言わなくなった。

そして先日、娘が唐突にお風呂でこう呟いた。

「おててで顔つけならできるかも」

顔を洗うときのように、手に水を溜めて顔つけをするという意味だ。その言葉通り、手に溜めた水で数秒顔をつけ、満足そうに笑ってみせた。誰に促されたわけでもなく、自分からやったのだ。

娘に話を聞くと、他の子たちのように顔つけをできるようになりたいという気持ちはあるらしい。お風呂やプールに顔をつけるのは怖いけど、おててならできると思ったからやってみた、とのことだった。

「もう顔つけはしない」と宣言しても葛藤があったのだろう。一番下の級から進級できていなくたって、娘は十分成長している。考えて、失敗して、考えて…もう一度挑戦しようとしている。それで十分だ。他の子に比べたらゆっくりかもしれないけど、これが娘のペースなのだろう。


ママは一歩下がって見守ることにするね。大丈夫、いつか絶対できるから。

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