『十角館の殺人』
久しぶりの本格ミステリだったので、楽しみに読みはじめました。登場人物とそれぞれの人柄や特徴、その他気になったことをメモしながら読み進めました。十角館の平面図(部屋割り)や、角島の地図に付箋をつけておくのも忘れずに――
第二章に入り【本土編】があるのだと知って(目次はヒントになるので見ていない)、「ああそうか探偵も犯人もドコにいるのか分からないんだ」と思いました。
犯人はぜんぜん分かりませんでした。プロローグで「彼」の描写があるので、例えば『そして誰かいなくなった(夏樹静子著)』や、『オリエント急行殺人事件』の様に、犯人が複数(集団)というわけではなさそうだし……
もしミステリ研究会のメンバーの中にいるのだとしたら、一番可能性が高いのはヴァンだよね(一人だけ先に島に来ていたアドバンテージがある)、でもだとしたら分かりやす過ぎる気がする……なんて思っていました。それが七名ではなく、六名だったとは!!!「えっ」という声が出ました。面白かったです。登場人物も皆んな個性的でクセ者もいて。
個人的には、「彼」と彼女の具体的なエピソードがもう少しあったら、彼を犯行にかきたてた絶望をよりイメージできたかも。それから復讐される側の彼らに「罪の自覚が(ほとんど)ない」というのは分かったけれど、「その時」彼女の身にどんな出来事があって、実際にどんなやり取りがあったのか……という場面を見たかった。
映像化した際のキャストどうなるのかな。特にエラリィが気になります。
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