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Blue植物化。ダイエットキロク

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《わたし》を耕していく。
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Blue植物化❽ 他者のまなざしから遠ざかる、荒野の馬みたいに。

Blue植物化❽ 他者のまなざしから遠ざかる、荒野の馬みたいに。

昨年、3キロくらい痩せた。

その発端は、こちら、である。

5Kgも8kgも痩せてみよう
と、はじめは思っていたが、

ある時から、
➖3Kgで、十分ではないか?

と、思いはじめた。

我慢せず、食べて、

強迫観念無く、運動をして
(ときに思い切り、休んで)

体力も満ちている

なら、この体重がベストでは?

と、思いはじめた。

そうして、

わたしは何故、50才を過ぎても

40Kg台

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Blue植物化❼友人ミセス・ロビチェク。

Blue植物化❼友人ミセス・ロビチェク。

パトリシア・ハイスミスの
キャロルを読んでいる。

映画《キャロル》が好きで
3度、ふと、想っては、観て。

原作が読みたくなって。

当然ながら、
映画は、

《本のなかに現れたすべて》

を、描かない。

そんなことをするならば、

その映画は、
ドラマシリーズのように
長くなってしまうし、

観るものを、ラストまで
ひっぱっていく《一本道》が、

ちいさな路地に分かれ、
とりとめなくなってし

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Blue植物化❻フラニーとエフィ、正しい外見の娘と醜い太った友達、レーンとテッドの巻

Blue植物化❻フラニーとエフィ、正しい外見の娘と醜い太った友達、レーンとテッドの巻

電車のなかや出先では、
文庫本を読む。

夏はかならず、
水筒やペットボトルが
鞄に入っているから、

単行本を持ち歩くのは
かさばるし、重い。

家のなかでは、単行本。
移動先では、文庫本。

常に、2冊の本が必要だ。

いまは、出先では

村上春樹訳の
フラニーとゾーイを読んでいる。

フラニーが好きだ。

ここの箇所は、何度も読んでしまう。

《自分をまったくの無名にしてしまえる勇気》

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Blue植物化❺〜テッド的なものからは逃げねばならない。

Blue植物化❺〜テッド的なものからは逃げねばならない。

ハルキムラカミの《海辺のカフカ》を
読み終わり、今は、

ジョン・アーヴィング
《未亡人の一年 上》を読んでいる。

この本を初めて読んだとき、

物語の素晴らしさとは別に、
《読みづらさ》が、あった。

なぜなら、
登場する主人物の、ひとり、

美しいマリアン(39才)の夫、

女たらしで、酒飲みで
絵本作家の、ハンサムなテッド(45才)

が、絶えず、
《獲物》として

女たち、を、まなざすか

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Blue植物化❹ほんとうにタフであるというのはどういうことなのか?

Blue植物化❹ほんとうにタフであるというのはどういうことなのか?

引き続き、ハルキ・ムラカミを
読んでいる。

氏の書いたものは、
すべからく、読んでいるが

初老となった今、
また、再読している。

冒頭に引用した、カフカ少年の
ホテル暮らしの際の食事は、
読んでいると、ココロがさっぱりする。

カフカ少年が、レモンを買って
齧じるシーンも、同様だ。

快楽無き、喧騒無き、
食事に、いまは、とても憧れている。

独り、旅をしている、ように
食事をとりたい、と感

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Blue植物化❸ビフォーとアフター、切り離された双子

Blue植物化❸ビフォーとアフター、切り離された双子

八月がやってきた。

Augustは、
孤独になれる月。

自由に、存分に
独り、で、いられる。

暑さに疲れたカラダが
深い睡りへと、

枝から落ちる
熟した果実のように、

とぷんと沈み、
ぷかりと浮かび、

それをくり返す。

(夢のなかに
半分いるような間隔は
如月に、似ている)

オーガスト、
強くて寂しがりのあなた、
ようこそ。

今年も、あなたと

生物としての、
大きな疲れと
僅か

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Blue植物化❷ 死後の世界を具体的に想像してみる。

Blue植物化❷ 死後の世界を具体的に想像してみる。

今回、Blue植物化を
目指すにあたって、

読み返したい本の《いちばん》は
これ、だった。

走る小説家、としても知られる
ハルキ・ムラカミが
50代後半に、綴ったもの。

この本をはじめて読んだとき、
わたしは、30代後半だった。

ハルキ・ムラカミが書いたように
その頃のわたしも、

『あと、20年経ったら』

と思っても、

それは
数色のインクを落とした、温い水を
上から観るように、

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Blue植物化(ダイエットキロク)

Blue植物化(ダイエットキロク)

あるひと、から、

痩せ薬を飲んだら?

と、暗に仄めかされて、
とても悲しくなった。

彼からは、ときどき
そんなことを言われている。

いつもは、笑い飛ばすのだが

閉経したかも、と
思っていたのに

不意に生理が来て、
カラダはだるく、

猛烈に暑い日の午後で、
疲れていたこともあって

ほとほと、嫌になった。

ふとした時に、唐突に
外見をせせら笑われる。

何故、それを彼はするのか。

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