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しゃべらなくてもよい関係


2023年6月25日(日)朝の6:00になりました。

しゃべるのもよいが、黙っているのがいちばんよい。

どうも、高倉大希です。




沈黙が生まれないように、自分が長めに話をしよう。

沈黙が生まれないように、相手の趣味を深掘りしよう。


沈黙が生まれないように、矢継ぎ早に質問しよう。

沈黙が生まれないように、大きめの相槌をうつようにしよう。


わたしたちは、人と話すとき「沈黙が生まれないように」と考えます。

沈黙が生まれると、気まずくなると思い込んでいるからです。


私はよく先生方には「声の小さい子がいたら、無理に大きな声を出させる必要はないですよ」と言います。声の小さい子は「声の小さい子」という役をやらせれば一番うまいからです。

平田オリザ(2022)「ともに生きるための演劇」NHK出版


「沈黙を恐れて話をつなぐ」という行為は、「この時間がはやく終わることを望む」ということと、ほとんど同義です。

だからこそ、ひとりになったらホっとします。


大抵の場合、その思いは相手にもバレています。

気を遣って話していることなんて、簡単にわかるものなのです。


お互いが別にしゃべりたくないのなら、しゃべらなくてもよいのになと思います。

しゃべるのもよいですが、黙っているのがいちばんです。


コミュニケイションの得意な人は、常に「元気で明るい人」ではありません。常に「元気で明るい」状態は人間として不自然です。常に「元気で明るい」という呪縛が「コミュニケイションが苦手だ」という意識を持つ人を大量に作っていると、僕は思っています。

鴻上尚史(2013)「コミュニケイションのレッスン」大和書房


しゃべらなくてもよい関係に、憧れます。

決して、コミュニケーションを放棄したいわけではありません。

より深いコミュニケーションをとるためにも、黙ることを大切にするのです。


「沈黙は気まずい」は、幻想です。

むしろ、あなたがそう思っているせいで、沈黙が気まずくなります。


すぐに発すべき言葉がない。

だから、話さない。

おかしなところは、ただのひとつもありません。


「孤独」ということを、どこまで自分の中に呑み込んで、つきつめていけるか。そしてその上でどこまで風通しよく生きていけるか。それを目指していこう、と。

吉本隆明(2017)「ひきこもれ」大和書房


話すことを前提に、言葉をつなげるのではありません。

黙ることを前提に、言葉を紡いでゆくのです。


またいずれ、一緒にお酒でも飲みながら、黙りましょう。

黙り終えたら、しゃべりましょう。






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