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9月23日(土):紹介営業のサティスファクション

引き続き一昨日からの流れを受けた内容をもう少しばかり。

私たちはスクール制の小型フィットネスクラブ運営を主たる事業にしており、半期に一度のスパンで算出をしているお客様の継続に関するスコアがあります。

こちらはお客様の来館状況や成果・目標達成の有無、セミナーやイベント参加の状況、そして有料プログラムの受講状況など、様々な観点のもとで定量的に評価したものをスコア化した指標です。

従来のスコアはお客様の継続と密接に関係する「CLV(Customer Lifetime Value:カスタマー・ライフタイム・バリュー)」にフォーカスしていますが、今回は「CRV(Customer Recommendation & Referral Value:カスタマー・リコメンデーション&リファラル・バリュー)」の観点のもと、お客様のクラブの推奨行動もスコアの項目に加えました。

関連して昨日は書籍「経営戦略としての紹介営業」で紹介を引き上げるために示唆している4つの「S」のことに触れたと思います。

・セグメンテーション(Segmentation=分類)
・サティスファクション(Satisfaction=満足)
・セールス(Sales=営業)
・システム(System=仕組み)

前回はセグメンテーションについて自社運営クラブの事例をあげながら説明をしましたが、お客様の状況を切り分けて捉えることでアプローチの仕方の具体性が増してくるのは間違いないでしょう。

さて、それに続く本日はサティスファクションのことを少し掘り下げたいと思います。

サティスファクションは満足を意味するものですが、CRVの文脈では「何が推奨度に強い影響を与えるのか」という観点でのアプローチです。

例えば、これまで紹介をしてくださったお客様は自クラブの何に満足をしてくれていたのか、です。

具体的には立地、施設(ジム、スタジオ、プール、スパ、カフェ)、料金、レッスン、スタッフ、接客、クレンリネス、目標達成の有無等々。

仮にラーメン屋であれば、店内がどれだけキレイでも、価格が安くても、当のラーメンが美味しくなかったら、そのお店を紹介しようとは思いません。

もちろん店内のキレイさや料金が大事な要素であるのは確かですが、こと紹介に関していえば、人に勧めてもらうにあたって絶対に外してはいけない要素があります。

それは業種や業態によって異なるわけですが、この部分を知らずして様々なことに満遍なく取り組んでも紹介は思ったように伸びません。

これはデービット・アーカーの「ブランド論」における企業の提供価値で捉えてみると分かりやすいでしょうか。

そこでは「機能的価値」「情緒的価値」「自己表現価値」「社会的価値」と段階的に表現されているように、まず基本的なプロダクトやサービスの面で、その業種における機能面が担保されていない状態では紹介も望めません。

これは一例ですが、お客様の推奨度や満足度に影響を与える要素を把握し、そこを重点的に強化することが大事になってきます。

そのためには前述したように「これまで紹介をしてくださったお客様は自クラブの何に満足をしてくれていたのか」を知っておく必要があります。

これはお客様に直接ヒアリングする方法もあるし、これまで紹介してくださった方々の利用動向などから推察していく方法もあるでしょう。

いずれにせよ、紹介の根源となる満足度の把握や創出は必須なので、そこを考えていくは王道だと思います。

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