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記事一覧

空飛ぶストレート

僕は赤鬼。17歳。 容姿は多分、皆が想像する通りの赤鬼だ。 肌は赤く、髪は金髪の天然パーマ…

違法の冷蔵庫

「逮捕します。」 「え!?なんでですか?」 「いや、どうみてもダメでしょ?その冷蔵庫。」…

コロコロ変わる名探偵

「犯人がわかりました。犯人はこの中にいます!」 探偵の言葉に皆が振り返った。 「分かった…

【絵から小説】 茜

「私は沈む太陽。悲しみを孕んで、ゆっくり闇に消えて行くの。」 そう言った茜の背中は少し震…

【超短編】 夢かもしれないし、現実かもしれないし、天国かもしれないし、地獄かもし…

「死ぬ事と眠る事ってどう違うのかな?」 「心臓が動いてるとか、息をしているとか?」 「第…

【超短編】 不老不死の薬

とうとう手に入れた『フローフシの薬』だ。 隣に住んでいる発明家の爺さんが発明した薬だ。 …

【超短編】ジョブチェンジ

ドラクエにダーマの神殿という場所がある。 そこではジョブチェンジが出来る。 例えば、戦士が僧侶になれたり、勇者が武闘家になれたりするわけ。 そもそも、勇者ってカテゴリーは何なのか。 勇ましい者?勇気のある者? どういう事? どちらにしろ、僕にはなれないけど、なかなかの人数が居そうな気がする。 まあ、それはさておき、そこでは遊び人だけがレベル20になると無条件で賢者になれる事になっている。 確かに現代社会に置き換えて考えても、20そこそこまで遊んでいた人は、コミ

【超短編】 物忘れ世界大会

僕は物忘れ日本代表である。 色々な大会を渡り歩き、連勝に継ぐ連勝でとうとう日本代表まで登…

冬が冷たくて

冬は何もかもを冷たくする。 風や雨、雪や外の空気。 洗面所の床、水道水、クローゼットの服…

【超短編】理想の家

柔らかいソファーに沈み込む。 妻も隣に座って他愛もない話をする。 子供たちは部屋を走り回…

【超短編】 遅刻

朝になり目覚める。 優秀な遮光カーテンのおかげで日差しで目を覚ます事が無く、快適な睡眠ラ…

東京幽霊

東京の街では、僕は見えていないのかもしれない。 きっと、誰の目にも映らず、誰の意識にも残…

【超短編】 犯人は・・・

それは誰がどう見ても自殺と感じてしまう現場だった。 その場に集められた刑事も鑑識もその全…

【超短編】透明人間

とうとう完成した。 これが『透明人間になれる薬』だ。 透明人間になったら何をしようか。 どこからかお金を盗んだり、あんな事やこんな事も出来る。 どれも犯罪まがいの事だが、それが浪漫というものだろう。 そのために、10年間、寝る間も惜しんで研究に没頭し、やっと出来たのがこの薬だ。 仕組みは簡単である。 体の細胞全てが光を反射させず、屈折させずに通してしまうため、透明になる訳である。 では、そろそろ飲もうか。 私は薬を飲み干した。 見ていると、胃の辺りから徐々