石井龍@FLAT STUDIO

「FLAT STUDIO(フラットスタジオ)」は作品づくりにおける新しい価値観や視点を…

石井龍@FLAT STUDIO

「FLAT STUDIO(フラットスタジオ)」は作品づくりにおける新しい価値観や視点を追求・提案する「アニメーションスタジオ」です。

最近の記事

asano66

ほとんどの記憶は風化していくもので、良いことも悪いことも、だいたいのことを忘れてしまうけれど、いくつかの強烈な記憶やセンセーショナルな出来事は忘れられないもので、時折思い出してみては物思いに耽って過去を懐かしんでいます。 FLAT STUDIOの設立発表をした当時、asano66との最初のやりとり。 ありがたいことに沢山の方からメンバー加入に関する問い合せや応募を頂いており、このようなやり取りのあとに音信不通になるケースも多く、その後暫くasano66からポートフォリオが送

    • 環境とその影響 - 新チームMANAA ANIMATIONについて -

      現在の僕たちはというとCANTERAの2期生の選抜に向けて学生たちと向き合っています。 制作行為を生業とする僕らの本分は一般的には「作品づくり」です。「育成」や「教育」、スタジオをどう運営するかをある程度オープンに議論しながら「環境」について考え行動することは、”「作品づくり」をするための準備”のような取り扱いを受けることがほとんどですが、食材がなければ料理ができないように、道具がなければ始まらないスポーツがあるように、作品づくりにおいても手を動かす行為だけが制作作業ではなく

      • 行動における<楽しさ>の遷移 - 楽しく働くってマジで言ってる? -

        事実としてこの世界には様々な”アンバランス”が存在しています。 現実の社会は言わずもがな、それは私自身のなかにも、FLAT STUDIOという場所でさえ、認識しようとするならば"アンバランス"はいたるところに存在しているでしょう。 "未来に繋がる一歩を踏み出すため"という目的を自覚しながらキーボードを叩くこの瞬間でさえ、僕の心には未来への期待や興奮、それによって生じるかもしれない出来事を想像して胸が膨らむと同時に、当然それだけではなく不安・焦燥・迷いといったマイナスとされる

        • Somewhere near you. / 海外遠征を終えて

          もうすぐ2022年が終わりますね。 口癖のように「気づいたら1年が終わってた」と言うようになってからどれくらい経つだろうか。 先日「サマーゴースト」のUS版が発売されました。 僕はむかしから漠然と日本以外の国でも活動したいと考えていました。 日本で「サマーゴースト」が公開されてから、アジア、ヨーロッパ、アメリカ……様々な国で上映機会をいただき、実際にこの作品を通してイギリス、フランス、アメリカを訪れることも叶いました。今回ではないですが、縁あって中国のアニメスタジオにお

          成長における偶然性の問題 / 2022年FLAT STUDIOからのお知らせ

          生活や仕事などの活動をするうえで「計画」という活動指針が必要なことは疑いようのない事実です。 計画といっても、翌日の予定を立てるくらいの比較的ハンドリングが容易なものから、1年後の有り様を考えたり、数年間にわたる長期プロジェクトを組み上げるものなど、計画立案の難易度は様々ですが集団活動をするための指針として必要なこと。 そうした”絶対的に必要な要素”だからこそ、計画通りに行かないときに不安感や自己嫌悪を感じるのかもしれません。 「成長は計画的にコントロールできるのか?」

          成長における偶然性の問題 / 2022年FLAT STUDIOからのお知らせ

          アニメスタジオのプロデューサーからみた映画「サマーゴースト」の総括と発表。

          あけましておめでとうございます。 昨年11月に公開した「サマーゴースト」。 loundrawの初監督映画作品であり、FLAT STUDIOとしても初めて制作した映画作品でした。このようなご時世のなか、劇場に足を運んで下さった方が居たことがただただ嬉しかったです。 この場をお借りし改めて感謝申し上げます。 この記事の最後に、ささやかながらひとつ「サマーゴースト」に関わる発表をさせて頂きたいのですが、すこしだけ、お付き合い下さいませ。 「サマーゴースト」 loundraw

          アニメスタジオのプロデューサーからみた映画「サマーゴースト」の総括と発表。

          イラストレーターが映画監督になるには。

          「正しいことをしたい、意味のあることをしたい、人より前に進みたい。」 それがいつであれ、多くの人が一度は感じたことのある感情のはず。 時には自分を殺して「競争だから」とか、いろんな言い訳を使い、自分が前に進むために他者を出し抜くこともあったはず。 "アニメーション映画" 総合芸術と言われる所以は、さまざまな芸術的要素が含まれていることだけでなく、「他者」の協力がなければ「ひとり」では作りえない、集団で制作することも、この"総合"という言葉には込められていると思います。

          イラストレーターが映画監督になるには。

          『物語を君へ。』と『彷徨い』 - 不可解弐Q1 "side FLAT STUDIO" -

          「技術」と「感性」 "良いクリエーターとは?"なんて問いがあれば、このふたつを高いレベルで両立している人と答えると思います。事実、これまでいろいろな場面でそう答えてきました。 2020年10月10日に行われた『花譜 2nd ONE-MAN LIVE「不可解弐Q1」』。 FLAT STUDIOはライブ本編後に流れたコンセプトムービー「物語を君へ。」の制作をしたわけですが、メンバーごとにいくつか協力をさせていただきました。僕の場合は《依》とともに『彷徨い』のアニメーション映像

          『物語を君へ。』と『彷徨い』 - 不可解弐Q1 "side FLAT STUDIO" -

          FLAT STUDIOの今までとこれから。(#フラットセッション10にかえて)

          初めての投稿です。 なにを伝えたくて、なにを生み出したくて、なぜここに集まり、これからどこへ向かうのか。 僕たちはよく話をします。 loundrawと2人ではじめたアニメーションスタジオ「FLAT STUDIO」。 "スタジオ"と言いながらもメンバーは2人で、ハリボテのようなスタジオでした。 「メンバーを増やそう。どうせなら、価値観が近くて仲良くなれる人がいいね」 真っ先に思い浮かんだのが、当時まだ数回しか話したことがなかった《佐野徹夜》です。彼しか居ないと思いました。

          FLAT STUDIOの今までとこれから。(#フラットセッション10にかえて)