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詩小説 『桜色』 #シロクマ文芸部


桜色のおくるみに包まれた我が子。この子を守るためなら、どんなことだって乗り切ろうと心に決めた。

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桜色の唇が紡ぐ、たどたどしいチューリップの歌。「赤・青・黄色だと信号の色になっちゃうよ」と思いながらも癒される。

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桜色に頬を染めた私と夫の似顔絵。誇らしげに見せてくれた絵の中の夫はなぜかオレンジ色で塗られていたけれど。

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桜色のドレスを着せ替えて遊ぶお気に入りのお人形。ヘアアレンジをしたくて輪ゴムを使ったら、ほどけなくなって大騒ぎに。

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桜色のランドセルで通う小学校。最初は大きいかな? と思っていたのに、卒業する頃には小さく見えるほど立派に成長していたわ。

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桜色のハチマキを巻いて全力で走るリレー。上手くバトンが渡せて、同じチームの女子とハイタッチする様子をカメラで捉える。

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桜色の恋バナ。「お父さんにはヒミツだよ!」と言って私にこっそり教えてくれ、実際に会ってみたら誰かに似ている気がしたけれど、誰かしら?

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桜色で参加した成人式。赤と悩んでいたけれど、最後に選んだのはやっぱりピンクで幼い頃から変わらないあなたと撮った家族写真は今も私の宝物よ。

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桜色になった目から零れ落ちる涙。色とりどりの格好をした友達は、きっとあなたのこの先の人生も彩ってくれるはず。

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桜色の新車で始まる社会人生活。薔薇色とは言えない苦労もあるだろうけれど、大丈夫!と渇を入れるように大きな背を叩く。

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桜色の花びらを振りかけられ恥ずかしそうなあなたと新しく家族になった素敵な人。我が子の晴れ姿や感謝の手紙に自分でも驚くほど泣いちゃった。

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桜色の小さな手。駆けつけた病院で産まれたばかりの孫を抱き、あなたが産まれた日のことを思い出す。


これであなたも父親になるのね、と。



※締切に間に合わなかったので、先週のお題を使って書いています🙇


 元々は、ゆりかごから墓場までをイメージしていたのですが、湿っぽくしたくないなと思っていたら、こんな形に。

みなさんはどこで気づきましたか?


肌色(今はペールオレンジやうすだいだいと表記されてることが多いですね。)と言わなくなって久しいけれど、これまでの仕事でつい肌色と言ってしまうこともありました💦

子どもの製作の準備には、赤・青・黄(+緑やオレンジ)を用意して、何歳児だろうが、障がい児だろうが関係なく、ちょっとした手や目の動きからでも自分で色を選んでもらうように心がけていました。(ただ、そうなると最後の方の子に選択権がなくなるから、予備を用意することも……)

職場によっては昔のまま、男の子は寒色系、女の子は暖色系のところもあって、それに関しては郷に入っては郷に従えだな、とも思っていたし、トイレ🚻のマークはそのままでもいいかな、とは思っています。(間違えて入ったら元も子もないからさ……)

ちなみに父の顔をオレンジで描いたのは本当の話で、4歳になったばかりの時の母の日には当時でいう肌色、父の日には「肌色とちゃうな。オレンジやな」と意識して描いていたことを今でもしっかり覚えています😂(日焼けしていたか、酔った顔のイメージだったのかな😂)

だからそういう意味では、好きな色や遊びを誰にも否定されることなく、自分で選べるようになってほしいなと思っています😊🌸

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