余命3か月の父と娘のかけがえのない時間
家族の誰かが余命3か月と告げられたらあなたならどうしますか?
今回は『春になったら』というドラマを紹介します。
春になったら
幼少期に母親を交通事故で亡くした瞳。父の雅彦と2人で毎年迎えるいつも通りのお正月。
おせちに手をつけようとした瞳は突然「報告がある」と雅彦に手を止められます。
それを聞いた瞳にも雅彦に言わなければならない報告がありました。
報告をどちらが先に言うかなんて、少し小競り合いをした後、同時に言うことにしました。
「3か月後に死んじゃいます」
「3か月後に結婚します」
瞳の彼氏カズマルくん
お互いびっくりして何を言ったか聞き返す2人。瞳は死ぬって言葉に驚きましたが、結婚という文字を聞いて焦り出す雅彦の圧に負けて話はそちらの方向へ。
瞳には1年ほど前からお付き合いしているカズくんという彼氏がいました。
ただそのカズくん。歳は瞳の9個上の38歳。職業は売れない芸人でカズマルくん。
当然の如く、雅彦は結婚に大反対の姿勢を早速示しました。
雅彦の病気
瞳はカズくんとの結婚を反対されたことで、雅彦に少し怒る様子でした。
父がその後に膵臓癌のステージ4で余命が3か月だってことを聞かされても、結婚に反対するためにくだらない嘘をついていると勘違い。
いつも通りの日常を送っている雅彦に、瞳はガン患者なわけないと思い込んでいたのです。
ただずっとガンだと言い張る雅彦。瞳は診断した先生の名前と病院を尋ねました。
答えられなだろうと思って聞いた瞳だったのですが、詰まりながらも先生の名前と病院名を口にした雅彦。
瞳は次の日半休をもらってその病院へ向かいました。
事実を知る瞳
父から教えてもらった病院で本当に雅彦が膵臓癌のステージ4だということを知った瞳。セカンドオピニオンの先生のところへも尋ねましたが、診断は同じ。
どん底の瞳に対し、医者は驚愕の事実を瞳に告げました。
雅彦が治療を受けないということです。
死を受け入れた雅彦
仕事を終えて帰宅した瞳は、治療を受けないことに対して怒りを雅彦にぶつけました。
治療しても生き残るのは100人のうちの2、3人。それに入るわけないと。
そして、かつて共に働いていた同僚の話をしました。
その同僚は3年前に雅彦と同じ膵臓癌を患いました。
治療のため病院のベッドに縛り付けられ、副作用に苦しみながらも懸命に戦いました。しかしその同僚は結局病院から一度も出られないまま1年半で亡くなったというのです。
雅彦はそれを見てこの決断に至ったと言います。
人生の最後をそんな風に過ごしたくないという想いからでした。
「最後の3か月を楽しく過ごしたい」
しかし瞳はそんな雅彦の決断を受け入れることができるわけありませんでした。
「死んじゃやだ!」
子供のように泣きじゃくり、治療を受けるようお願いしました。
雅彦はそんな瞳の姿を見て涙を堪えましたが、決断は堅かったのです。
おすすめポイント
癌と戦う父と支える娘の物語と瞳と売れない芸人カズくんのその後が並行してリアルに綴られているのがこのドラマです。
結婚と父の死。板挟みにされながらも雅彦を理解し、カズくんとの関係にも真剣に向き合う瞳の姿から目が離せなくなります。
そして月日が流れるにつれて、だんだんと少しずつ弱っていく雅彦に心が締め付けられます。
治療を受けない癌患者の病状の進行がこんなにリアルに描かれたドラマはなかなかないのではないかと思っています。
このドラマはまだ完結しておらず、毎週更新されています。このnoteを読んでくれた皆様。もし気になったらNetflixでの視聴をお勧めします。
大学時代に写真部に所属していた瞳が撮る、ささやかな日常の写真。それが毎話見れることも魅力です。
それに倣って、この投稿にも私が撮った写真を散りばめてみました。
まだ未完結のドラマをおすすめするなんて…。と思われる方もいるかもしれませんが、ドラマの中の時系列が現実と重なり合っている今だから見てほしい作品です。
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