【読書日記】なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?
本書の結論は「相手とはわかりあえない」
わかってほしい時は
相手の頭の中を想像する。
それが相手への思いやりでした。
どうも
安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタントのタルイです。
週イチでnote更新してます。
この本は面白かったです▼
何が面白かったかというと…
「何回も言っているのに!」
「なぜ、何回も同じこと言っているのに
わかってもらえないのだろう?」
「そんなこと当たり前じゃないか」
「なんでわからないの?」
こういった問題の対処に
うまくいく人と、
うまくいかない人の
最大の違いは
「コミュニケーションスキルにある」
ということです。
つまり、うまくいかない人は
コミュニケーションが下手な人でした。
「そんなことはわかってる!」
と、あなたからお叱りを受けそうですが
どうやら私たちは
コミュニケーションに関して
誤解していたのです。
一般的にはコミュニケーションスキルとは
「話し方が上手、話が面白い」
ですよね。
しかし、
著者が定義する
コミュニケーションスキルとは
自分の脳と相手の脳が見せる世界が
違うということを
しっかりと認識している人
これがコミュニケーションスキルが高い人なのです。
どういうことか説明します。
本書にあった
このクイズにお答えください。
ご存知のシマウマです。
このシマウマのしま模様は
1)白地に黒いしま
2)黒地に白いしま
あなたはどちらに見えますか?
実はこの問題に正解はありません。
自分の肌の色の認識で
答えが変わるのだそうです。
自分が「色白」と思っている人は
「白地に黒いしま」と答える人が多く
自分が「色黒」と思っている人は
「黒地に白いしま」と答える人が多い
このように、同じシマウマを見ても
人によって見え方が変わるのです。
これが「脳のバイアス」です。
脳のバイアスは遺伝や性別だけでなく
生まれ育った環境・地域・経験によって
少しずつ違ってくるのでした。
そして、このクイズに
本書が伝えたいことが集約されてます。
つまり、
「何回も言っているのに!」
「なぜ、何回も同じこと言っているのに
わかってもらえないのだろう?」
「そんなこと当たり前じゃないか」
「なんでわからないの?」
それには...
わかりあえなくていいから
『お互いの見え方の違い』を
認めることです。
● 夫婦の不仲、離婚問題
● 会社での上司や部下、同僚とのストレス
● 親子の関係や子育ての悩み
これらは
「わかってくれるはず」という
思い込みが原因で
うまくいかない事があります。
わかってくれるはずというエゴを捨てて
はじめて見えてくる世界がありました。
ここから先の内容で
『わかりあえない』という
前提に立つことで
多様なものを認める思考が
見えてくるかもしれません。
◆著者の西 剛志さんは脳科学者
You Tubeで著者自ら本書を
解説されてました。
そもそも、
なぜ著者が
脳の使い方の研究を始めたのかと言うと
それは自分の病気を治すためでした。
免疫系の難病を患った著者の前に
立ち塞がったのは
『世の中に治療法がない』
と言う現実でした。
そんな、著者のわずかな希望となったのは
「脳を変えると治る」
という文献を探し当てたことでした。
それから結果はどうなったか。
治療法はないと言われた病気は
脳の使い方の研究を始めて
約半年で完治しました😆
著者が、
その半年で変わった事はたった1つ
ストレスから解放されたことです。
著者は完璧主義で
負けず嫌いな性格だったために
自分にものすごくプレッシャーを
与えていました。
そのストレスが
脳の使い方が変わったことで
あっさりと消えてしまったのです。
具体的に何をしたかというと...
相手の世界観を認め
敬意を払うことでした。
相手の世界を認めることで
心が楽になったのです。
ここで本書のコンセプトと繋がりますね。
こんなエピソード読んじゃったら
本書の内容を信じずにはいられない。
目次をご覧いただけると
脳のバイアスでこんなにも違うんだ
と、ご理解いただけるかもしれません。
東洋人と西洋人。
男と女。
右利きと左利き。
この違いだけでも
脳のバイアスが違うことが
書かれてます。
では、本書より✅をつけた箇所
『3種類の脳』
『脳のバイアスチェック』
『ミラーニューロン』
この3つについての
感想を書いていきます。
◆3種類の脳タイプと8つの質問
私たちの脳は3つのタイプに分かれます。
●視覚を優先するタイプ
●聴覚を優先するタイプ
●触覚味覚嗅覚などを優先するタイプ
日本人の脳タイプを調べると
視覚タイプ44%
聴覚タイプ18%
体感覚タイプ38%
なのです。
ご存じの方も多いと思いますが
これはNLPのVAK診断のことですね。
この3つ脳タイプは、
同じものを見ても
脳での処理が違ってきます。
記憶のもとに作るイメージや
表現の仕方も全く違ってきます。
例えば、『マクドナルド』でも
思い浮かぶものも違ってくるのです。
【視覚タイプ】
マクドナルドのマークや店内の様子、ハンバーガーなど
【聴覚タイプ】
店内で聞こえる声、流れている音楽など
【体感覚タイプ】
料理の匂いや味、店内にいるときの感覚など
あなたは真っ先に何が浮かびましたか?
ちなみに
私がマクドナルドで
真っ先に思い浮かぶのは...
これは職業病ですね😅
せっかくなので、
ここで気になる方に向けて
自分の脳タイプを
知っていただこうと思います。
本書の8つの質問を引用します。
合計点数が最も高いところがあなたの脳タイプです。
(A)が高ければ『視覚タイプ』
(B)が高ければ『聴覚タイプ』
(C)が高ければ『体感覚タイプ』
ちなみに私の結果は
『体感覚タイプ』です。
さて、著者からの※注意点です
つまり、
プライベートでは体感覚タイプでも
オフィシャルモードでは
視覚タイプもありえます。
この場合の相手への対応は
本来の脳タイプが喜ぶ対応をとる
ことです。
本来の脳タイプに
寄り添ってあげることで、
相手の態度が
がらりと変わることもあるそうです。
本来が体感覚タイプなら
「ありがとうございます」
と言いながら握手したり
ミーティングが終わったら
場所を変えて
柔らかいソファーのあるカフェで
雑談するもの良いそうです。
ちなみに、本書の内容とは別に
あくまで私の経験則ですが...
と前置きして書きますと
『視覚優位』のときは
目が上に向く人が多いです。
『聴覚優位』のときは
目が左右に動く人が多いです。
『体感覚優位』のときは
目が下を向いて話す人が多いです。
ハズれてたらごめんなさい😅
◆人間関係における『脳のバイアス』チェック
脳には『思い込む性質』があるようです。
Q.目を閉じてあなたの部屋に
黒いものがいくつあるか答えてください
おそらくですが、
この質問に即答で答える事は
難しいはずです。
しかし、
質問の直後に目を開けると
『黒いものがやたらと目につく』
はずです。
これは引き寄せの法則とかで
有名になった心理実験ですね。
同じブランドのバックや
同じ色の服、同じ車など
あなたが買った直後には
やたらと街で見かけたりします。
これらは、脳が気になっている
見たいものだけを選んで
見ている証拠です。
こうした脳の
勝手な情報の取捨選択は
あなた自身の思い込みや
偏った常識などから
引き起こされます。
これらを心理学用語では
『認知バイアス』といいます。
ほかにも
晴れ男・晴れ女が生まれるのは
晴れたときの記憶しか
残っていないだけで
自分の都合の良い情報だけを
集めてる確証バイアス。
占いが当たる人と
当たらない人が生まれるのは
最初にバーナム効果が働いたかどうか。
つまり
自分の信じたいものだけしか見なくなり
自分にとって都合の悪い事は見えなくなるのが確証バイアスです。
鬱の人がなかなか鬱の症状から
抜け出せないのも
確証バイアスが影響しているから
だと言われています。
ちなみに
心理学的に考えると
成功している人と
そうでない人の差には
いくつかのバイアスがあるそうです。
● ダーニングクルーガー効果
能力が高い人ほど謙遜し
能力が低い人ほど
自分を高く見せようとする現象
なるほど🤔
● 想起バイアス
楽しかったことだけ覚えている。
良いこと探しに終始するため
問題や課題に目が向かなくなります。
さらに、
良いこと探しが
行きすぎちゃうと...
● ポリアンナ症候群
夢ばかりを語って
行動しない人になります。
これは
自己啓発セミナーに
ハマっちゃう人の
心理パターンですね🤔
成功とは失敗の反対ですから
ときには、立ち止まって
検証したり反省したりしないと
夢を実現することができません。
本書には脳のバイアスチェックも
ありました。
スコアの合計点で
下記のような傾向があるそうです。
【0〜3点】超一流レベル
【4〜8点】一流レベルにあと少し
【9〜12点】標準レベル
【13〜16点】対人関係で良い結果を出しにくい状態
【17〜21点】 人を信頼できない傾向にあり
いかがでしたか?
私は、自分の想像よりも多くて
10点でした。
まだまだです😅
バイアスに反応しない練習を続けます。
◆解決策は脳の「ミラーニューロン」にあった
わかりあえないとわかっても
それでもわかりあいたいと思うのが
私たち人間です。
お待たせしました
本書における解決策です。
『ミラーニューロン』です。
1996年にイタリアの脳科学者によって
発見された神経細胞のことです。
画像はこちらからお借りしました。
『ミラーニューロン』は、
他人の姿に注目すると
脳の中で自動的に
その相手のマネをしてしまうことが
証明されています。
『ミラーニューロン』とは、
他人の考えていることが分かったり、
他人と同じ気持ちにさせたりする
脳内細胞です。
そこから
共感細胞とか
ものまね細胞と
呼ばれることもあります。
著者が脳科学の観点から研究した
『うまくいく人とそうでない人』
この違いにおいて
うまくいく人は
ミラーニューロン効果を
上手に使っている
ことが判明しました。
うまくいく人は、
まるでカメレオンのように
相手に自然に対応します。
彼らはそうすることで
相手が喜ぶことをわかっています。
そして、
その喜びが自分の幸福度を上げ、
自分のパフォーマンスも上げています。
うまくいかない人は逆です。
相手のことを理解しないし
相手を喜ばせようともしない
世の中は自分中心に回っていると
勘違いしていて
「理解できません」
「あなたの考え方は間違ってます」
などと、平気で言ってしまう人でした。
著者の言わんとしていることを
私なりに要約すると
ミラーニューロンを使える人は
「I am OK, you are OK.」
この心理状態ではないでしょうか。
これは対人関係における
最も理想的な姿勢です。
こちらの記事で私が書いた
『自他肯定感』を高めるには
『ミラーニューロン』を高めることで
可能なことが理解できました。
◆〈私の感想〉自分のものさしで相手をはからない
人は、わかりあえないのが自然でした。
だから、
わかりあえなくても
相手を責めることも
自分を責めることもないのです。
コミュニケーションが
うまくいかない原因は
お互いの見ている世界が違うだけでした。
●私たちの脳の性格は3つのタイプに分かれます。
●脳はバイアスによっても違う傾向があります。
そして、本記事では触れてませんが
●私たちの体の特性によっても違う傾向があります。
●私たちの脳は環境によっても違う傾向があります。
相手の世界観を認めて敬意を払えば
●脳のミラーニューロン効果で自分にも敬意を払うことになる
それは自己肯定感を高めることでした。
私たちは、
わかりあえないのが自然です。
だからこそ、
それを受け入れることが
大切であると学びました。
今回は本書の数ページしか
紹介できませんでしたが
ご興味がある方は、
本書をぜひお手に取ってください。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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