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森とのつながり (番外編1) ~クローズアップ現代+「森林大消失」~

2023年11月28日 クローズアップ現代+
「“地球沸騰化”の世界 第2夜 森林大消失」というタイトルの放送がありました。

クローズアップ現代+の内容

ギリシャの大規模な森林火災

気候変動が原因で猛暑が続き、山がとても乾燥していて大規模な山火事となった。これにより、森の木に蓄積されていた莫大な二酸化炭素が放出された。これにより、さらに気候変動が加速するという負の連鎖が起きている。

ケニアの増加する人口を支える生活、生計のための森林劣化

薪が生活に欠かせない燃料として大量に使われ、建設ラッシュで、天然林の伐採が進んでいる。植林を進めているが、森林劣化のスピードに追い付かない状況がある。

インドネシアのパーム農園の開墾と火災による森林消失

先進国の日用品に使われるパーム油の世界の生産の6割を占めるインドネシアでは天然の森を切り開き大規模なパーム農園が作られており、その周辺でも火災が続いている。原因の一つは農地を切り開くための「野焼き」で、政府は禁止しているが、低コストの開墾手段として使われている。

EUで始まる森林破壊防止の規則

2024年末からEUで始まる森林破壊防止の規則では、域内で販売、輸出する商品が森林破壊に加担していないか確認することが企業に義務付けられる。市民や環境団体による運動で成立が後押しされた。その実現のために、地球規模で森林の状況を監視するシステムが注目されている。ある企業ではでは再生可能な人工林のみを使用し、原生林には手をつけないようにしている。

日本の大手日用品メーカーの小規模農家との取り組み

ある日本の大手日用品メーカーでは、取引先の小規模農家が、収穫量増加のために開墾を行うことを減らすために、現状の農場での生産性向上のための肥料や農薬の使用方法の技術指導を行っている。

自国外での森林伐採面積は、日本は約4300平方キロメートル(アメリカは約10000、中国は約7000)であり、日本も責任が大きく、対応必要となる。

クローズアップ現代+を見て

この番組では特に地球温暖化の原因である二酸化炭素に注目して、森林消失、森林劣化の問題を取り上げていた。温暖化が引き起こす猛暑による世界各地での森林火災や人間の生活のための大規模な森林伐採が想像以上の速さで進んでいる。暮らしの発展と森を守ることの両立のむずかしさを感じながらも、この流れを変えなければという危機感を持った。

もう一つ、発展途上国の森林伐採が進むことへの先進国 (世界3位の自国外森林伐採面積を持つ日本を含む) の責任の大きさを知った。欧州では、市民と環境団体の運動も後押しとなり、2024年末からの森林破壊防止の規則が成立した。以下の記事でも書いたように、欧州の市民の環境に対する意識の高さを感じ、日本との違いを感じた。


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