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料理が本格的に! 欧米で人気のシソ科スパイスの魅力

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
イタリア料理で大活躍するシソ科のスパイスをご存じですか?
 
この問いだけで即答できる人は、スパイスに詳しい方かもしれません。ヒントを1つあげるとすれば、「トマト」との相性がバツグン。

もうおわかりですよね。
そう、「オレガノ」です。

アジア圏ではあまり出番の少ないスパイスですが、多くの魅力を備えています。
 
スパイスコーディネーター協会の理事長としてスパイス活用の普及に努め、日本国内はもちろん、欧米諸国のスパイス研究者に高く評価されている、日本におけるスパイス研究の第一人者として知られている武政三男さんは、監修した書籍『スパイス活用超健康法』の中で、「オレガノ」の特徴や効用について、わかりやすく解説しています。今回は、本書の中から該当箇所を一部抜粋・編集して紹介いたします。


繊細な香りが、トマトソースと好相性

 シソ科の多年生植物ですが、寒い地域では冬を越すことができずに一年草となります。秋に収穫をして、葉を十分に乾燥させて製品とします。オレガノとマジョラムは近縁種で、今でも植物学者の間で同一視する考え方が存在します。
 また、オレガノには、メキシコ・タイプとヨーロッパ・タイプがあります。メキシコ・タイプのほうが香味が強く、チリパウダーやサルサなどのメキシコ料理には必ず使用されます。
 しかし、オレガノが最も活躍するのは、やはりイタリア料理でしょう。特にピザソースやスパゲティソース、シチューなどトマトを使った料理には欠かすことができません。トマトケチャップやトマトジュースなどの加工品にも使われています。
 スーパーで生のオレガノを見かけたら、サラダの材料にしてみてください。繊細な芳香が食欲を誘います。
 また、レモンやオリーブオイルと混ぜてドレッシングをつくると、さわやかな風味を楽しむことができます。そのほか、オムレツの素材に使うのもおすすめです。

古代から薬草の代表

 オレガノは古代から興奮剤、神経強壮剤として使われてきたという記録があります。また、喘息(ぜんそく)、咳、消化不良、リウマチ、歯痛の治療にも効果があったようです。フランスの植物医療家、モーリス・メッセゲが著した『薬草療法』にもオレガノが取り上げられています。
 これらの薬理効果はオレガノに含まれるチモールという成分に由来しますが、精油の収量がわずかなため、現在ではほとんど利用されていません。
 そのほかには、防腐作用、矯臭作用が挙げられます。
 ヨーロッパでは、鶏肉や七面鳥の下ごしらえに使う定番スパイスです。また、ソーセージやテリーヌなど肉加工品のほか、缶詰製品、トマトケチャップ、ウスターソースの製造にも使用されています。
 このようにオレガノは、欧米では人気のあるスパイスですが、アジアではあまり出番がありません。それは原産地のヨーロッパから東に伝わることがなかったためと考えられています。

いかがでしたか?
 
武政さんが監修した『スパイス活用超健康法』では、スパイスの効用を活用した健康法をスパイス別、効能別でわかりやすく解説しています。興味のある方はチェックしてみてください。
 

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