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【フォレスト出版チャンネル#181】ゲスト/子育て|わが子をお金で困らない大人にする方法

このnoteは2021年7月23日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。 

「お小遣い」を通じて、わが子のお金教育を実践

渡部:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティの渡部洋平です。本日も昨日に引き続いて、7月13日に出版されました『わが子が将来お金に困らない人になる「お小遣い」のルール』の著者である村田さんにお越しいただいております。では、村田さん、森上さん、今日もよろしくお願いします。

書影をクリックすると、本書の詳細がご覧になれます。

村田・森上:よろしくお願いします。

渡部:昨日は村田さんが取り組まれているお仕事内容や不動産投資の状況、村田さんが主催されている会員制コミュニティ・不動産投資で経済的自由を手にする会についてお話いただきました。まだお聞きでない場合はぜひ昨日の放送をチェックしてみてください。では、今日は出版した本ですね。7月13日に出版されました新刊『わが子が将来お金に困らない人になる「お小遣い」のルール』の中身について聞いていきたいと思います。よろしくお願いします。 

森上:はい。じゃあ、まず私のほうからざっくり今回の本がどんな内容かをご説明申し上げます。基本的にひと言で言うと、「お子さんのお金教育を、お小遣いを通してやりませんか?」という本になりますね。お小遣いの、親から見れば渡し方、あげ方。子供からしたら、お金のもらい方、お金の使い方、お金の貯め方、お金の増やし方、そういったお金のリテラシーをどう上げていくか、お小遣いを通してどう教えていくか、そういった具体的な教え方とルールを詰め込んだ本になっています。お小遣いには基本的には4つのパターンがあって……。僕は定額制でしたね。渡部さんは?

 渡部:僕はあまり記憶にないですね……。

 森上:都度、都度かな?

渡部:かもしれないですね。

森上:そうですか。「定額制」「報酬制」。報酬制っていうのはお手伝いとか。で、「その都度制」。お金が必要だからちょうだいっていう。あとは、「お小遣いなし」っていう、その4つのパターンがあるということで、どの方法がいいのか、いろいろと効果的な方法を村田さんに語っていただいた本です。

渡部:これはどれがいいっていう答えがあるんですか?

森上:あります!

渡部:これはお子さんいる方は気になっちゃいますね。

森上:答えはこの回でお伝えしますけどね(笑)。

村田:お小遣いのあげ方、もらい方で将来のお金の稼ぎ方、職業にすごく大きな影響を実は与えているということがおもしろいポイントかなと思いますね。

森上:そうですね。

村田:「定額制」だと毎月もらうのが好きになりますので、毎月もらうサラリーマンとか、自営業や起業をしても、毎月ちゃんと入る収入っていうものを重視したりするんですよね。

森上:そうですよね。だから、逆に「報酬制」になると結構頑張っちゃう人が多いんじゃないですか?

村田:やったらやっただけみたいな。

渡部:「稼ぎにいくぜ!」みたいな。

森上:そうそうそうそう。

村田:「ゲットしにいくぞ!」みたいな。そういう方は狩人的な、仕業的な職業についたりもしますよね。

森上:そうなんですよね。じゃあ、「その都度制」はどういう人かっていう話ですよ。これはちょっとおもしろくて、本にも書いていただいているんですけど、どっちかと言うとアーティスト系ですよね?

村田:そうですね。アーティストだったり、社長業の人でも結構新しいことにチャレンジするような、あんまり既成概念にこだわらないような社長が多かったりとか。

森上:なるほどー。お金の使い方が大胆という言い方もできれば……。

村田:ちょっと制限なくいっちゃうみたいな。

森上:(笑)。

村田:だから、失敗してしまうみたいな人もいたりとか。

渡部:両極端ですね。

村田:両極端なんですよね。ですから、実はフリーター率も結構高いです。「その都度制」は。使いたいだけ使っちゃうんで。

森上:なるほどねー。で、「お小遣いなし」っていう方もね、中には。

村田:まれにいらっしゃるんですけど、なしの方はやっぱりガッツが半端ないですね。

森上:やっぱりね。

村田:ガッツがすごいです。

森上:だって、小学生じゃお金を生み出せないですもんね。

村田:生み出せないけど、生み出してきている人たちですね。

森上:そうなんですよねー。

村田:どっかの家に行って、「バイトさせてくれ」とか、瓶を売ったりとか、何とかしてお金を稼いできて、へこたれなかった人なんですけど、ただインタビューできたのは、ガッツのあった人だけなんで、ガッツがなかった人はどうなったんだろうっていうと、僕はそっちのパターンの方が多いかなという感じがするんで、ちょっとハイリスクかなと。

森上:そうですよね。今回の本の1番最初のほうに書いてあるんですが、お小遣いのもらい方によって、将来の職種が決まる傾向があるんですよ。

渡部:へー。おもしろいですね!

森上:メリットとかデメリットも含めて、いろいろと書いていただいてるんですけど、実際にこの本の中でおすすめしてるのは、その4つの中の2つをハイブリッドしたもの。

村田:はい。これが1番いいんじゃないかなと思います。

森上:そうですよね。それが「定額制」と……?

村田:「定額制」がベースになって、プラス「報酬制」。

森上:このハイブリッド型。で、これって別に、思いつきで言っているわけじゃなくて、実際に……。

村田:実際、私の娘に実践したんですけど、それが12、13年前の話で、すごくよかったので、それを周りの友人、知人に話したら、それを取り入れてくれる人が何人かいて、彼らもなかなかいい結果が出たので、それをコミュニティの中でしゃべって、そしたらまたそれを真似してやってくれた人がいてということで、実は結構いろいろなお小遣いについてのリサーチと実践をして、検証を積み重ねてきた方法なんですよね。

森上:つまり昨日ちょっとお話があった、例の2000万円以上のコミュニティの中で、会員さんが親から教わったことも含めて、我が子に対してやっていることっていうのもリサーチして、アンケート取ったりとかね。そういうかたちで生まれてきた、導き出された結果っていうのが、今回の本の中に書かれている感じですよね。

村田:そうですね。これ、おもしろかったのが、やっぱり2000万円以上を持っている人たちの考え方が、普通の人たちとどうもだいぶ違うなということに、会えば会うほど気づき、こういう人たちはお金があるからそういう考え方になったのかなって思うじゃないですか。

森上:はい、はい。

村田:そうなのかなって聞いてみたら、お金持ちになる前からそういう考え方をしていたわけですよ。これ、何かあるなということで、非常に好奇心が湧いて、いろいろなことを聞いていったら、どうやら小学生のときのお小遣いのもらい方だとか、親の考え方にいき着いたっていうのがきっかけですね。

森上:そういうことですね。実際、今の日本のお金教育って、学校とかではほぼ教わらないですよね?

村田:教わらないですね。最近では高校生が金融教育だとかね。

森上:投資系の話はチラッと。

村田:資産構築のための講座があったりもするんですけど。

森上:そこじゃないですもんね?

村田:そうですね。もっと前にやらなきゃいけなくて。

森上:そういうことですよね。だから、そういう意味では、今回の御本が1つのペースになったらいいですよね。

村田:本当にそうだと思います。

森上:実際にお金教育がない中で、日本人の多く、自分も含めて、お金教育を受けてきてないわけですよ。その中で、実際にどうやって、やっていけばいいのかっていうことですよね? これはすぐに導入できる内容になっているんで、すごくおすすめだと思いますね。

お金リテラシーを育む! お小遣いのベスト金額は? ベストなあげ方は?

渡部:はい。では、ここから『わが子が将来お金に困らない人になる「お小遣い」のルール』から、さらに詳しくお話を聞いていきたいんですけども、ふと思ったんですけど、このお小遣いをあげる対象っていうのは何歳ぐらいからを想定されて、お話されているのでしょうか?

村田:1番ベストはやっぱり小学生の低学年くらいからでしょうね、きっと。

渡部:ああ、なるほど。そのぐらいから、ある程度お金に関する考え、感覚を磨いてもらったほうがいいっていう。

村田:そうですね。多くは割とそれぐらいから友達付き合いがあって、どこかに行ってジュースを買うとか、お菓子買うとかっていうのが始まりますからね。

森上:うん、うん、うん。お小遣いというのは、高校生ぐらいまで?

村田:そうですね。高校生くらいまで割とあるケースが多いですよね。

森上:本の中で詳しく見ていただきたいんですけど、1つのポイントはお小遣いをあげる金額なんですよ。いくらぐらいだと思います?

渡部:小学生ですか?

森上:例えば、小学校1年生。

渡部:全然わからないです。僕、自分があまりもらってきた記憶がなくて、全くわからないですね……。

森上:そっか、そっか。例えば、相場がだいたい1週間に1000円と考えて、月4000円だとするじゃないですか。月に4000円。そしたら、村田さんがおすすめするのが……。

 村田:8000円ですね!

 渡部:えー。

 森上:相場の倍なんですよ!

渡部:余るくらいあげるということですか?

村田:半分余るくらいあげる。それが実はポイントで、例えば今4000円の相場だと。そうすると、4000円でやりくりは普通にできるよね、と。友達付き合いができるよね、となるんじゃないですか? その上で8000円あげるとどうなるかと言うと、まず8000円をあげるときに「半分残そうね」っていうことを伝えて渡すわけです。これは、初めてのお小遣いからやったほうがいいですね。そうすると、「半分残すのが当たり前なんだ」って、当然、最初だから思うわけじゃないですか。これが1番スムーズな導入だと思います。

渡部:へえー、おもしろいですね。要は使い切るもんじゃないっていうことですね?

村田:そうです。使い切らずに、半分残すもんだっていうのがまずは1つのポイント。で、残したらどうなるか。1カ月終わりました。半分残りました。4000円残りました。そしたら、目の前でその4000円とお父さんがさらに4000円を足して、8000円にして、それを貯金箱に入れてあげるわけです。要は倍返しですね。なんか国民的ドラマでも「倍返しだー!」ってやつがありましたけど。

渡部:うれしい倍返しですね。

村田:うれしい倍返し! 倍返しをして、また翌月、8000円を渡すと。で、また4000円残ったら、4000円足して倍返しにするということをやっていくと、何が起きるかと言うと、残せば残すほど得するんだっていう。残すとうれしいっていう感情が芽生えてくるわけですよね。だから、得するということを学んでもらって、残すといいことがあるということがまず第1ステップです。

渡部:なるほどー! 第1ステップ! 森上さんはどうだったんですか?

森上:それね、自分の娘が高校生だから、もう遅いんじゃないかって、村田さんに泣きついたんですけど、村田さんは「それは全然大丈夫」って。お金の教育なんていうのはいくつからでもいいんですよね?

村田:いくつからでもできます。

森上:そう。だからそれを聞いて、企画を立てた時点で始めました、僕は。

渡部:娘さんに倍あげて。

森上:倍あげた(笑)。自分のポケットマネーから。パパ銀行から投入って感じで(笑)。で、これは倍返しという方法なんですけど、もう1つあるんですよね。ありがとう返しが。

村田:ありがとう返しがありますね。

森上:それも大事なんですよね。

村田:そうなんです。今度は稼ぎ方に大きく影響を与えるやり方で、先ほど「報酬制」っていう話があったと思うんですけど、「報酬制」を組み入れてハイブリッドにするんですね。
どういうふうにやっていくかと言うと、例えば食器洗いをしたらいくらで、草むしりをしたらいくらというふうになるんですけど、1番のポイントは、子どもはこれぐらいの負荷だったら大変だよねとか、子ども目線で決めないってことです。1番大事なのは、親がどれだけ助かるか、親のありがとうの量で金額を決めるんですね。例えば、うちの会員さんの話なんですけど、その人は朝タイミングよくコーヒーをつくってくれるのが1番うれしいと。だから、それが1番高くて50円なんですよ。で、食器洗いは何十円とか、草むしり何十円とか、低くなるんですけど、子どもにとっては草むしりとか、食器洗いよりもコーヒーを入れるが楽なんですよ。楽かツラいかじゃなくて、ありがとうの量で決めるということが大事で、ありがとうの量がお金に反映するんだっていうことの勉強になるんですね。

渡部:それはすばらしいですね。普通に社会人になってからだと、例えばどんなに自分が苦しく頑張ろうが、結果が出なかったら、お金にならないですし、どんなに効率的にやろうが、結果が出たら、お金になる。それってなかなか気づかないんですけど、子どものうちからその感覚が磨かれる。

森上:そうそう。

村田:自然に。だから、ナイスタイミングでコーヒーを出すのが大事。

渡部:相手にどれだけの価値を与えられるかっていう目線がつくわけですね。

村田:そうそう。

渡部:おもしろいですね。

親のなにげない言動が、わが子のお金リテラシーを決める

森上:そうなんですよ。で、これも本の中に書いてあるんですけど、トイレが壊れたときのお話をお願いできますか?

村田:そうですね。うちで、トイレが壊れたときがあって、業者にお願いして、10分~15分くらい、本当にすぐ直せたんですね。で、5000円だか6000円くらい取られたんですけども、それに対してうちの奥さんが「高いな」って言ったんですよ。で、みんなも「高いな」「高いな」って言ったんですけど、僕は「これは、安いんだよ」と。「だって、トイレが使えなかったら大変じゃない」と。「どんだけ助かるか」と。だから、10分で5000円だと、時給にすると、ものすごい金額になるじゃないですか。時給3万円ですよ。時給3万円って、びっくりするぐらいの金額なんですけど、それだけの価値があったんだと。ありがとうの量で、価値が決まるんだよっていう話をしました。

渡部:まさに不労所得をつくる、お金がお金を生むじゃないですけど、価値がお金を生むっていうのを感覚的に磨かれそうですね。

森上:お金の教育としてはすごいことでしょ。で、この本の中にも書かれているし、村田さんもずっとおっしゃっていることなんですけど、ズルの儲けはダメだけど、楽の儲けはいいことだっていう教育をされている。だから、たぶん、ほとんど日本人は時間とか、労力とかを重視しちゃうけど、そうじゃないってことですもんね。

村田:そうじゃないと。基準は「ありがとう」なんだと。

森上:そういうことですよね。そこに1番価値がある。だから、お金を払うんだと。だから、お金をもらえるんだと。そのへんの部分の感覚を、もうずっと子どものうちから、お小遣いとか、生活のちょっとお金がかかったことに対して、どういうふうに教育していけばいいのか。それを細かく具体的に教えてくださっています、この本では。

渡部:本当におもしろいですね。社会人になってから、なんとなく気が付いてくることを、子どものうちから自然に身につけることができると言いますか。

森上:そうなんですよ。あと、ちょっとびっくりしたのが、絶対リスナーの方でもあると思うんですけど、クリスマスプレゼントの先渡しってOKだと思います? NGだと思います?

渡部:考えたことなかったですね。

森上:よくあるじゃないですか。子どもが、欲しいものがあると。ちょっとお小遣いが足らない。じゃあ、クリスマスプレゼントとしてって、8月ぐらいに、先に渡しちゃうみたいな。で、「今年のクリスマスプレゼントはなしね」みたいな。

渡部:8月ですか!? 早いですね!

森上:10月とかでもいいんですけど(笑)。とにかくクリスマスのときじゃなくて、いわゆる先渡し、これはOKか、OKじゃないか。

渡部:ダメな気がします。

森上:そう。文脈的にもそうなんですけど(笑)。そのとおりで。

渡部:ダメなんですね。

森上:ダメです。ダメな理由ってなんでしたっけ?

村田:ついやっちゃいますけど、ダメな理由というのは、実はこれは先食いなんですよね。要は大人になってから、お金はないけど、キャッシングだろうが、なんだろうがして買っていいよっていう教育をしているのと同じなんですよ。

森上:親が自らそれをやっちゃうことになっていて、めちゃくちゃやばい行動だと。今回の本の中には、それこそ親がやっちゃいがちだけど、やっちゃいけないこと、そういったこともいろいろと書いてくださっているので。

渡部:やったらいいことも、やめたほうがいいことも書かれていると。

森上:そうです。やめたほうがいいこともたくさんあります。結構目から鱗でした。

村田:実はつい先日、この本を書いたことで、お小遣いの話になって、ちょっとおもしろいエピソードがあるのでお話したいんですけど、私の友人で、ミュージシャンの方がいて、まあまあお金に対して苦労している方なんですけども、すごく気づきがあったというエピソードなんですけど。
こういったお小遣いの話をしていて、その方が「実は私は、報酬制だった」と。子どもの頃は、すごく楽しく親だとか、兄弟の困ったことを助けて、その度にリビングかどこかに正の字を書く紙が貼ってあって、何かお手伝いをして「ありがとう」ってなったら、お小遣いポイントじゃないですけど、正の字が貯まっていって、ある程度貯まると、お金がもらえると、そういう仕組みだったらしいんですね。ですから、目に見えるじゃないですか、正の字が貯まるのが。すごく楽しくて、とにかく人の役に立つことはないかっていうふうに育ってきたと。で、それでお金をもらったら、ものすごくうれしかったんですっていうふうに言ってたんです。でも、今はどうかって言うと、全然違うと。今は自分はミュージシャンとして活躍していますと。で、お金に若干困っているんですけど、報酬もらうっていうことにすごく抵抗があると。

森上:お金をもらうことに? ほう、ほう。

村田:無料で教えて、「ありがとう」をもらうのは何の躊躇もないんだけど。

森上:ギター教室か何か?

村田:ギター教室とか。

森上:はいはい。

村田:ギターを教えたりしているんですけど、報酬がなかなかもらいづらいと。「ください」と言えないと。金額設定をするのも、すごくツラいと。「何でそんなふうになったんですか?」って聞いたら、「思い出した」と。「ちょっと大事件が起きたのを覚えている」と。「何ですか?」って聞いたら、あるときに母親にすごく困ったことが起きて、お母さんのためにいろいろなケアをして、手伝ったりとか、お母さんのために尽力したと。それに対してお母さんが本当に大喜びで、心から感動してくれて、涙を流すくらい本当に喜んでくれたと。そこまではよかったんですけど、「そうだ。ありがとうって、こんなに感動してくれたから、きっとまた正の字を書いてくれるな」と思ったと。「これもお小遣いもらえるよね?」って言ったら、「そうだよ」って言ってくれると思っていたら、お母さん大激怒。何を言ったかと言うと、「あんたはお金のためにこれをやっていたのか!」と。「そんな子に育てた覚えはない!」とか言って、急にブチ切れちゃった。で、子どもは……、その人が言っていたのは、「完全に頭がバグった」。今まで「ありがとう」をたくさん見つけて、お手伝いしたら、お金になって、みんなハッピーで、Win-Winだったのに、お手伝いをしていいことをして、お金を請求したら、ダメと怒られて、ガツーンとぶん殴られた感じになったと。

森上:なぜかそのときだけ。

村田:そのときだけ。「ルールが本当は違ったの?」みたいな。今のは、何だったんだって。

森上:今までは、ルールはルールで守られて、親も子どもも。

村田:そう。ちゃんと一貫性があればよかったんだけど、急に違ったかたちになった。しかも、そのときだけ。すごくいいことしたら、すごく怒られた。これはいったい何なんだということで、急に恐ろしくなって、それからいいこと、何かをしたときに、請求するとか、「お金をください」って、言えなくなったと。

森上:あらら……。それは完全にトラウマになっちゃった。

村田:トラウマになっちゃった。それで、その子はもう30代になっていますけど、未だにそういう感じで、お金を請求するとか、受け取るってことができなくなっちゃっている。

森上:なるほど。

村田:でも、「今、気づけてよかったね」とは言ったんですけど。

森上:そうですよね。だから親として、ルールを決めたからには、ちゃんと突き通さないと。

村田:そうなんですよ。ちゃんとルールを守らないと大変なことになると。

森上:それは怖い話ですね。

村田:1回でもそういうことがあると子どもはバグるんです。

森上:なるほどー。いや、大事だわー。今のところ、うちは大丈夫だと思う……。

村田・渡部:(笑)。

渡部:難しいですよね。森上さんは、娘さんに何かすごいことしてもらって、「ありがとう」って喜んでいるときに、「はい。お金」って言われると、ちょっと嫌な感じが……。

森上:まあ、しますよね。だから、「お金のために」って言うところの部分で……。例えば「報酬制」っていうかたちのルールを決めていてだったら、全然抵抗なかったと思うんですけど、それがいきなりそういうかたちで、何でもお金、お金ってなっちゃうとっていう……。「報酬制」だけの悪いところって、そこなんですよ、実は。

渡部:なるほど、なるほど。そうなんですね。

森上:仕事のためにだけしかやらないっていうね。

村田:そうですね。極端にそれで振っちゃうんで、「定額制」プラス「報酬制」っていう、このハイブリッドをおすすめするというのは、そういうことですね。

渡部:なるほど。

森上:だから、NGワードとか、NG言動とか、行動がめちゃめちゃあるんですよ。さっきのクリスマスプレゼント以外にも。そこは紹介するときりがないんで、本をチェックしていただけたらうれしいなあと思いますね。

渡部:そうですね。これを読めば、わかるんですね。って、ちょっと宣伝っぽくなっちゃいましたけど(笑)。

森上:すみません! ごめんなさい(笑)。でも、説明しきれないぐらい、いっぱいあるんですよ。やっちゃうと危ないやつ、結構あるんですよ。

渡部:諸刃の剣ですね。小さいときに正しいと言うか、その子に合うことをやってあげれば、大きなプラスですし、マイナスのことをやってしまうと、大人になったときに困ってしまうと。

村田:親子でちゃんと学んで、お互い語り合って、一緒に成長していって欲しいなって思っていますね。

渡部:そういう意味で、やっぱり日本人ってお金の話をするのってすごく苦手ですし、臭いものには蓋じゃないですけど。

村田:ちょっとタブー視しますよね。

森上:変な清貧の思想みたいなね。それが蔓延している感じがしなくもないですよね。お金に対する定義みたいなものも、村田さんはお書きになられてるんですけど、1つの道具だっていう。やっぱりそこから感情をどう……。

村田:そうですね。先ほど、臭いものに蓋とおしゃっていましたけど、臭いものというイメージを持っていること自体が、そもそも、もうちょっと腫れ物に触る感があるじゃないですか。もうフルオープンで「単純に物々交換じゃ困るからある道具なんです」と。道具に臭いもきれいも何にもないと。という感じで扱っていくと、すごいスマートになるんじゃないかなって。

森上:それで、親と子どもの間で唯一お金のやりとりがあるのが、お小遣い。そこで親も学べるっていうことですよね? 子どもも学べるし。

村田:そうなんですよね。

森上:だから、本当に今回の御本を執筆していただく中で、いろいろと僕も勉強になりましたね。これは、お子さんのいる方はぜひお読みいただきたいですね。

渡部:お子さんがいる、いないにかかわらず、結婚されていたり、そういう方にプレゼントしてもいいかもしれないですね。

森上:そうですね。いいかもしれない。

村田:特に1番いいのは、まだ全くお小遣いをもらってない、そこからスタートするのが1番いいので、幼稚園ぐらいもしくは、小学校の低学年のお父さん、お母さんに読んでもらうのが1番いいんですけど、「いや。もう渡しちゃった!」っていう方も、全然セーフですので。

渡部:自分のあげ方がどうだったのかっていう答え合わせにも。森上さんの娘さんも、まだ間に合うんですもんね?

森上:まだ間に合う!

村田:まだ間に合う!

森上:高校生になると、アルバイトっていう自分で稼げる収入があるので。まだやってないですけど、うちの娘は。

渡部:そうすると、中高だと結構変わり目なんですね?

森上:そこはあるかもしれないですよね。そういう感じでしょうか。

渡部:はい。ありがとうございました。それでは2日間にわたりまして、株式会社ADVANCE代表取締役・村田幸紀さんにご出演いただきました。本当にタメになる学びを2日間、お話いただいたんですけど、最後に村田さんからリスナーのみなさんへメッセージお願いします。

村田:はい。今回のこの本は、実は構想10年以上あって、森上さんの尽力のおかげで世に出してもらうことができて、本当にありがたいなと思ってます。本当に読みやすい本になっていると思いますので、わが子が将来お金に困らないような人生送ってもらうために、ぜひ1つでも取り入れていただければ、うれしいなと思っています。

渡部:はい、ありがとうございました。それでは、2回にわたりまして、ご出演いただき本当にありがとうございました。

村田:ありがとうございました。

森上:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)

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