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10万人に1人の宣告を受けた息子が、1歳という峠を越えてくれた話。

2020年9月3日。

息子が1歳を迎えた。

1歳検診の測定で、身長80cm、体重10キロ程。
順調そのものな測定値で、とても喜ばしい。
そして、この1歳という節目は、僕ら家族にとって尚の事、特別な意味合いを持っていた。

2019年9月3日。

夕刻、息子が生まれた。
喜びと安堵に胸を撫で下ろしたのも束の間、間もなく、目まぐるしくその場の空気が変わることになる。

息子の呼吸が苦しそう、と言うのだ。

生まれた病院では手に余るため、すぐさま、NICU(新生児のICU)を備えた病院に救急車で搬送、応急処置とともに検査を進めてもらう。

そして、生きるためには心臓の手術が直ちに必要だと、知らされた。

10万人に1人の症例、そして、手術で10%、術後1ヶ月で10%、術後1年で10%の生命リスク、という宣告。

結果的に、それらのリスクを乗り越え、たくさんの人の助けを受けながら、今、息子は1歳という節目を迎え、健やかな様子で日々過ごせている。

身長、体重も順調に推移しており、無事に1歳を迎えたタイミングで、普段過ごす上で取り立てて気をつけることは基本的に無い、という担当医の方からのお墨付きも頂けた。

それでもこれまで、特に生まれてからの1ヶ月は本当に目まぐるしいもので、転院に次ぐ転院、手術を経て退院するまでの道のりは、僕ら家族にはとてもタフで、多くの事を考えさせられた1ヶ月間になった。

この体験を、近しい人が同じ様な境遇に立たされることとなった時、ここでの内容が参考となったり、何か助けになれる様に自分自身整理をしたいという趣旨で、この記事を書き始めた。

ややプライベートな内容にも触れるので、半ばクローズドな形で残したい、そして、内容に興味を持ってもらえるならば、お見舞いに来る様な感覚で読んでもらえたら、とも考え、僕が病院まで通っていた時の交通費片道分の有料noteにしてみている。

・10万人に1人「1年で10%×10%×10%」生命リスクの宣告
・ドクターヘリに乗った息子
・母と子が1ヶ月離れ離れに。仕事と見舞いのフルスクランブルファザー
・日本の医療に感じ入ったこと

このあたりの内容について触れている。

実のある内容になっているかは分からないけれども、お見舞いに軽く来てみた、ぐらいの心持ちで読み進めてもらえたなら、嬉しいです。

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