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愛や幸せを言葉にする

10代の時の話ですが、通っていた塾で席替えがあり、私はハナコちゃん(仮名)と隣同士の席になりました。ハナコちゃんはとても楽しい人で、大好きだったので、席が発表されて二人で席に着いた時、私は思わず、
「ハナコちゃんの隣になれて嬉しいわあ!」
と彼女に言いました。
普段、そういう気持ちを言えるタイプではなかったので、よっぽど嬉しかったのだと思います。また、クラスの中に、「嬉しい」とか「好き」とかを幸せそうに素直に言う子が一人いて、影響されていたという事もありました。

受験が終わって、皆とお別れする段になり、ハナコちゃんは、「席替えの時、私と隣の席になれて嬉しいって言ってくれて、私もすごく嬉しかった」と、お手紙かサイン帳か忘れてしまいましたが、私にそう伝えてくれたのでした。
私は、彼女が覚えていてくれた事に驚いて感動し、飛びあがるほど嬉しかったのを今でもよく覚えています。言葉のやり取りに見えて、実は「嬉しい気持ちのやり取り」があるから感動するのだと思います。

気持ちのやり取りで、一番よく使う言葉は「ありがとう」じゃないかなと思うのですが、社会人になると、使わない日は無いぐらい当たり前に使っていて、忙しいと、気持ちがこもっているかなんて気にしないし、「言う場面だから」という社交辞令で使っていることも多いです。それはそれで、社会常識として言うということでいいと思います。

でも、特に意識していなくても、感謝の気持ちがあるかどうかっていうのは、言っている自分はもちろん、言われた方も本当は分かっているものですよね。
例えば、会社で残業を手伝って、本当に感謝された「ありがとう」と、”私だけなんでこんな目に・・・”とか思っていそうな、感謝の気持ちはない「ありがとう」って、ちゃんと違いを察知していると思います。
それで、感謝の気持ちがのっている言葉には、例えちょっとの気持ちでも、言われた方は「あ、よかったな」とか「私も嬉しいな」って感じているものですよね。

そういう、幸せな気持ちを呼び起こす「言葉の力」は知っていたし、感謝の気持ちは少しの事でも言うと心掛けていたのに、結婚した当初、「愛してる」というのを「もう分かっているんだし、わざわざ言わなくてもいいかな」と思っていました。恋愛中は言ったものなのに・・・
でも、夫はフランス人で、結婚しても言うのが普通と思っているので、「愛してるよ」と真面目に言ってきます。
すると、やっぱり心に響いて感動するし、幸せな気持ちになるし、何か二人でいることの意味を再確認するような感覚もあって、私もこれは本気で言おうと決めました。

最初は、照れくさい気持ちを押しのけて「愛してるわよ」言っていましたが、いい意味で慣れてきて、今では「そう思ったから言う」という感じになりました。記念日はそういう機会だし、日常のちょっとした時に、「やっぱり、この人のこと好きだな」とか「愛しいな」と改めて思った時もチャンスです。すると、言った自分も、もっと温かい気持ちになるんですよね。

嬉しい、感謝している、愛してる...そんな気持ちを素直に伝える言葉には、相手も自分もさらに幸せにするパワーが宿るものだと思います。

そう考えると、幸せな気持ちはチャンスを逃さず言葉にして伝えないと、勿体ない気がしますよね。2月はバレンタインもあることだし、たくさんの人が愛や感謝の気持ちを伝えて、世の中に幸せがドンドン伝播していくといいなあと思います。

今日も読んで下さり有難うございました!


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