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診療科選択に迷う研修医必見、精神科の魅力とは?、年収、資格、業務内容などのご案内

初期研修医のみなさん、前回の記事(初期研修医必見、後悔しない診療科選択のススメ)で診療科選びの際労働条件を優先して選ぶようお伝えしましたが、その代表格である精神科について紹介します。
ここではあくまで条件について述べます。仕事の面白さや興味等は主観的な要素が強いため、今回は省きます。

精神科の労働条件としての魅力はなんでしょうか?

メリット
・基本的に定時出勤、定時退社が可能
・週4日当直なしで1500万以上の報酬も期待できる
・手術等体力が必要な業務がなく、基本的にデスクワーク
・非常勤のバイトのみ〜スーパー救急病棟がある病院での勤務まで実は幅広い勤務体系の勤務が可能
・開業しやすく、需要も大きい

これだけ聞くとなんか騙されているように感じるかもしれませんが事実です。

デメリットはないのでしょうか?
よく言われるのは精神科は特殊な患者さんが多いので精神的にきつい、自分が引っ張られておかしくなるんじゃないか?と心配されることが多いです。
しかし、それはどの診療科でも同じ感じがします。
精神科以外の患者さんでも特殊な患者さんやクレーマーは数多く存在しますし、実際に精神科の外来をやっていると症状として言動がおかしい場合を除いて特段クレームが多いというわけではありません。落ち着いている時は精神科の患者さんであっても他の診療科の患者さんと大差はありません。むしろ精神科の患者さんは主治医との信頼関係が強くなることも多く、話すとわかってもらえることの方が多いです。
自分が引っ張られるかどうかは医師のキャラクターにもよりますが、経験を積んで会話の技術や知識を身につけることで、症状と割り切り、話を受け流せるような技能も身に付きます。
ただ、極度にコミュニケーションが苦手な場合や人の話を全く聞けない人は難しいかもしれませんが、それは他の診療科でも同じような気もしますね、、、

また、精神科には精神保健指定医という資格があり、最近では取得難易度が上がってきてはいますが、専門医制度とは関係なく取得可能で、一度取得すると5年に一度の講習会に参加するだけで終生維持可能です。
専門医と異なり、業務や算定に直結するため、取得するだけで年収がアップします。
また、ある程度の地方都市ですら若手の指定医は不足しており、就職の選択肢も非常に多いです。

多彩な働き方も可能で、クリニックで非常勤の外来をするだけでも十分稼げますし、忙しく働きたい人は精神科救急が盛んなスーパー救急病棟をもった病院での勤務も可能で幅広い選択ができます。

開業する場合も最低限パソコンがあればできてしまうので、他の診療科と比較して、低コストで開業も可能で独立しやすいのも特徴です。また、地域によりますが、精神科の初診は1ヶ月待ちなんていうのもざらで需要も大きいことも特徴です。

このようにデメリットの割りに特に労働条件面でのメリットが大きく、仕事と割り切ってもとても魅力的な診療科だと思います。
進路の選択肢として、ご検討いただけると幸いです。