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自信がないときほど、人と関わり、人を助けるのがいい

僕にとって、書くことは大切な儀式だ。ただひたすら吐き出すようにキーボードを叩き、絶対に誰にもみせることのない、だからこそ自由で、陰鬱で、辛辣な文字列を画面に並べるのは気持ちがいい。スッキリする。

でもそういう文章は、いくら書いても前に進むためのエネルギーにはならない。こういう文章を書くのはあくまで頭の中を整理するための作業だ。

自分のためだけの文章をいくら書いても、目の前の壁を乗り越える力は得られない。前に進む力がほしければ、誰かが読んでくれる文章を書く必要がある。

誰かを励ます言葉は、何よりもまず自分自身を励ましてくれる。
誰かを笑顔にする文章は、何よりもまず自分自身を笑わせてくれる。

その言葉を綴るにふさわしい自分が、書くことで戻ってくる。

「誰かを励ますためにはまず自分がしっかりしていないと」

とあなたはよく思う。それは確かにその通りなのだが、順番がちがう。

誰かを励まそうとするから自分がしっかりしていく。「まずは自分を整えよう。それから人のためにはたらこう」と思って、サウナに入ろうが本をたくさん読もうがていねいな暮らしを心がけようが、いつまでたっても準備は整わない。頭も心もごちゃごちゃのまま、まず人のために動いて初めて、生きる底力が湧いてくる。あなたの強い自我はそのためにある。

あなたは人に恵まれている。だからこそ、大切な人たちに誠実になりきれない自分に対して、少し嫌悪感がある。

「いまちょっと自信がもてない。こんな自分には関わらないほうがいいよ」と大切な人を遠ざけてしまう。あなたは自分に自信がもてないときには、人と関わることを避けようとする。

そんなあなたには「もっと他人を頼っていいんだよ」という言葉は響かない。だからあえてこう言いたい。自信がなかろうが、心配ごとを抱えていようが、あなたには誰かを救う責務がある。

結果がでなくて不安なとき、あなたはがんばって謙虚になろうとする。でもその内から湧き上がる自我の強さは抑えられるものではない。頭で考えてデザインできるほど、あなたの地のキャラは薄くはない。

「自分が幸福でなければ周りを幸福にできない」というのは、あなたにはあてはまらない。周りを幸福にしようと手を動かしているときこそ、あなたは幸福なのだ。

誰かに嫉妬しているヒマはない。嫉妬する相手すら、いまよりもっと幸福にしてやる義務がある。それくらい、あなたがしょっている役割は大きい。

いまの自分に自信があるかどうかなんてどうでもいい。整っているかなんてどうでもいい。結果を出せているかなんてどうでもいい。そういうのに頼らなくたってあなたは十分、魅力的だ。そういう生き様を世界に見せてやってほしい。




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