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流浪の月の感想 正しいってなんだろう※ネタバレあり

受験生なので色んな本を読まなくてはと思いながら古典などの本を読んでいて、面白いは面白いのですが疲れてきてしまいました。もうただ自分が気になる本を読もうと思い、図書館で流浪の月を借りました。読み始めると止まらなくて授業中も隙あらば読んでしまいました。

この小説を読んで思ったことは"善意や正しさっていったい何なんだろう"でした。

自分は正しいと思った行動は時として悪意をもった行動よりも恐ろしいものになります。更紗や文はそれらに苦しんできたと思います。

 私は人が100%正しいことは無いと思います。人は全知全能ではありません。自分が知っている限りの情報で判断したとしても、それを覆すような情報がどこかにあるかも知れません。例え、その情報があったとしてもなんの偏りも無く判断することができるでしょうか。

貴方は間違っている、なにも信じるなと言いたいわけでは無いです。

終章の彼のはなしⅡで、梨花が文と更紗の過去について知って、

文くんは、そんな人じゃないのに。
文くんと更紗ちゃんは、すごくすごく優しいのに。

と涙を零すシーンがありました。他の情報や人の意見に左右されず、自分が見てきたものや人を信じるのも凄く大切だと思います。

人は知っている事だけ知っているんです。その中で生きていくしかありません。

突然ですが、化物語でも羽川さんが言ったこんなセリフあります。

何でもは知らないわよ、知ってる事だけ

このセリフを聞いた時はなんか小難しいなと思いましたが、今は深いなと思います。この感想が薄い気がしますが。

大事なのは自分は無知でもあり既知でもあることを知ることだと思いました。

悪意や欲望、偏見は存在して、自分の知らない事があることを知ることができたら、文や更紗のように感じたような苦しみが少なくなるのでは無いかと思いました。


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