塔 掲載歌(2023. 9月号)
9月号では、吉川宏志代表選の新樹集に掲載いただきました(作品2 小林幸子さん選、6首)。
新樹集へ入れていただくのはこれで2回め。心からうれしいです。
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ゆうぐれは背中の時間届きたい思いばかりがのびてゆく影
ゆるせないことがゆるせず六月は雨のかたちの言いわけが降る
掴もうと手をのばすとき覚めるゆめあらゆる過去は液体だから
霧雨が脆さにしみる朝 追えば聲の、からだの、とけだしてゆく
ともだちの定義のちがうさみしさにすこし傾くバス停の夜
青いあおい酸素のいろの水族館みんなこころを泳がせにくる
/ 鈴木精良
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今回は、かばんの土居文恵さん、アナコンダにひきさんとのいちご摘みの歌が入りました。また、成績はそれほどでしたが、自分で気に入っていた時庭歌会での歌を。酸素のいろの水族館がそれです。
皆さま、ありがとうございます。
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