塔11月号では作品2 岡部史さん欄の鍵前に7首を掲載、さらに選歌後記で言及いただいております。
※ ※ ※ ※ ※
さみしさを胸に引きうけ立つ決して遠くなれない離島のままで
たよりないいのちの軌跡戒めをとかれたようなモンシロチョウは
ためしても見えないこころランドルト環を永遠欠けさせている
あじさいが土をえらんで変える色わらいかたから忘れてゆくの
沈みゆく午睡の際(きわ)でひかる波 伏せたページのずっと潮騒
海の泡はじけるときはみな白くあなたに何も残せなかった
分包のくすりをちぎる指さきにすこしこぼれる過去の粉々
/ 鈴木精良
#日記
#tanka
#短歌
#塔