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【座ってるだけで疲れる方へ】背骨と座骨を使って"疲れない&歪まない姿勢"に

⚡座ってるだけで疲れる
⚡座っているとすぐに姿勢が崩れる
という方は、座り方が間違っている、体幹の筋力不足、もしくは身体が歪んでいる可能性があります。

現代人は座っている時間が長いため、座り姿勢を改善することはとても大事です。

座り姿勢が変わることで、
・毎日の疲労感が大幅に減る
・体の歪みが改善し、肩こりなどの不調に悩まされない
腰痛の予防、改善になる
といったさまざまな効果が見込めます。

この記事では、長時間座っても疲れにくく、体が歪まない座り方を紹介します。

執筆者 ふかやとしふみ
古武道師範、身体均整師(ボディデザイナー)。剣術を中心に武道・武術やさまざまなトレーニング、整体を実践する中で工夫してきた、体の不調改善、身体機能UPの方法を紹介しています。


1:座っているだけで疲れる原因

まず座っているだけで疲れる主な原因を簡単に説明します。

①座り方が間違っている
②筋力不足
③身体が歪んでいる

1-1:座り方が間違っている

そもそも、座り方が間違っていれば、長時間座っていると疲れてしまいます。
そして、私の経験上、ほとんどの方の座り方が間違っていると思います。

正しい座り方のポイントを簡単にまとめると下記のようになります。

①背骨が自然なS字を描いていること
②お尻の真上に頭があり、前後左右の偏りがないこと
③お腹の力で体を支えていること
④力みなく、リラックスしていられること

これらのポイントを押さえて座ることができていれば、長時間座っていても疲れすぎることはありません。

座り方については、後半部分で説明します。

また、下記の記事でも説明しています。

ただし、正しい座り方ができていても、これから説明する理由から疲れてしまう場合もあります。

1-2:筋力不足

そもそも、いくら正しい座り方をしていても、筋力が不足していたら疲れやすいです。

正しい座り方ができていれば、最小限の筋力しか使いません。しかしそれでも、姿勢を維持するために最低限の筋力は必要になるのです。

とはいえ、座るために必要な筋力はそれほど強力なものではありません。一般的な運動、たとえばヨガやピラティス、体幹トレーニングなどで身につくものです。

1-3:身体が歪んでいる

正しい座り方をしているつもりなのに疲れる、という場合は身体に歪みがある可能性もあります。

どのような人も、普通に仕事をしたり日常生活をしたりしているうちに、自然に「動きの癖」を身に付けてしまいます。

この動き方の癖がリセットされないまま蓄積されていくと、身体の歪みとなります。歪みがあると、生活の中で常にある部分に負荷がかかり続けたりするため、「疲れ」「さまざまな不調」「慢性痛」などの原因になってしまうのです。

誰にでも歪みはありますので、そのすべてを完璧に改善する必要はありません。

しかし、より健康的に過ごすためには、できるだけ歪みを解消していくことも大事です。

体の歪みの一部を簡単に改善する方法としては、以前書いた下記の記事をおすすめします。

2:座っているだけで疲れる方へ:座り方の改善方法

これから座り方の改善方法を説明します。

この座り方を意識できれば、日々の疲れが大幅に減るはずです。ぜひお試しください。

2-1:背骨を伸ばす感覚を身に付ける

まずは、背骨を伸ばす感覚を身に付けることが大事です。

人の背骨は、自然なS字のカーブが描けていると無駄な力を使わずに姿勢を維持できます。これを生理的湾曲と言います。

しかし、多くの人は成長するほど姿勢が崩れ、
⚡反り腰
⚡猫背
⚡ストレートネック(首が前に落ちる)
⚡顎が上がる
⚡胸を張りすぎる
など、自然なS字のカーブを歪めた形を身に付けてしまっています。

そこで、背骨の自然なS字を取り戻すトレーニングが重要なのです。

詳しくは下記の通りです。

■背骨を伸ばすトレーニング

背骨を伸ばすという感覚は、具体的には以下のようないくつかの動き、意識ができるようになることで生まれるものです。

①うなじを真上に伸ばす

まず、うなじを真上に伸ばす意識をしてみましょう。

背骨にはもちろん頸椎(首の骨)が含まれますが、背骨が伸びる意識を持つためには、頭を真上に伸ばすよりも、うなじを伸ばす意識の方が意識しやすくなると思います。

うなじを伸ばす、真上に数センチ上げるような意識を持つことで、首から下の背骨に少し張りが出るような感じが出ると良いです。

ただし、真上のつもりでも前後にずれてしまう場合がありますので、鏡などで見ながら慎重に行ってください。

➁しっぽを真下に伸ばす

次に、しっぽを真下に伸ばしてみましょう。

もちろん人間には通常、しっぽは生えていません。しかし、背骨の末端には尾骨があります。ここからしっぽが生えている意識をもって、それを真下に伸ばしてみます。

もちろん、ただ背骨の末端を真下に伸ばすだけの意識でも大丈夫です。

うなじを伸ばす意識と同時に、しっぽを伸ばす意識をすることで、背骨を上下に引っ張ることができます。

これが背骨を伸ばすという感覚です。

ただし、注意点がいくつかありますので、これから説明します。

③腰を反りすぎない

まず大事なのが、腰(腰椎)を反りすぎないということです。

ここでの腰とは背中の下部、お尻の上から背中の真ん中あたりまでの背骨のことです。

いわゆる「いい姿勢」をしようとすると、腰を反ってしまうことがあります。猫背にならないように意識しすぎて、腰を反る癖がついている方が少なくありません。

しかし、腰を反ると背中側のアウターマッスルを緊張させて姿勢を支えることになるため、長く続けると背中が疲れたり、こったりしてしまいます。

そのため、大事なのはあくまで背骨を伸ばして自然なS字を描けるようにすることです。

腰を反る意識がある人は、あえて少し丸める意識を持ってみましょう。

この形を維持しようとすると、お腹側の筋肉を使わざるを得なくなります。そこで、少しずつお腹の奥を使えるように工夫してみてください。

④胸を張らない

背骨を伸ばす意識を持とうとすると、胸を張ってしまう方も少なくありません。

そもそも、背骨は自然なS字を描くものですが、胸(胸椎)の部分はやや丸まるのが自然な形です。そのため、この部分が反ってしまっているということは、背中側に余計な緊張があり、肩こり、首こりにも繋がりやすいのです。

胸が沿っているかどうかをチェックするポイントは、胸骨の角度です。

胸骨とは胸の真ん中にある骨ですが、この胸骨の下の方が前に出てしまっている場合、胸椎を反ってしまっている可能性があります。

その場合は、お腹に少し力を入れて胸骨を垂直の角度にするようにしてみましょう。

お腹に力を入れると、身体の前と後ろの筋肉のバランスが取れてフラットになります。そして、胸の反りがなくなり、背骨を上下に正しく伸ばすことができます。

2-2:座骨で座る意識

正しい姿勢で疲れないためには、座骨に体重を乗せて座る意識を養うことも大事です。

座骨とは、硬い椅子に座った時に、椅子にゴリゴリとあたる2つの骨のことです。股関節の裏当たりに感じると思います。

坐骨は左右2つあるため、左右のどちらか一方に体重が乗るようなことにならないようにすることが大事です。また、そもそも骨盤が立っていなければ坐骨がイスに接する感覚も曖昧になるため、しっかり骨盤を立てた状態をキープすることも大事です。

この2つの骨が、座る時に体重を支えてくれるのですが、この2つの骨で支える感覚が弱いと、他の部分に力みが生まれ、余計な緊張から疲れやすくなります。

そのため、浅めに座って座骨を感じやすくすることが大事です。

さらに言えば、座骨に体重を感じるように座るだけでなく、お尻の真上に頭が来て、上半身の重みを綺麗に座骨に乗せられるようにすることが大事です。

よく意識してみてください。

2-3:お腹の力で身体を支える

疲れないように正しい座り方をするポイントとして、お腹の力で身体を支えることも大事です。

「正しい姿勢で座ろう」とすると、多くの人は腰を反らし、胸を張るような形を作ってしまいます。しかし、これでは腰、背中の緊張が強く疲れやすいのです。

そのため、腰の反りを減らして、胸も張らずに真っすぐにするような意識を持つことが大事です。

この姿勢では、お腹の下の方、奥の方に力が入る感覚があると思います。その感覚で身体を支えられるようにしましょう。

この体の使い方は、本当にとても大事なものです。
詳しくは以下の記事でも書いています。

まとめ

  • 座っているだけで疲れる場合、座り方が間違っている、体幹が弱い、体が歪んでいる、といった場合がある

  • 背骨のS字湾曲を正しく作り、座骨で地面を押し、お腹の力で座れると疲れない

ぜひ続けて、疲れない体を作っていきましょう。


お読みいただきありがとうございました。
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