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【アフガニスタンと覇権国家アメリカ】

 バイデン大統領、アフガニスタン問題でテレビ演説。「私はアフガン戦争から米軍駐留を経た4人目の大統領、2人は共和党、2人は民主党。私はこの責任を5人目の大統領に引き継ぐつもりはない。」  米軍のアフガン完全撤退はトランプ大統領が決定してバイデン大統領が引き継いだ。オバマ大統領もそれを検討しその道を模索した。それを米国民も支持した。しかし米軍が撤退すれば、タリバンが勝利し権力を奪還することは僕でも予測できた。バイデン大統領「タリバンの攻勢が予測より早かった」発言の通り、この結果は予測した上での判断だったはずである。  トランプ大統領は、経済合理性、ビジネスからアフガン完全撤退を決めて、在日米軍駐留にも日本負担を求め撤退をほのめかした。アメリカはいつまでも世界の警察、覇権国家ではないだろう。その姿勢を批判して、不安を感じる僕たちは、アメリカ覇権主義に依存して、潜在的にアメリカの元の世界平和を望んでいるのだろう。  アフガニスタン問題でもアメリカはタリバン政権と戦争し、20年駐留した。帝国主義、米ソ冷戦からアメリカ一国覇権、対テロ戦争を経ても、結局アフガンは米英仏と中露の大国間で翻弄されながら国内紛争を繰り返した。進化しているようで、根本的には100年近くこのシステムは変わっていない。この国際システムからの脱却を模索しなくてはならない。  拙著、福田充『テロとインテリジェンス〜覇権国家アメリカのジレンマ』(慶應義塾大学出版会)でもこれらの問題を考察したが、新しく改めて書き始めたい。 https://www.keio-up.co.jp/np/detail_contents.do?goods_id=1867 ![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59102630/picture_pc_35a85273a32d30c12aa1d87f512e35b5.png)

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