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ファンタジーの世界にダイビング

この本と初めて出会ったのは浅葉なつ先生のインタビュー記事がきっかけだった。登場人物をあえてキャラクターをイラストレーターさんに書いていただいた、と話されていたと思う。
絵を描いたのは岩佐ユウスケ氏。
古事記からインスピレーションを得て生まれたファンタジー小説で、キャラクターを偶像化してしまうと想像力が膨らまなくなる可能性があるのに、あえて挑戦するその記事が妙に心に残ってしまい、本屋で第一弾の「神と王~亡国の書~」を手に取った。

「神と王~謀りの玉座~」は亡国の書の世界観からのスピンオフ
第一弾で活躍した、私の好きな風天も、主役だった慈空も、今回は脇役。
今回のメインは杜人と呼ばれる文明の劣った種族とされる一族にスポットがあたっていた。そこに迷い込んだ王の娘、細(ささめ)が苦労しながら杜人の世界に溶け込んでいき、何を語るか。
本の世界でも、種族は争い、歩み寄りは難しい。
神への向き合い方なども、登場人物を通じて読者に問いかけてくる。

読み終えて、正解はないけれと、そこにある事実から目を背けず、考える事が大事だと言われている気持ちになった。
ファンタジーなのでライトに読める小説だけれと、随所に宿題がある。
次の小説が待ち遠しい。
そしていつかこの壮大な世界観を映画化したら面白いのにとも思う。

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