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甜杏仁最高。

甜杏仁粉はアンズの種核を粉にしたものです。
専門の中華食材店でないとなかなか見つかりませんが、ネットでも売っています。
これを使うと超絶美味な本格杏仁豆腐ができるのです。
よくある、気持ち程度に杏仁が入った杏仁豆腐の素を使用したものや、単なる牛乳寒天に香料を入れたものとは完全に別物です。

作り方も簡単です。

①鍋に水200cc、甜杏仁粉25g、砂糖30gくらいを入れ、かき混ぜながら煮溶かす
②熱いうちにゼラチン5gを振り入れる
(ゼラチンの種類によっては事前にふやかす必要があります。寒天でもできますが、分量が違ってくるので注意書きにしたがってください)
③粗熱が取れたら牛乳300ccを混ぜてカップに注ぎ、冷蔵庫で冷やし固める

お好みでクコの実をシロップで煮て梅酒や杏露酒で香りづけしたものを添えると本場っぽくなります。
さらなる濃厚さを求めるなら牛乳を一部生クリームに替える手もありますが、甜杏仁だけでもかなりのコクがあります。

杏仁豆腐が面倒な人は、杏仁ミルクもおすすめです。

甜杏仁粉10gを牛乳150ccくらいに混ぜ、弱火もしくはレンジの牛乳温めモードで沸騰させないように温めて溶かす。

それだけです。甜杏仁粉でほんのり甘くなりますが、お好みで砂糖を入れます。練乳を足すと濃厚なミルク感が楽しめます。

甜杏仁の何がすごいかというと、何しろ飲んだとたんに唇がぷるぷるになります。手に塗ると手がすべすべになります。「甜杏仁風呂」に入ったら全身美肌になりそうですが、さすがにもったいなくてできません。
薬膳の世界では、甜杏仁は肺を潤す効果があるとされています。たしかに今の季節、乾燥のせいで喉から肺にかけていがらっぽいようなときにも、これを飲むとすっと楽になるようです。

甜杏仁粉は100gで1,200円くらいするので、まあ安いものではありませんが、25gで杏仁豆腐が大きめのカップに4個できるので、牛乳その他を含めても1個あたり100円程度で高級店並みの美味スイーツが楽しめることを考えると、なかなかコスパは良いと言えます。

中国の古典文学「紅楼夢」で、お金持ちのおばあさまが夜食がわりに杏仁茶(甜杏仁のお汁粉的なもの)を頼むシーンがあります。たしかに栄養満点で小腹がすいたときにもいいですね。本場では朝食に杏仁茶を飲むのも定番だそうです。杏仁ミルクにシリアルバーを添えてちょっとした朝ごはん、というのもいいかもしれません。

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