1話 私について
子供の頃から音楽が好きだった。
学生の時に作曲なんかもして、いつしか作曲家になりたいと思うようになった。
大学を中退して、音楽の専門学校に入った。
作曲活動の延長でレコード会社に勤務。
やったことも無い営業の仕事だったけど、業界の人とコネが作れるんじゃないかって思って飛び込んだ。
でも現実は甘くない。
毎朝6時に家を出て、終電で帰る。帰宅するのは1時過ぎ。
仕事は日々刺激があったし、やりがいもあったけど、作曲する気力も無くなって、なんか音楽が好きじゃなくなった。
先の目標が無くなった。
次に何の仕事をしようと思った時に、何もやりたいことがなくて。
介護の仕事を知って、特に興味があったわけではなかったけど、周りのお世話ぐらい出来るだろって安易な考えで始めたのが介護だった。
なんとなくで始めた介護。
全く知識経験も無いけど、とにかく先輩職員の話を聞いて、ひたすら真似をした。
業務は数ヶ月で慣れ、自身にも余裕がだんだん生まれる。
ある意味こんなもんか、これぐらいやっておけばいいかって甘い考えが出てくる危険な時期。
そんな頃に居室担当を持った。
その時に担当になった1人のご利用者Nさん。
またそれは別の機会に書くとして。
とにかく、なんとなくで始めた介護が奥の深い仕事だと感じさせられた。
そのまま介護施設で6年、障がい児をお預かりする放課後デイサービスで3年半勤務した後、病院や介護施設で働き、現在は人材派遣会社で委託現場を管理しつつ、介護社員の管理もしている。
医療福祉の仕事に就いて15年。
「足りないな」「こういうことできないのかな」「こういう社会であってほしい」って思うことが多くある。
不満でもなんでも、短文長文で日記感覚で綴りたい。
共感してくれる人が1人でもいたら嬉しいなと想いながら。
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