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手をふるのは_2024年4月25木/晴れ

人はよく、別れるときに手をふります。
あれって、なんだろう?と、ふと思いました。
「さよならするときは挨拶するのよ」と、
小さな子に芸のように「バイバイ」を教えています、みんなが。
おかあさんも、おとうさんも、祖父母も、先生も、近所の人も、
「バイバイ」を見るとにっこりします。
大人になったら仕事の場で幼い芸は許されない、
だけど、つい仕事仲間に手をふって別れることって、あるでしょう。
一緒にいた人にうれくしてなんか言い足りないような、
そういうときにはやっぱり「バイバイ」がでてきてしまう。

大人の世界では、手をふる代わりにお辞儀が推奨されます。
大人だからマナーとしてお辞儀します。
そして、深々とずっと頭を下げることで
別れる相手へ気持ちを伝えたりもします。
人は、別れるときに
体を動かすのが自然なのではないでしょうか。
だって、気をつけの姿勢で
「ありがとう」「さようなら」と言うと気持ち悪いし、
言われたほうもいい気はしない、
推奨もされてないもの。
別れ際に抑えきれない「なにか」がある、
その「なにか」が大きいほど、人は大きく体を動かします。
そんなとき、マナーではない「バイバイ」はまるで野生児のようです。
コンサートが終わるときに思わずスターに両手をふってるとか、
野球選手の引退パレードで、ちぎれんばかりに腕までふって泣いてるとか。
スターでなくても
もうしばらく会えないようなあの人と
大きくいつまでも手をふって別れたことあるでしょう。

その人と過ごしてうれしがった心が
大きく手をふらせるのではないでしょうか。
「たのしかった」
「わくわくした」
「しみじみした」
「またやりたい」
「ありがとうね」
「だから、元気でいてほしい」と。
うれしい時間を過ごさせてくれたその人に
お礼のように気持ちを言わざるを得ないときがある。
手をふってくれた人の姿が忘れられないのは
あふれる心を受けとったからでしょう。

手をふるということは、体で気持ちを言うこと。
これ、相手に対してだけでなく、
じぶんに言っているようにも思ったりします。
手をふりながら、うれしいね、よかったねと、
じぶんに語りかけてる気がするのです。
だったら、思いきり「バイバイ」しても、悪いことはないんじゃないか?
照れずに大きく手をふって別れてみよう。
あなたとその人のために。

よんでくださった方、ありがとうございます! スキをくださった方、その勇気に拍手します! できごとがわたしの生活に入ってきてどうなったか、 そういう読みものをつくります! すこしでも「じぶんと同じだな」と 思ってくださる人がいるといいなと思っています。