太田文行@SCM SaaS/Zenport

(株)Zenport 代表取締役 | グローバルサプライチェーンにリアルタイムの経営…

太田文行@SCM SaaS/Zenport

(株)Zenport 代表取締役 | グローバルサプライチェーンにリアルタイムの経営判断を | 多様性からイノベーションを | 三菱商事, BCG, ミスミ / 一橋大商, IMD (MBA)

最近の記事

戦場からビジネスへ:SaaS時代におけるデータ連携の進化

パランティア テクノロジー ご存知の方も多いと思いますが、パランティア テクノロジー(Palantir Technology)という会社があります。イーロン・マスクも一時期CEOを勤めたペイパルの創設者であるピーター・ティールという人物が2008年に設立した会社です。 「AI(人工知能)を基盤にしたオペレーションであらゆる意思決定を支援」と銘打ち、サービスを提供しており、主要な顧客は、民間企業もありますが、米軍、米政府などです。日本ではSOMPOが2019年にパランティ

    • エチオピアとソマリランドの沿岸へのアクセス権に対する反発: 紅海の新たな不安定要素

      周辺各国の強い反応2024年1月2日にエチオピアとソマリランドが沿岸へのアクセス権を合意した件、周辺諸国が非常に強い非難や懸念を示しており、紅海のアラビア海側のバブ・エル・マンデブ海峡の大きな不安定要素となり得ることがうかがえます。 2024年1月6日、Bloomburgは、今回の合意が周辺各国の反応、①ソマリアと②ソマリア国内のイスラム武力勢力であるアル・シャハブからの非常に強い反発、③ソマリアも所属する東アフリカの政府間開発機構と④周辺諸国の懸念を伝えています。 ①

      • 繁栄の守護者作戦 - 覇権国とグローバルサプライチェーンの交差点

        米英海軍による空爆開始2024年1月12日より米英海軍による70拠点にも及ぶフーシ拠点への大規模な空爆が行われています。しかし一方で、その効果が限定的だという議論もあります。フーシからも装備などが移動式のため拠点攻撃は効果が薄いとの言明もあります。 ただこれまでサウジとの紛争の経過もある上で、また(海軍ではないにせよ)アジア・中東を管轄する統合本部である米中央軍(USCENTCOM)自身も、1983年の創設以後、911を契機としたアル・カイーダに対する作戦をはじめとして、

        • 2023年-前提条件の変化とグローバルサプライチェーンへの影響 -Zenport

          はじめに私たちは「前提条件が変わる時代に生きている」という実感が強まったのが2023年だったのではないでしょうか。 2022年に始まったウクライナ侵攻、各国中央銀行での利上げが継続する中で、3月にはSilicon Valley Bank (SVB)やクレディ・スイスの破綻が起き、6月にワグネルの乱、10月にイスラエル・ハマス紛争が起きました。 落ち着きを見せ始めていたサプライチェーンでも、秋以降のパナマ運河の運航制限に続き、スエズ運河もフーシの船舶攻撃により不安定化して

        戦場からビジネスへ:SaaS時代におけるデータ連携の進化

          私たちはどう進んでいけばよいか。COVID-19のグローバリゼーションへの影響から考えました。

          グローバリゼーションとサプライチェーンという観点から、どのようにしたら、我が身を守り、皆で前進し続けてゆけるかを考えました。みんなで生き抜きましょう。 (※厳密な検証を経ない私見です。出所などもかなりゆるく飛ばしています点ご容赦ください) 現状:グローバリゼーションとは分業化と標準化1.モノづくりの分業化グローバリゼーションと聞いてまず思い浮かべることは、ヒト・モノ・カネ・情報の移動の自由が増し、世界で「モノづくりの垂直分業」が進んだことです。経済先進国は安価な調達先を求

          私たちはどう進んでいけばよいか。COVID-19のグローバリゼーションへの影響から考えました。