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高収益型リハビリ事業の現状とニーズ ~セミナー特選講演録~

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セミナーの講演内容と当日使用したテキストを無料でダウンロードいただけます。平均10,000文字を超えるボリュームの講演文字起こしとノウハウの詰まったテキストをご覧ください。

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◆開催日時:2021年7月6日

◆講師:船井総合研究所 武藤 慶太郎

◆セミナー詳細:高収益型リハビリ事業新規参入セミナー

第1講座:高収益型リハビリ事業の現状とニーズ

こちらのニュースを見たことはありますでしょうか。高収益型リハビリ事業というのは脳梗塞の方が対象患者としてなることが多いです。脳梗塞リハビリセンターさんという方がいらっしゃるのですが、1法人で利用者実績が3,500名と急増したというニュースです。脳梗塞だけでそんなに患者さんがいるということで、いろいろメディアでも取り上げられています。

コロナ以前は、中国からも来日したという方がいました。どんな事業なのかというと、脳梗塞やパーキンソン病や整形疾患で、車椅子の生活になったり杖をつく生活になったりした人が改善のために通う、障害者の方に向けたマンツーマンのリハビリ施設ということで取り上げられています。

こちらの事業、このニュースから数年経ち、今どうなっているかというと、全国で成功事業が生まれ続けています。始めに起こった関東、東京や千葉、関西、大阪、中部、名古屋だけではなく、九州や中部の地方や北陸といったさまざまな商圏で勝ちパターンというのが明確に現れてきています。

「開所して2カ月で売り上げが200万円を超えました」「初月から100万円を超えました」「スタッフ2名で180万円いきました」というような声が上がるくらい、スタートアップから非常に売上がつきやすく、新規事業なのに会社からお金が出ていく時間は非常に短く抑えられているというのが特徴で、コロナ禍においても、参入される方が多い事業となっております。なぜこんなに成功事例が増えているのかと申しますと、その背景には日本の社会問題、リハビリ難民というものがございます。

日本にはリハビリ難民という方がいらっしゃいます。こちらは200万人以上いると言われています。何か後遺症が起こると最初はまず病院でリハビリをします。これは半年以内などというふうに規定があるので、半年を超えたら介護保険でリハビリをします。

発症して病院でリハビリして、介護施設でそのあとリハビリするというのが通常のフローですが、病院で受けられるリハビリと介護保険で受けられるリハビリの差が非常にひどいです。退院後に病院と同じようなリハビリがしたいという人は行き場所がないので、その受け皿として、自費で病院で受けたようなリハビリをやりたいだけ受けられる業態が今注目を浴びているというのが背景です。

こちらのスライドは、特にリハビリニーズが多い方、事業を開所するといろいろな疾患の方がいらっしゃるのですが、その中でも大体6、7割は脳卒中の方が多いので、脳卒中の現状ということでスライドを挙げさせていただいております。脳卒中の場合、毎年30万人が発症して、大体今日本だと100人に1人が脳梗塞で麻痺を抱えています。デイサービスや訪問リハビリというのは基本的には高齢者が対象ですので、時間も量も質も圧倒的に不足しているという状況があります。ですので、リハビリ難民が脳梗塞だけで見ても大量に発生しています。

その結果、医療保険のリハビリ、介護保険のリハビリという、スライドの流れだけでなく、自分の改善のためにやりたいだけリハビリができる施設が欲しいというリハビリ難民の方の声に応じてできたのがこの高収益型リハビリ事業です。よく保険外リハビリや自費リハビリ、また脳梗塞リハビリという疾患に特化したかたちで言われる場合もあります。

保険内が限界なので、自費でリハビリをしたいという人もいます。障害を持っている方にとっては、第三の選択肢とも呼ばれる事業です。

「リハビリって通常は保険内でやるものだから、問題ないのではないか。なぜリハビリ難民なんていうのが、社会保障制度が整っている日本で出てくるのか」という問いにお答えするのがこちらのスライドです。

リハビリがしたくてもできないという人がいます。その理由は社会制度の落とし穴、こちらのグラフの横軸が経過年数になっていて、縦が身体の回復度になっています。ギザギザで赤く書いた発症というところから見ると、まず脳梗塞になると一気に身体機能が病気で下がっていきます。そして、急性期で一命を取り留めます。その後、病院でリハビリをするのが緑色のところです。そのあとは、オレンジ色の介護施設で良い時期を迎える、維持をします。病院で改善して介護で維持するというのが、通常のフロー、この白い線です。この白い線が日本の社会保障制度が前提としているものです。でも、そこには二つ落とし穴があります。一つは回復期の「実は・・・」と書いてある、病院のリハビリの落とし穴です。そして二つ目はオレンジ色のところの「実は・・・」と書いてある、介護保険内の落とし穴です。

まず医療保険の落とし穴です。これは、病院の入院日数がどんどん減少しているということです。いろいろな病気を全部合算すると、平成8年で40日、平成28年で30日となっていて、10日間減少しています。特に、脳血管疾患はリハビリが必要だから病院にいないといけない期間が長いです。平成8年が120日、平成28年が約90日ということで、1カ月も減っています。これは、医療費が社会保障費を圧迫していて、早めに病院から退院してくれということです。

そして、二つ目に、介護保険内のリハビリの落とし穴があります。これは、病院で受けられるリハビリと介護サービスで受けられるリハビリの質と量が全然違うということです。

下の赤枠で囲った部分ですが、まずはリハビリの量、単純な時間は、病院だと1日2時間から3時間のリハビリを毎日やります。これが、介護サービスになると一気に20分単位とかになります。そうすると、一気に9分の1や6分の1にガクンと減ります。これが一つ目の問題です。

次に、リハビリの質の部分です。病院だと理学療法士や作業療法士と呼ばれるリハビリの国家資格者の方がマンツーマンで対応するのが普通なのですが、介護サービスは、必ずしもリハビリの国家資格者がいるわけではないので、国家資格者不在でエクササイズをしたり、いたとしてもマンツーマンでやってはもらえず、集団訓練でやったりします。これが二つ目の落とし穴です。

一応これは再掲載ですが、脳梗塞だけで見ても年間に20万から30万人が発症し、中には亡くなる方がいたり、後遺症を患い、ずっと脳梗塞患者としてカウントされる人もいたりします。リハビリ難民を全部合わせると200万人以上いるといわれております。

では、実際にこの事業を始めるにあたり、知っておかなければならないことがあります。どういう人がお客さんで、どういう人が自費リハビリを必要とするリハビリ難民なのかということです。ここに二つの事例を挙げさせていただいております。

一つ目が67歳の女性です。4、5年前に脳梗塞を発症し、入院期間ギリギリの150日で退院しました。退院後、仕事をしますが、脳梗塞が完治しているわけではないので、足の痛みや歩きにくさがあります。退院した直後は良かったのですが、4年、5年と年月が経るにつれて、身体機能が落ちていきました。改善のためのリハビリがしたいということで、インターネットで検索して、お問い合わせをいただきました。

これまでの4、5年は介護保険などのサービスしか知らなかったから、病院のときのリハビリが受けられないならいいということで使っていなかったのですが、自費リハビリと出会い、ちゃんと理学療法士さん、作業療法士さんがマンツーマンで長い時間リハビリしてくれる施設があることを知り、満足してサービスを使ってくださっています。

そして、事例の二つ目が、47歳男性です。比較的若年層の方です。宅配会社に勤務していたが、過労で脳梗塞になってしまいました。脳梗塞になると、すぐには働けないので、3人家族の収入が0になってしまいました。奥さんがパートで働いて食いつないでいたのですが、貯蓄は減る一方ということで、たまたまホームページを見てお問い合わせを下さいまして、2カ月で復職するという目標を決めて、一気に身体の改善に向けてリハビリをしています。

脳梗塞は30代から発症します。30代から90代まで幅広い世代の方がいらっしゃるといった事業です。50代、60代、70代の方が特に多いボリュームゾーンとなっております。もちろん脳梗塞だけではなくて、パーキンソン病や変形性ひざ関節症などさまざまな疾患、年齢の方がいらっしゃいます。そういった顧客層です。

次に、高収益型リハビリ事業の実際に提供するサービス内容です。まず、年齢に制限がないサービスを提供しています。そしてマンツーマンのサービスを提供しています。リハビリのプログラムは1人1人オリジナルのプログラムを作って提供しています。1回の時間は2時間で、週に2回です。

これを、例えば60日間のパッケージで販売するとします。「2カ月後、劇的に改善して娘の結婚式に出たい」と言う方に、「32時間のリハビリで改善しましょう」と言って提供するものです。売り方は、60日間だけでなく30日間があったり、1回の時間も2時間ではなく1時間だったり、そこら辺も自費なので全部自由に決められます。これがサービス内容です。

ここからは、この事業の全体像がどういったものなのかということを三つのステップでご紹介します。ステップ1、開所準備、ステップ2、集客活動、ステップ3、顧客対応という三つです。

ステップ1の開所準備は、最初の事業立ち上げのときだけです。どの物件でやるのか、自社で持っている物件で戦えるのか、それとも外の物件を買ったほうがいいのかという物件の選定や、そこで働く社員は社内からコンバートできるのか、外から採用したほうがいいのかという採用、どんなリハビリ器具が必要かということや、高級感を演出する内装をどうしたらいいかといったことなど、この事業の側を作って人を入れるという開所準備があります。

そのあと、ステップ2の集客活動とステップ3の顧客対応を繰り返します。集客活動というのは、電話を鳴らすまでの活動のことです。したがって、「お問い合わせください」というようなホームページを作ったり、無料体験実施中というチラシを撒いたり、病院のソーシャルワーカーや居宅のケアマネージャーさんのところに行って、「新しくオープンしました。こういったリハビリ施設なんです」と説明して、「あらいいわね、どんな施設なの。私の利用者さん、ちょっと紹介させてください」というかたちで問い合わせを流したりします。あと、内覧会を実施して、情報を発信していきます。

次にステップ3・・・

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