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元葬祭ディレクターから見た「葬送のフリーレン」の魅力

子どもの頃や20代の頃に比べると漫画やアニメを見なくなりましたが、漫画やアニメは日本の文化となり、日本のアニメは国内だけではなく多くの海外のファンも多いと聞きます。

あまり昔に比べると観なくなった漫画・アニメですが…

最近、私が気になる漫画・アニメは「葬送のフリーレン」

やはり「葬儀」「法事」「お墓」「終活」などのワードが付くタイトルの本・書籍・ドラマ・アニメなどは職業病なのか気になっています。

なぜ人気アニメのタイトルに「葬送」という言葉が付き「葬送のフリーレン」がなぜ注目をされる人気のアニメになっているのかを自身なりに解釈してみました。

葬送のフリーレンとは

葬送のフリーレンは「週刊少年サンデー」で2020年より連載されている「ファンタジー」ものの漫画です。2023年からはアニメ化もされており、初回は「金曜ロードショー」の特別枠で放送されており、注目度が伺えます。

珍しい勇者一行が魔王を倒した後の「後日譚」が物語となっており、勇者ヒンメルに同行した魔法使いフリーレンを主人公とした物語です。

フリーレンは「エルフ」という種族のため、人の寿命よりはるかに長生きをする種族であり「勇者一行が魔王を倒すための旅の期間であった10年」はフリーレンにとっては一瞬の出来事に近いものでした。

葬送のフリーレンは勇者ヒンメルが寿命で亡くなった後、新たな仲間とともに新しい旅に出る物語となり、勇者ヒンメルとその仲間、その時に出会った人、過去の回想などが重なり物語が進行しています。

なぜ「葬送」というタイトルが付いているのか?

少し物語の内容となってしまうのですが、「葬送のフリーレン」とは主人公フリーレンの異名となっており、多くの魔族を葬ったことから魔族から恐れられているため「葬送」の異名を付けられていると言われています。

多くの魔族をあの世に送るということからの「葬送」がタイトルに含まれる物語ですが、

  • 「生きるとは」

  • 「死とは」

  • 「人間とは」

に関してを考えさせられる物語であるため、「葬送のフリーレン」は注目をされていると私は思っています。

葬送のフリーレンはフリーレンが命の尊さと人を知る物語


葬送のフリーレン:小学館
※公式無料配信画像より

葬送のフリーレンは「人間よりはるかに寿命が長いフリーレン」が「命の尊さ」を知る物語であると私は思っています。

勇者一行が一種に旅をした10年はフリーレンにとっては「一瞬の期間」であり、50年後の約束を「また会おう」と軽く言える程度の感覚でしかありませんでした。

また、10年というフリーレンにとっては短い期間のため、仲間のことを「深く知る気にもならなかった」こともあり、勇者ヒンメルが亡くなった際にヒンメルについて「何も知らなかったため、後悔をすることになります」

ここで初めて「他人を深く知る」ことが必要とフリーレンは気が付きます。

「他人を知ること」

まさに人間関係を構築する現代において必ず必要なことです。

この物語は現代人にとって「他人を知り、人とのつながりを大切にすること」を教えてくれる物語であると私は感じています。

命の限りがなければ「人はいいかげんに生きる」

私は20年以上前から「お葬式」の現場に立ち会い、多くの方のお見送りのお手伝いをさせて頂きました。

当たり前ですが、人は生き物である以上必ずいずれ「死」が訪れます。

最後の時が誰しもがあるからこそ「人は夢・目標・一緒に過ごしたい家族・仲間」との時間や関わりを大切にするのではないでしょうか?

命が無限であったとすれば…人はおそらく「いい加減」に生きてしまい、何のために生きるのかの意味がわからなくなってしまうと僕は思います。

「葬送のフリーレン」は漫画・アニメを通じ、人の尊さや知ることを教えてくれる注目の物語であると感じます😌

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こちらは主に寺院、介護施設、行政への寄付等、またコミュニティ運営費として活用させて頂きます😌