【高並谷、ハートに火をつけて~臼杵研修その(1)~】

まずは「三色すみれ」へ。
ここは臼杵の有機野菜「ほんまもん農産物」を漬物に加工して、ひろく販売しています。

バスは高速を降りて臼杵の中心街を尻目に、人家がまばらな地帯へ。
簡素なプレハブが並ぶ広場の前に大勢のひとが集まっています。
その年齢が若いかたから高齢のかたまで。どういう集まりなのか。
プレハブの前にテントが建てられ、パンや豆腐、革製品のお店が開く準備をしています。
なにやら祭日の雰囲気。
聞くと、毎月10日恒例のマルシェなのだとか。

室内で、「三色すみれ」の代表者のかたがたがお迎えしてくださいました。

いち老人クラブがどういう経緯でNPO法人を立ち上げたのか。
なぜ漬物をつくっているのか。

その物語は想像を超えて熱いものでした。
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はじまりは「高齢者の生活支援」。
年金が少ない、家賃が払えない。
そのような高齢者のために立ち上がったのは「さらに高齢のかたがた」でした。

「自分より若い世代の生活が大変になっていくのは予想できていた」
代表のひとりの女性は語りました。「自分たちはなるべく迷惑をかけないようにしたい」

最終的な目標は、誰でも入ることのできる「集合住宅」をつくること。
自分たちでつくった家で、集まって住む。
老人ホームに入れないひとでも安心できる暮らしを。
経済面でも、こころの面でもささえあえる場所をつくることができれば。

活動は4年目で、遠いゴールだとおっしゃってましたが、
みなさん明るく、素敵な表情をされていたのが印象的でした。

「三色すみれ」は民間の団体なので、運営のための資金が必要です。
代表者のかたがたの手出しも多いそう。
しかし、言葉を借りると「活動をおおきくするためには、自腹を切らないと」。
そしたら売れたときが本当に嬉しいんだ、と。
「一番元気が出るのは、まとまった現金を見るとき」と冗談混じりに語ってました。

漬物づくりは「目的」と「目標」のための「手段」。
自分たちの「人的資源」を使って、地域課題を解決しながらお金を稼ぐ。
モットーは「自助努力」と「ささえあい」。
先にあるのはおおきな夢。
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技術とアイデアを学びにきたのですが、わたしたち高並谷の面々は、
その「こころ」の部分で、強く感銘を受けました。

もちろん、肝心かなめの漬物もたいへん美味しかったです。
パッケージのコピーに至るまで、こだわりと愛を感じさせます。
技術的なアドバイスも多くいただきました。

大幅に予定時間をオーバーしながらも、一同、別れがたかったです。
実際、バスが出るときは、マルシェのお客さんまで総出でお見送りしてくださいました。

まちづくりは究極的には生き残り競争ではないのではないか。
だからこうやって学び合うことができるし、遠い土地でひととひとの縁も生まれる。
そう思うことができました。

別れ際、代表のかたのひとりとお話できました。
「孫がいたら、こんな活動も『ばあちゃん、余計なことせんで』と止められるだろなあ」とおっしゃってた女性。
思わず、「わたしが孫だったら、『めっちゃかっこいいばあちゃんだ』と誇りにします」
と口走ってました。

続く

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ふるーたす

臼杵研修ノート

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