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「うつ病と診断された方々が医師に伝えていたこと」のプロローグ


こんにちは。

名古屋で社会保障制度の調査代行をしている社会福祉士の稲山です。

好きな言葉は「今度は、ない」です。



難しいこと


心を病んだ時は正しい診断と治療と保障を受けることが大切です。その前提となるのは、病気について医師に正確に伝える、ということです。


「病気について正確に伝える」ことは、とても難しいことです。あなたの中にある病気に関わる100のことを、あなたと医師の認識が一致するように一つも間違えることなく一つも取りこぼさずに伝える。


難しい、というより、ほぼ不可能ですね。




なぜ難しいのか


人は話の内容にメリハリをつけます(話にメリハリをつけることは、コミュニケーションを図る上で必要なことです)。「ここはサラッと流し、ここは詳しく、この部分は飛ばして・・」という感じです。


しかし、医師に病気について伝える際に、自分では重要でないと思いサラッと流したり、飛ばして話さなかったりした部分にこそ、あなたの病気の大切な要素が隠されていたということは大いにあります。そうしたことがないように医師がしっかりと質問をしてくれるのでは、と考えるかもしれませんが、話の内容にメリハリをつけるということは、他者からの質問に答える場合も同様です。


私たちは医師ではないので診断をする上で話さなくてはいけないことと、そうでないことが分かりません。「心が病む」うつ病などの精神疾患は、他の病気やケガと違い目で見て確認することはできません。


あなたが話した内容で病名が決まります。




相談員の使命


私は社会福祉士として15年以上のキャリアで、相談者の精神科及び診療内科の診察に月平均一回程度立ち会っています(単純計算で180回程度)。その際に相談者が医師に話す内容と、そこにつく診断名について※記録を残してきました。理由は他の相談者へ情報を還元するためです。

※相談者及び医師の了承を得ています。


相談員は「繋げる」ことが仕事です。相談者を制度やサービス、関係者や関係機関に「繋げる」ほか、「今」の相談支援から得られた情報や知識、スキルを、「次」の相談支援に「繋げる」ことが大切です。一つの支援から得られたデータを次の支援に活かし、のちの相談者が受けられる恩恵を大きくしていく必要があります。例えるなら、投資における「複利の効果」です。一つの支援毎に相談者が得られる恩恵を大きくしていくことこそが、相談員の使命だと考えています。




本編へ


「うつ病と診断された方々が医師に伝えていたこと」の本編では、具体的な内容について記載をしています。ご自身の状況や症状と照らし合わせて、「正しい診断」をしてもらうための参考にしてみてください。 


※「うつ病と診断された方々が医師に伝えていたこと」をプロローグと本編に分けたのは記事が長くなってしまったためです。



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