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自由が丘 ネコ日記 「保護されると激変していく奇跡を見た。」

ネコベッドを出してからというもの、だんだんと長時間、昼も夜もネコたちはうちに居つくようになりました。
窓の外を見るとクリボーが寝ていたり、キョロたんがずっと座っていたりすると、ネコたちも寂しいのだろうかと考えたりします。うちで飼っていた、チンチラゴールデンのタムタムは、独りでいるのがとっても嫌で、必ず誰かいる居間に降りてきては、昼寝をしていました。人が集まるところに割り込むように入ってきます。キョロたんは独りでいることに多少は我慢できそうですが、クリボーはそうはいかなさそうです。

キョロたんも完全にうちに住んでいる。1日の殆ど時間をうちの庭で過ごします。

最近のクリボーを見ていて、少しだけ、人間の近くにいてもいいかと思うようになってきているようです。
まぁしかし、そんなネコの判断はいとも簡単に覆るわけですが。それに数日で忘れることも出来る。(逆にずっと忘れないことがあるのも事実。)
クリボーは少し慣れてきて、すぐにチュールを手から食べるようになり、ごはんを食い尽くすと皿を跨いで家の中に入り、僕に近づいてきます。そこで僕が気がつくまで静止してます。家の中の猫壱で爪を研ぐこともありますし、廊下の鏡を見ることもあります。(ようやく以前のように心を開き出していると思います。)
そんくらいのことでと言われてしまいそうですが、僕には大きな変化です。僕はクリボーの家猫修行でその困難さを存分に経験しているので、ノラ子の気持ちはわかっているつもりでいます。

気付かぬように入ってやったと、僕が見ていることも知らず爪を研ぐクリボー。

ネコにとって、安全で喧嘩の無い平和な場所があって、美味しいご飯が食べれればそれでいいのです。ネコベッドを置いてみて、それを確信しました。
平和な場所にいればそのうちにクリボーもキョロたんも心を開いていくだろうと思います。こう言った変化を目の当たりにした経験があります。

クリボーの伸び。テラスはいつもストレッチマットです。

それは、、、
自由が丘の保護猫センターにずっと里親が決まらない白黒のネコがいました。名をリアン。リアンとは絆という意味で、そんな名前をネコにつける人が、そのネコを捨てるのかと、怒りを通り越した、虚しさがありました。

その保護猫センターに遊びに行っても、リアンはカゴで大人しく、じっとしています。どこか影があって、ご飯をあげても反応もかなり控えめで(いや殆ど反応しない)、このままだと里親ずっと決まらないかもなと思っておりました。

このリアンくんは2度捨てられたそうです。人間への不信感。心は内に閉じこもってしまっているように感じられます。知り合いも保護猫で飼えるネコを探していましたが、ちょうど同じ保護猫センターにいるチャトラに決めようとしていたところでした。

保護猫センターにいた時のリアン

僕は再びまたリアンを見にいくかと思っていたところ、その知り合いから連絡があり、飼うと決めていたチャトラは別の方のお家へ行ってしまったと。それは残念でしたねと話すと、いや、誰ももらいそうにないリアンを家に向かい入れようと思います!とのことでした。僕は感動しました。

このリアンは心に傷があるだろうし、楽しく暮らせるだろうかと懸念があったのです。だからこそ家に招くというのです。

リアンは3回目の里親の家(知り合いの家)に行きました。
するとみるみる表情が明るく、元気になるし、人に甘えるようにもなり、抱っこさえ許します。
そうなのです、安心と平和が確保された場所に入り、愛情がリアンに降りかかってて、リアンは劇的に変わった。いえ、これが本来の姿なのです。人の都合で翻弄される人生を送ってきたリアン。今度こそは信頼できる家族に囲まれて幸せに生きていくことと思います。
あ、そうそうリアンという名は、そのままリアンのままです。ようやく絆を手に入れたリアン、良かったね。
平和でいれる場所と美味しいご飯。そして愛情があればネコの心の傷は急速に癒えていくのです。

新しい里親に迎えられ幸せいっぱいのリアン。




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