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同年代の若者で比較すると男性は女性よりも未婚率が1.2倍超高い

こんにちは、未来を数字にプロジェクトです。
「若者の初体験」あれこれについて調査した結果をお伝えしています。

本日のテーマは「異性との結婚」。

時代の移り変わりとともに、結婚の在り方や捉え方も随分と変化してきました。

一昔前なら、結婚が、家のものから個人のものへの変化が起こりました。

その次には、女性の社会進出などとともに「結婚=家庭&子育て」だけではないという結婚生活の在り様に関する変化が起こりました。

そして、昨今、「必ずしも結婚する必要はない(独身貴族、おひとり様など)」や、「結婚は異性間だけのことではない(同性婚)」といった、結婚の定義そのものを変えるような変化が起こっています。

このような中、若者の結婚(婚姻)状況はどのようなものかを整理してみました。

まず若者全体のうち、約3割に結婚の経験がありました。
これには15-19歳層も含まれていますが、年齢区分別の集計で15-19歳層にフォーカスすると1割以下まで下がります。
(ちなみに20-34歳では4割弱であり、当たり前ですが年齢階層が上がるごとに経験者率が高くなっています。)

また結婚経験があるが今は違う、すなわち離婚等により現在は独身状態にある若者は約6%となっています。

現在も結婚生活を続けているのが残る約25%で、うち約4%程度が結婚生活をやめること、すなわち離婚等を考えているようです。

一方、結婚経験がない未婚者のうち、いずれ結婚と考えている若者よりも、今のところ関心無しの若者の方がやや多くなっています。

このように、15-34歳の若者の3人のうち1人程度が結婚を経験しており、残る2人の未婚者の片方は将来の結婚を考えているが、他方は今のところ結婚への意識や関心がないという結果となっていました。

ただこのような大きなライフイベントは、性別や年齢などからも影響を受けやすくなります。
たとえば性別、結婚の経験について男性が3割を下回っていたのに対し、女性は4割と大きな差が出ていました。

また年齢階層別では、もちろん大きな差もありますが、同時に20代後半になると4割での頭打ちになっていることに気づかされます。

ちなみに居住地別はそれほど大きな差はみられませんでした。

以上から性別×年齢階層別に見ていくといくつか面白いというか、注目したい点が確認できました。

まずは結婚経験、経験者率が高いのは女性の25-29歳層50.4%や30-34歳層58.6%で半数を超えています。
これが同年代の男性になると、25-29歳層37.3%や30-34歳層29.6%と大きく低下します。
しかも、25-29歳層と30-34歳層では数値の大きさが逆転しているのです。

また結婚経験率は男性<女性であるにも関わらず、現在は違う(離婚等率)は30-34歳層を除き、ほぼ同水準となっています。

さらに結婚生活の中断、離婚等を考えている若者は、こちらも30-34歳層を除けば男性>女性の傾向にありました。

これらを踏まえると、男性30-34歳層は明らかに他の性別・年齢階層別とは異なる傾向を示していると考えられます。

すなわち、比較的ではありますが、なかなか結婚できない、あるいはしない傾向があり、結婚している場合は離婚などを考える傾向が少ないということです。

30-34歳層は、いわゆる「ゆとり世代」が中心で、割とリスクを嫌う傾向が高く無難な選択を好む傾向があると言われています。
慎重に事を運びたい、冒険をしたくないということから、結婚になかなか踏み切れないし、結婚した後は離婚なんてリスキーなことしたくないのではないかと推察します。

女性の場合、依然として結婚は受身であることが多いですし、現実主義的なところがありますので、30-34歳層であっても男性とは異なる傾向となっているのではないでしょうか。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。