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天秤座の恋愛詩のつくり方

占いコラムサイト「ココロニプロロ」の連載〈12星座の恋愛詩〉では、毎月、各星座を主人公にした恋愛詩を綴っています。

その連載と連動する形で始まった、新マガジン『「12星座の恋愛詩」のつくり方note』。今回は「天秤座の恋愛詩のつくり方」と題して、天秤座に宛てた恋愛詩「風吹く理由」の制作の裏側についてお届けします!

「星座占い×恋愛×詩」…このどれかに興味のある方には、きっと楽しんでいただける内容です。

▶︎詩「風吹く理由」全文はこちら
https://cocoloni.jp/culture/1282714/

▶︎マガジンを立ち上げた経緯や、楽しみ方などはこちらの記事をご参照ください。
https://note.mu/fuzukiyumi/n/n6c6bb83f3943

私の周りの天秤座たち

天秤座の詩を作るのは、前回の乙女座に比べると正直構える気持ちがありました。天秤座の在り方って本当に独特だなあと思うからです。

「みんなと和気あいあいしているのが一番幸せ」で「争いを嫌う」天秤座。一緒にいて楽しい人で、気持ちを明るくしてくれるので、周りに人が絶えません。
その魅力は明らかで、SNSで毎回沢山の「いいね!」やコメントを集めている天秤座を私は何人も知っています。コメントを誘発するタイプの人付き合いって、自分にはなかなか難しいからちょっと羨ましいです。

人当たりはいい反面、つかみどころがないのも特徴です。
本当に私のこと好きなの? 八方美人では? そんな印象を抱かれがちかもしれません(分析が好きな射手座は、天秤座のつかみどころのなさにに引き寄せられてしまうらしい)。

私自身、社交的な人は好きだけど、いつも顔を合わせたいかというと……微妙かなあ(ごめんなさい)。「この人の近くにいるよりも、あちこち出かけている姿を遠くから眺めている方が楽しいな」と一定の距離から見守りたくなる。それくらい天秤座のそばにいると気忙しいんです。

身近な人では、私の兄が天秤座でした。
性別の違いなのか、年が離れているせいなのか、理系文系の違いなのか、お互いに「この人とはたぶん分かり合えないなあ」という諦め(良い意味で笑)が幼少期から染みついていました。

兄は基本、平和主義で穏やかなのですが、「え、このタイミングでそれ言う!? 私のどういう反応を求めてる?」と困惑させられることが度々ありました。まあこれは、天秤座だからというよりも兄弟特有の気安さからくるものかも。
今は年に数回しか会わないけど、小さい頃はずいぶん面倒を見てもらいました。

みんな天秤座と結婚すべき?

天秤座は「パートナーシップ」を強く望みます。
相手がいて初めて自分の価値がわかるのです。恋人や身近にいる人から「自分とは何なのか」という答えを受け取る人なんだろう。

そういう意味では、彼らは誰より「相手」を求めている。

天秤に載ってくれる相手がいなければ、自分を「はかる」ことができないのだ。はかれる価値。それが天秤座にとっては、とても重要なのだと思った。

それゆえ、「自分に無いもの」を持っている異性に弱い。

同時に、沢山の人と接する天秤座は「相手を否定しない、人の欠点を受け入れることができる」という大きな長所を持っている。

「間に合わせの恋」もわりとする。適当な相手とおしゃべりして、その都度、色んな自分を知って、自分の引き出しを豊かにする。
そんなの嫌!2人の世界に束縛したい!というタイプの人は、天秤座とはきっと合わないだろう。
逆に、束縛さえしなければ受け入れてくれそう。

天秤座は金星と関係がある星座。
まついなつき先生曰く「天秤座の男の人、牡牛座の男の人と付き合うと、金星にエネルギーが運ばれるので女子力が上がる」そう。
「男の人も女の人も、天秤座と結婚するといいんだよね。結婚した後もさびれないでデートにちゃんと連れ出してくれる」と太鼓判を押していた。

天秤座が惹かれるのは「平和な人」。こだわりがなくて、平和でのんびりしている人が一番いいらしい。
逆に天秤座が苦手なタイプについて、まつい先生に聞いたところ「エモーショナルな人はダメ。試すような言動で気を引こうとする人はきっと苦手だと思う」とのこと。天秤座を落としたい方は要注意。

天秤座の精神構造

他人に対してはとても分析上手な天秤座。
自分の市場価値を高めることに意識的で、おしゃれな人が多い。

ただ、相手を分析することにエネルギーを割くのは、「自分」の欠点を見ないようにする自己防衛のあらわれでもあるだろう。
一周回って「ダサい」。器用すぎて不器用なのかもしれない。
「私」の無さを隠すために、流行という基準、他人の目が必要なのだ。

ただ天秤座は、他人の目を上手に利用して苦しまない。人目を加味して楽しむ、という技を知っている。それはみんなが身に着けられるものではない。

困難や壁にぶつかっても、正面切って戦うというよりは、「風のように切り抜けていく」という軽やかなイメージを頭に描いておくと良いだろう。

天秤座のテーマカラーは淡いグリーン。緑はあらゆる場所に宿る調和の色。バランスを重んじる天秤座にはぴったりのカラーだ。
場所も、自分の「価値」を見せてくれる場所を好むだろう。

天秤座の詩のモチーフ探し

さて、天秤座の詩の舞台を決めなくては。
流行にも敏感で、ファッションのトータルコーデが得意という特性から、まずは「試着室」が思い浮かんだ。流行りの服に次々に袖を通す高揚感。

天秤座のように場の調整役を担う人は、孤独な人でもあると思う。
「あえて自分が目の前に留まらなくてもいいかな」と思わせるところがあって、「本当の意味で自分と向き合ってくれる人がいない」と天秤座は悩むことがあるかもしれない。

漂う人ほど、留まる場所を必要とする。
しなやかに自分を受けとめて、確かにそこに留まっている存在。
それは風と木の関係に象徴できるだろう。

吉原幸子の詩「無題(ナンセンス)」を思い浮かべた。

風 吹いてゐる  木 立ってゐる
ああ こんなよる 立ってゐるのね 木

風 吹いてゐる 木 立ってゐる 音がする
吉原幸子「無題(ナンセンス)」

風は、木に何を望むだろうか――。

この過程を経て、仕上がった詩のテキストがこちらです。

▶︎詩「風吹く理由」全文はこちら
https://cocoloni.jp/culture/1282714/

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長くなりましたが、楽しんで頂けたでしょうか?
ご自身の恋愛や、身近にいる天秤座の人を重ねながら、お読みいただけたら幸いです。

*今回執筆の際に参照したサイト
https://ptn48.shaberizon.jp/libra.html
https://ameblo.jp/shiitake-uranai-desuyo/entry-12348630262.html

次回「蠍座の恋愛詩のつくり方」は、10月24日に更新予定です!

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