「あなたはこうよね」に縛られて

「あなたは昔から夏になると太るのよね、水太り?ていうの?代謝が悪いのよねー」

いつだったか、母に言われたその一言で、私は夏に太る女になった。

言葉の呪縛は言った本人が思う以上に、言われた本人には「呪い」として残る。

「あなたは夏に太っていてね、ほら、ママの言った通りでしょ。私はあなたのことをあなた以上にわかってるんだから」....

という、無意識の呪いほど恐ろしいものはない。

昔、「逃げるは恥だが役に立つ」の劇中で、みくりのおばさんが、20くらい歳の離れた恋敵から「おばさんのあなたが彼に釣り合うはずない。その歳の女性なんて恋愛対象になるばずがない」と面と言われるシーンがあった。
それに対して「自分に呪いをかけないで」とやんわり牽制するんですが、当時の私は(呪い??何のこっちゃ)と不思議でずっと記憶に焼き付いていたのですが

最近やっとわかった。

そうか、ゆりちゃんはその子が自分に対して「私は歳をとったら恋愛対象としての価値がなくなる」という呪いを自分にかけていたことに気がついていたんだなと。

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子育てをしていて、自分の存在が多大に影響を与える存在に対して、それこそ

「娘ちゃんは〇〇だよね」

という、親の身勝手な押し付けをしないように、事実だけを伝えるようにと努めている。

相手をジャッジしない。

良し悪しの判断も、親がしない。

本人に問いかけ、納得して
「これはしちゃいけないことなんだ」
「こうした方がうまくいくかもしれない」
と、腑に落ちるまでがまんがまん。

あーしなさい、こーしなさいと毎日怒ってばかりだけど、是非娘には親に反抗するだけの自分を持ってもらえたらいいなぁと思うのです。

人に呪いをかける前に、自分はどうなんだと。

毎日が自問自答。

そんな感じです。

おわり。

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株式会社Beeworks→Fringe81(広告代理店)に在籍中。女性ファッション誌やDM、webデザインをやっています。小さい頃の口癖は「私強い子だから泣かないもん」