見出し画像

【商売】「どういう稼ぎ方をしたいか」その答えをもっているだろうか?

商売において、誰とどんな仕事をしてどれほどの利益が欲しいか?そのバランスを考えることは自身の商売道につながる、という話

先日とある現場で協力業者と世間話をしていた際、思わぬ共通の知り合いがいることが判明。

その方は業界ではある種の有名人で、わたしも何度かお目にかかったことがあった。



その方の評判はさておき、業者は業界においてこんな儲け方をしている人がいる、という事例としてその方の商売の方法を教えてくれたのだが、私が聞いていた話と業者の話を合わせると、ひとつの残念な事実が浮かび上がってきたのである。



それは集客に相当な資金を投じて市場を独占し、その仕事をかなり安く業者にやらせるという古いやり方。

ひと昔前には建設業にはそうした会社が多く存在したが、その成れの果てはいずれもシステムの無理が生じ潰れていった。



おそらく集客という面では才能があったのだろうし、マーケティングの方向性は間違っていなかったのだろう。だが、それをさばく段階でパワーバランスを行使して立場の弱いを存在に圧をかけてしまっているようなのだ。

そうした場合、はじめは多少無理難題を押し付けられた業者もありつけた仕事に一生懸命に応えるが、いくらやっても仕事量と代価のバランスが好転しないことから体調を崩すか、逃げだしてしまうケースが多い。



発注者は「代わりはいくらでもいる」という感覚から、また同じ様な要求を飲んでしまう業者をみつけ、薄利で仕事を出しては、ほとんどの利益は自社のポケットに入れるという奴隷のような構図となる。

だが、それも時間の問題でうわさが広がるにつれ、その会社には業者が近づかなくなる。

当たり前の結果だと思うのだが、一度のその旨味を知ってしまった会社は自社のあやまちに気がつかず、仕事はあるがさばくことができず倒産してしまう。



ようは、はじめの事業設計において「どうやって儲けるか?」という問いに対し、「自社の利益のみの追求」という感覚をセットしてしまうことから間違いが起こると思うのだ。

利益を追求することは当然だが、その利益を得るまでのプロセスにおいて、誰かが理不尽な扱いを受け、泣いているのならその設計自体にはバグがすでに発生している。

自分だけ儲かればいい、という姿勢は会社を蝕み、表面上の名声はその人の感覚を狂わすことに拍車をかける。

関係する人間を軽視することは、いずれ大きな代償を払うことになる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?