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【ポジション】その分野でお客様の「第一想起」になりえているか?

「○○を買うならココ!」のようなその分野で一番に思い出してもらえるような存在になれば、商売はラクである、という話

ゴールデンウィークも視野に入る時期だというのに、私が仕事用で乗っている社用車はまだスタッドレスタイヤを履いていた。

例年なら年度末である3月末に履き替えるのだが、今年は色々と立て込んでいたこともありこの時期まで先延ばしにしてしまった。



私は車の運転自体は嫌いではないが、車自体にはあまり興味が無い。一般男性なら常識レベルのメンテナンスも基本的には決まった整備屋さんでお願いしている。

たまたま弊社の2件となりが車の整備工場で、そこがかなりの腕利きだったこともあり、付き合いは30年になる。



どれほど腕利きかといえば、よそで修理不可能といわれた古いクラシックカーから珍しい外車まで修理して直してしまうとあって、わざわざ遠方から愛車を持ち込む常連のオーナーは多い。

珍しい顧客では、日本のカースタントのパイオニアである高橋レーシングも常連である。



そんな整備工場である、私も古い付き合いだが、暇そうにしているところを見たことがない。

おそらくメンテナンスの難しい愛車を持つ車好きの間では有名なのであろう、「愛車を整備するならココしかない」というポジションなのだと思う。



商売において、消費者から一番に思い出してもらう存在になることは、これ以上ない強みである。今のような情報をいくらでも得られる時代に調べるまでもなく、「この分野ならココ」とイメージされることは容易ではない。



しかしながら、世の中にはその分野で突出したイメージを確立している企業は少なくない。チョコレートといえば明治だし、掃除機といえばダイソン、クレジットカードではVISAといったところか。

ここまでの大企業の話でなくとも、小さな町で一番最初に思い出してもらえる会社になれば、商売として十分に成り立つと思うのだ。

そのポジションになるまでが大変なのだと思うが、それでもそこを目指す価値は大いにある。



弊社はそこそこ目立つ立地にあるのだが、以前問い合わせに対して会社の場所を説明したところ、「そんなところにガラス屋さんなんてあったかしら?」と言われてしまった。

弊社の向かいにメダカを売っている個人商店があるのだが、そちらのインパクトの方が強いらしく、「メダカ屋さんの向かい」で通じてしまうことが頻繁にあるのだ。

徒歩圏内に腕利きの整備屋さんとパンチの利いたメダカ屋さんにはさまれて影が薄くなっている感は否めないが、弊社も自身の分野で第一想起してもらえるような会社を目指さねば、と考えた日であった。

その人の頭の中のポジションを奪うことで、競争を抜けることができる



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