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【忍耐力】商売は「ガマン」の連続

商売において、本当の意味で「儲かる」状態に辿り着くまではガマン比べのようなもの。いかに耐え忍ぶかがポイントになる、という話

「やったー!売上げが上がったー!」

この瞬間は商売をしていれば誰しもガッツポーズをとりたくなる場面だろう。そのために頑張ってきたんだし、今までの取り組みが報われた瞬間であることには間違いない。



だが、それは本質的なことだろうか?

まぐれの要素や一過性のものというのも否めない。



わたしも経験があるので気持ちはイタイほどわかるのだが、長年売上げが伸び悩んでいたり、赤字を垂れ流していたりとツライ状況が続いていればいるほど、単月であっても売上げが上がっていると気持ちがゆるむものだ。



一過性であろうと成果が出るまでには一定の時間を要する。そういう意味での「ガマン」の期間がある。そこからは一過性を連続性に転換するまでの次の「ガマン」が必須になってくる。

こう書くと「ガマン」ばっかりじゃないか!と思われるだろうが、その通り、商売は「ガマン」の連続なのだ。



はやくツライ状況から解放されたい。商売がうまくいっていない時期は常に頭はそのことばかり。

わたしも会社を引き継いだ当初は「お金」のことばかり考え、いつも会社の預金を確認してはため息をついていた。何かの間違いで大金が振り込まれていないだろうか?なんてことを考えて日に何度もインターネットバンキングを開いた経験さえある。



まわりにもいたのだが、ある時期から売上げの右肩上がりが始まるのと同時に、急に金遣いが荒くなり、やがて消えていった経営者は多い。

それだけ「ガマン」を強いられたのは理解できるが、いよいよ右肩上がりの成長期に入ると今度は安定期に入るまでは違った性質の「ガマン」が待っているゆえ、そこは残念ながらゴールではないのだ。



踊り場、という表現がしっくりくると思うが、一段ずつ上がる階段の踊り場であり、そこからさらに成長という階段が始まるのに、踊り場で文字通りダンスを踊っているとその振動で踊り場は崩れ落ちてしまうのだ。

「売上げが上がったー!」は、もちろんよろこばしいこと。だが、勝って兜の緒を締めよ、ではないが、その先のいくさはすでに始まっている。次の体勢を整えた会社のみ生き残る可能性を手に入れることができる。



考え方としては、どうせ「ガマン」が続くのなら、それをデフォルトとして「ガマン」は商売につきものと心得た方が気持ちもラクになる。

わたしも絶賛「ガマン中」であるが、将来的に見たい景色である「ガマン」の向こう側とやらを妄想することでも「ガマン」は軽減できると思っている。

商売という長距離走を完走するためには長期的な視点と感覚が必要


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