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【観察しよう】忙しいのに儲からないのは、儲かることに集中していないから

商売において、忙しさと儲けは必ずしも連動しないと心得よう。忙しいからお金は後からついてくるだろう、は甘いかもしれない、という話

同業者の社長が体調不良によりしばらく休業するという情報が耳に入った。

最後に会ったのは半年ほど前だったか、師走にさしかかる時期もあり、多忙ということで少々疲れ気味だった記憶である。



その際に社長がおっしゃってたのが「もうすぐ還暦だというのに朝から晩まで働きづめだよ」という冗談とも弱音とも取れる発言。実際にしばらくかなりのハードモードで働いていたのだと思う。

にもかかわらず、会社の方はまったく儲かってないということも言っていたが、それも謙遜や卑下したものではなく、ホンネがだいぶ混じっていたように感じたのだ。



元々責任感が強く、困っている人を放っておけない性格ゆえ、仕事は頼まれたらすべて請け負うスタイルであったが、それが災いして働きすぎと資金繰りの心労で体調を崩したというのが情報の一部である。

この社長にかぎらず、男気のある方に度々見られるのが、仕事を選ぶのは失礼だ、という職人気質の性格。自身にそのキャパがあれば問題ないとも思うのだが、そうしたタイプの社長の後ろには泣かされている奥様や従業員がいるケースが多い。



自分で書いておきながら、わたしも忙しいわりに儲かってはいないので耳の痛い話だが、商売の理想は働いた分の価値だけちゃんと儲けが出る構造のはずだ。

もっと理想をいえば、ガムシャラに働かずとも儲けが出る状態であり、その究極はビジネスオーナーや不動産オーナーなどの不労所得者なのだろう。



商売に自ら携わり、理想に近づけていくには、少ない労力で多くの利益を得る状態を作る必要があるが、それを簡単に言えば「儲かる仕事しかしない」ということである。

一見、高飛車で聞こえは悪いが、自身が一番高く売れる分野で価値を提供する、ということであり、その他の不得意な分野や自分でやらなくてもいい仕事は徹底的に他人にお任せするという意味だ。



できる仕事をすべて請け負うえばすぐに自分の時間はいっぱいになる。そのいっぱいになった時間の内訳を考えたとき、手間ばかりかかって儲からない仕事で詰まっていれば社長のように資金繰りに困り、疲弊した体は不調をきたす。

仕事を選ぶのは商売を手放さない為の手段であるし、どんな仕事でも儲けは後からついてくる、というのは甘いかとも思うのだ。

自身の商売で「儲かる」仕事はなんだろうか?そこに集中できれば商売は少しラクになる。

仕事の内訳を把握しよう。儲かる仕事が自社の得意分野として磨くべき点である


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