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【商圏】地元がお客様って誰が言った?

商売において、お客様が来店する可能性の高い範囲を示す"商圏”。事業内容によってはお客様が付近にいるとは限らない、という話

昨日は片道2時間かけて千葉県の現場まで調査に行った。

ここまでの距離となるとほとんど1日が潰れてしまうのだが、それでも行く価値がある仕事だったゆえ、遠足気分で片耳にイヤホンをつけ、ビジネス系の音源を聞きながらのんびりと運転していった。



往復2時間、調査と打ち合わせに1時間ずつで帰社したのは夕方であったが、ほぼ確定の案件で数回通っても大きな利益が得られる内容であるため、それほど大変とは思わなかった。



会社を引き継いだ頃は、商売をする範囲であるいわゆる商圏は狭ければ狭いほどいい、と考えていたが、会社があるエリアには今の事業内容が当てはまらないために週のほとんどは東京か横浜に行く機会が多い。

欲を言えば近いに越したことはないが、近くであろうが仕事が成立しなければメシは食えない。よって、狭い商圏にこだわらず、理想の仕事が成立するということを軸に考えるようになった。



そうなると逆に問い合わせをいただくお客様が地元だからといって優位なわけではなくなったのだが、中には「地元なんだから早く来い!」とか「地元なんだから優先しろ!」という勘違いした方も少なくない。

地域密着とは聞こえはいいが、小さな世界のすべてが会社にとって理想的な商圏である保証はない。お客様も会社を選ぶだろうが、会社だってお客様を選ぶ権利はあるはずだ。



弊社は数年の考慮のうえ、商売を続けるために対象顧客を誰にするか?という問いにエリアを付近に限定せず、ニーズを多く満たせるエリアと定めたのだ。

よって、場合によっては地元のお客様より遠くのお客様を優先するし、現状で何度も発注してくれるお客様の優先度を上げるのは当たり前のことだと思っている。



数年に一度、しかも面倒で単価の低い仕事を優先的に扱えというのは顧客の怠慢であり、度が過ぎればそれはカスハラに該当する。「○○だからやれ!」というのは敬意のかけらもないお客様の顔をしたクレーマーである。

であるからして、遠くてもお互いの利益が一致したお客様のために片道2時間でも車を飛ばすのだ。

お客様すべてが神様という幻想。自社の価値を理解してくれる人の為に尽くせ


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