(2023/11/17のゴミ拾い)

◆ロフラゼプ酸エチル(先発品:メイラックス)

ベンゾジアゼピン系という種類の抗不安薬、いわゆる精神安定剤ですね。
睡眠薬として処方されている薬の中には、このベンゾジアゼピン系の薬がたくさんあります。

種類によって作用の強弱や効果の持続時間が異なりますが、抗不安作用、催眠作用、筋弛緩作用、抗けいれん作用があり、メイラックスは抗不安作用が強いとされています。

私が病院や薬局に勤務していたとき、眠れないと訴える方に、比較的簡単に睡眠薬が処方されている印象を受けました。
作用時間が短いものは「軽めの睡眠薬」みたいなイメージで使われていたような気がします。

ただ、このベンゾジアゼピン系の薬、依存性が高く、短期間で依存性が形成されることもあります。そうなるとやめるときが大変です。

海外では規制されているところもありますが、日本では1回に30日分まで処方でき、毎月毎月もらっていく人も少なくありません。

また筋弛緩作用があるため、高齢者の方はふらつきや転倒してしまい骨折する、なんていうこともあります。

そして認知症になるリスクが増すという疫学研究もあるそうです。
たしかに服用するとボーッとしてしまうので、そうなるのもわかる気がします。

今はベンゾジアゼピン系だけでなく、さまざまな睡眠薬が開発されていますが(メラトニン受容体に作用するものなど)、できるだけ薬に頼らず、生活リズムや自律神経のバランスを整えることで良い睡眠を得られるようにしたいものです。

朝日を浴びるとセロトニンが分泌されます。
適度な運動をすることも効果的です。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、心が安定したりストレスに強くなったり、仕事にも集中しやすくなります。
うつの人はセロトニンが少なくなっています。

またセロトニンはメラトニンの材料になるため、良い睡眠にも繋がります。
朝日を浴びてから14〜16時間後ぐらいに自然に眠くなるように体内時計が働きます。

薬を飲まなくても、自分の体内にあるんです。
それをちゃんと働かせてあげることが大切ですね。

だんだん日が延びて、太陽のエネルギーも強くなってきました。
春は早寝早起き！
まずは朝日を浴びることから始めましょう。
出来る人は、さらに体を動かすと尚、良いです♪

今日もお読みいただきありがとうございました。

薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー®　吉澤あかね