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アライメントとは何か

概要

皆さんは一時流行ったこのような心理テストを覚えているだろうか



このアライメントテストというのは一件心理テストのように見えるが、実はそうでもない。

これはダンジョン&ドラゴンズというテーブルトークRPGの属性分けをベースにしたミームの一つである。

「秩序」「中立」「混沌」と「善」「悪」それぞれのクラスターを決め、それぞれの属性を兼ね備えた物を振り分けるものだ。

ここでいうところの「秩序」というのはルールや法律、伝統・社会的モラルなどといったものである。

この秩序と相反するのは「混沌」である、混沌はルールや法律、伝統・社会的モラルといったものに縛られることはない。

そして、善悪とは善は「弱者を助ける」「他人の命・財産を奪わないこと」「他人の利益を考えること」「他人を愛し守ること」「よりよい社会を産むこと」である。

逆に悪は「弱者を顧みない」「他人の命・財産を奪う」「自身の利益・快楽を優先させること」「他人を見捨てる事」である。

現在ではダンジョン&ドラゴンズの枠を超えた物として愛されている。

察しのいい人ならわかるが、メガテンやFGOなどでも似たようなものが使用されているのだ。

海外ではこのような画像とともに複数のミームが制作されていることがしばしばある。



例えば、上記の画像とともに製作されるのが下の画像だ。



これを制作したのはかなりプロレスマニアだ、よく見るとビッグバンベイダーは永井豪が制作したマスクで、日本在籍時代のものであることがわかる。

こういったアライメント定義は、実は創作物を創作するにおいてはかなり効果的な役割を果たす。

あらかじめ、このキャラはこういう属性と決めておくとブレが生じないのだ。

では、それぞれの属性が一体どのようなものなのかをみていこう。


Lawful good(秩序にして善)

「秩序にして善」の現代社会において代表的な例

まず最初に紹介するのは、秩序にして善。

LAWFULGOODとして語られる属性についてである。

この秩序にして善は、秩序=ルールを順守しその上で自分の出来る限りの上での善を行う。

この属性に入るのは軍人や政治家・企業家・警察官・公務員など社会的にそれなりの地位を持っている人間が多い場合がある。

秩序を守り、正義を守り、その中で人々がよりよい安全な社会を生み出すために行動を行う。

これを秩序にして善というのだ。

実社会であてはめると、災害派遣で派遣される自衛隊や街の治安を守るためにパトロールする警官などがこれにあたる。

プロレスで例えると、藤波辰爾やハルク・ホーガンのような超王道的なベビーフェイスがこれにあたるだろう

ファンの声援に笑顔で答え、観客に勇気と感動を与え続ける。

また、ウルトラマンシリーズに出てくるウルトラ戦士たちは大体の場合はこの属性に当てはまる。

弱者を守るために遠い宇宙からやってくる彼らはまさに、秩序にして善の体現者であるといえるだろう。

創作物の世界では以下のようなキャラクターたちが当てはまるといえるだろう。


・竈門炭治郎(鬼滅の刃)
・ケンシロウ(北斗の拳)
・成歩堂龍一(逆転裁判シリーズ)
・安浦吉之助(はぐれ刑事シリーズ)
・アルベルト(ロマシング・サガ・ミンストレルソング)
・ダッチ・シェイファー少佐(プレデター)
・コンボイ司令官(トランスフォーマー)
・セリス・シェール(ファイナルファンタジー6)
・セシル・ハーヴィー(ファイナルファンタジー4)
・フラッシュ/バリー・アレン(DCコミック)
・ジョン・スチュワート(DCコミック)
・モスラ・レオ(平成モスラ三部作)
・ガメラ(平成ガメラ三部作)
・ハヤタ・シン(ウルトラマン)
・冴島鋼牙(牙狼シリーズ)
・ジェームズ・ゴードン市警本部長(DCコミック)
・ジョナサン・ジョースター(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・ダイ(ダイの大冒険)



Neutral Good(中立にして善)

次にご紹介するのは中立にして善。

これは一体どういうものかというと、秩序にして善ほど秩序に固執しない、あるいは秩序を守る側に存在しない個人でありながらも、自らの持つ全力で社会に貢献するものをいう。

またあるいは、正義・公平な社会やよりよい社会を建設するうえで秩序の力(法律)も混沌(非合法の手段)も利用する人間をこのようにいう。

秩序を守る側でありながら、大きな正義の実現のためにしばしばルールを多少破る程度のことをする警官・軍人などもこれにあてはまるといえるだろう。

実社会にあてはめると、善良なボランティア・できる限り融資を甘くする銀行員・積極的に人助けをする慈善活動家などがこれにあてはまる。

創作物の世界で当てはまる代表的なキャラクターをあげるとすれば、バットマンだろう。



バットマンは街の平和を実現するためには、秩序にして善の代弁者であるゴッサム市警本部長ゴードンに協力しながらも、自身は非合法の自警団として活動している。

しかし、そのためには決して手段を選ばない。

世界でも屈指の大富豪で街の名士という権限から、ゴッサムシティに自身の基地を勝手に製作・必要とあれば、市民の会話も盗聴・監視している。

さらにヒーロー仲間も個人情報も特定、彼らの弱点を事前に察知対処法を考えている。

利用できるものはなんでも利用する。

彼の存在はD&D公式では秩序にして善となっているが、コミックの彼は中立にして善のがしっくりくるといえる。

彼以外のキャラクターは以下の通りだ。

・孫悟空(ドラゴンボール)
・杉下右京(相棒)
・半沢直樹(同名シリーズ)
・緋村剣心(るろうに剣心)
・スパイダーマン/ピーター・パーカー(MARVEL)
・ハリー・キャラハン(ダーティ・ハリー)
・ライトニング(ファイナルファンタジー13)
・マジュニア(ドラゴンボール)
・御剣怜侍(逆転裁判シリーズ)
・バッツ・クラウザー(ファイナルファンタジー5)
・空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・トキ(北斗の拳)
・ティーダ(ファイナルファンタジー10)
・二代目ナイトオウル(ウォッチメン)


Chaotic Good(混沌にして善)

その次にご紹介するのは混沌にして善。

混沌にして善とはなんなのだろうか。

今までご紹介してきたものは大体皆さんにもご想像は出来うるものであろうと推測される。

では、混沌にして善とは何のかというと…。

これは一言でいうと面倒くさい人である。

自らの正義を押し通すためには社会倫理やモラル・決まり事・秩序といったルールを無視して行動をする。

そこには一遍の社会正義がある場合もあれば、個人的な理由が強い場合もあったりする。

一言でいうと、アンタのルールはしったことがないという顔で自分の正義を強引に押し通そうとする。

つまり、秩序より正義を優先するタイプがこれにあるといわれている。

こういった人間は秩序にして善や中立にして善同様の「秩序」側の人間であったりする場合もある。

こういう人間は、一種の創作物であれば主人公・ヒロインとして楽しめることができるが実際問題として、その同じ空間にいれば、恐らく迷惑をこうむることが高いだろう。

善かれと思ってやっているので、下手な悪属性の持ち主よりも厄介だ。

また、社会正義を持ち合わせているが、ほかの人間と徒党を組まないという性格を持っているいわゆるダークヒーロー的な立ち位置のキャラクターもこれにあてはまるといわれている。

自らの正義のためなら、権力や秩序の側に狙われても何も思わない。
それが彼らだ。

プロレスで例えると、CMパンクや長州力のような反体制ベビーフェイスがこれに当てはまるだろう。

あるいはプロレスというコンテンツを固定観念から覆すような革命的なアングルを考え付いたアントニオ猪木はまさしく、この生きる象徴だったと言っても過言ではないかもしれない。

また、80年代‐90年代に量産された暴走刑事が活躍するアクション映画の主人公はこれに値するといわれている。

セカイ系で世界の命運よりも自分の好きな彼女を優先にする主人公もこのひとりであるといわれている。

では、創作物の世界のキャラクターで当てはめればどうなるだろうか。


・マーティン・リッグス(リーサル・ウエポンシリーズ)
・ジョン・マクレーン(ダイハードシリーズ)
・ウルヴァリン(MARVEL)
・パニッシャー(MARVEL)
・ジェイソン・トッド(DCコミック)
・ハル・ジョーダン(DCコミック)
・ロールシャッハ(ウォッチメン)
・鬼塚英吉(GTO)
・森嶋 帆高(天気の子)
・浦飯幽助(幽☆遊☆白書)
・ロッキー・バルボア(ロッキーシリーズ)
・モンキー・D・ルフィ(ワンピース)
・カイジ(賭博黙示録カイジシリーズ)
・涼邑 零(牙狼シリーズ)
・ロック・コール(ファイナルファンタジー6)
・ジタン・トライバル(ファイナルファンタジー9)
・サラ・コナー(ターミネーター2)
・J・ジョナ・ジェイムソン編集長(MARVEL)
・雲のジュウザ(北斗の拳)
・コブラ(スペースコブラ)
・ジョルノ・ジョパーナ(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・葛城ミサト(新世紀エヴァンゲリオン)



Lawful Neutral(秩序にして中立)

秩序にして中立は社会的によいロールモデルになるであろう最高の属性であるといえる。

彼らは秩序が最初にあり、そのあとに善悪がついてくると考えている。

この秩序は法秩序である場合もあれば、いわゆる契約でつながる場合もある。

この属性の人間はルールに忠実で、善悪を挟まないという面がある。

良くも悪くもブレることはない。

また、種族のルールに忠実な宇宙人や、プログラムにそって動くマシーンなどはこの属性に当てはまる。

現実世界で例えると、公平な判決をする裁判官・あくまで個人の善悪で左右されない警官・ルールにのっとった上で契約を進めるビジネスマンなどがこれに当てはまる。

また、契約に忠実で暗殺対象以外に手を書けることを良しとしない暗殺者や特殊部隊隊員などもこれに当てはまるといわれている。

と書くと、カッコよくみえるがあくまで秩序=ルールにのっとった上での行動しかできないため…大体の創作物の場合は得てして役立たずとして描かれることもしばしばある。

プロレスで例えると、ジョー樋口やアール・ヘブナーのようなルールブックに忠実(だが、よく失神をする)レフェリーはこの最たる典型例であるといえる。

創作物のキャラクターとして以下のような例がある。

・ジェームズ・ボンド(007シリーズ)
・エージェント47(ヒットマンシリーズ)
・ゴルゴ13(ゴルゴ13)
・斎藤一(るろうに剣心)
・サミュエル・ジェラード保安官(逃亡者シリーズ)
・プレデター(プレデターシリーズ)
・T-800(ターミネーター2)
・綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)
・冥府神デス(ロマシング・サガ・ミンストレルソング)
・シャドウ(ファイナルファンタジー6)
・アレクサンド・アンデルセン(ヘルシング)


True Neutral(真なる中立)

秩序混沌善悪、そういった争いに身を投じたくないという人間は世の中に多くいるだろう。

あるいは、そういう人間が世界中ほとんどではないだろうか。

この属性はその最たる典型例と言えるアライメントである。

こういった属性の持ち主は「ただ生きていたい」という意思を持っており、混沌秩序善悪の争いに巻き込まれることをよしとはしていない。

またあるいは、こういった秩序混沌善悪を傍観しながら、自分のやりたいようにやっていく人間はこれに当てはまる。

さらに悪いこと言えば、えてしてこういった属性の持ち主は騙されやすく、利用されやすい。

ピュアであるが、であると同時に愚鈍であるともいえる社会に生きる大多数の人間がまさにこの属性の持ち主であるといえるだろう。

またあるいは、善悪関係なく動く野生動物もこれの一つに入るといわれている。

さらにまれな例をいえば、人類に興味を示す神的・超自然的存在がこの属性の立ち位置とされている。

主な創作物の代表例を挙げると以下のようになる。

・ドクター・マンハッタン(ウォッチメン)
・デス(DCコミック)
・碇シンジ(新世紀エヴァンゲリオン)
・闇の女神シェラハ(ロマシング・サガ・ミンストレルソング)
・ジョン・ランボー(ランボーシリーズ)
・ニコ・べリック(グランドセフトオート4)
・マックス・ロカタンスキー(マッドマックスシリーズ)
・ゴゴ(ファイナルファンタジー6)


Chaotic Neutral(混沌にして中立)


では、混沌にして中立とはなんだろうか。

混沌にして中立とは、きわめて個人主義者的な傾向を持つ属性のことを言う。

秩序は最低限守るが、基本的には無視をする。

また社会的な善悪についても一切垣間見ることはないが進んで他者の命・財産を奪いそれを楽しむ様子はほとんどない。

この属性の持ち主は、基本的には自分の快楽・欲望・エゴのためにしか動かないが、そのために関係のない他人を欺き利用するといったことはしない。

混沌・善との違いは、混沌・中立はより良き社会の建設を考えていないことにある。

別名「真なる自由」ともいわれている。

また得てして「アンチヒーロー」と言われる人種はこれに該当することがしばしばある。

現代社会でいえばニート・社会不適合者・コミュニケーション能力の乏しい専門職・軽犯罪者などがこれに当てはまる。

プロレスでいうと、90‐00年代に活躍したWWE/WWFのアンチヒーロー的キャラクターであったストーンコールド・スティーブ・オースティンがこれの代表例とされている。


秩序にして悪であるコーポーレーションが気に入らないストーンコールドは邪魔をするものは女子供・善悪関係なくぶちのめし、必要となればベビーフェイスに加担することもある。

では、創造物の世界ではどういったキャラクターがこれに当てはまるのだろうか。

・ガッツ(ベルセルク)
・スポーン/アル・シモンズ(スポーン)
・ベジータ(ドラゴンボール)
・惣流 アスカ ラングレー(新世紀エヴァンゲリオン)
・ピーター・グリフィン(ファミリーガイ)
・スネーク・プリスキン(ニューヨーク1997/エスケープフロム・LA)
・リック・サンチェス(リック&モーティー)
・ゴジラ(ゴジラシリーズ)
・空条徐倫(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)

・レヴィ(ブラック・ラグーン)
・トニー・モンタナ(スカーフェイス)
・リディック(ピッチブラック)
・超魔ハドラー(ダイの大冒険)
・大友(アウトレイジシリーズ)



Lawful Evil (秩序にして悪)


では、皆さん大好き。悪の属性についての紹介を始めてみたい!!

まず最初は、「秩序にして悪」である。

非常に現実的な悪の属性であるこれは、多くの人々がぶち当たったことがあるのではないだろうか。

秩序にして悪はいわゆる、権力を悪用して、弱者を搾取する暴君、あるいはこの暴君に従う幹部などがこれにあてはまる。

彼らの中にはこの社会をよりよいものにするために、この悪の秩序の理想・哲学・思想に傾倒しているものがいる。

この場合は暴君そのものよりも恐ろしい結果を生み出すことがよくある。

現実社会で例えると、ヤクザや関東連合などのようなピラミッド型の支配構造をもった反社会勢力の幹部・構成員、カルト教団の信者・教祖、独裁国家の国家元首や彼に付き従う側近などがこれに当てはまる。

ユダヤ人を虐殺し、領土拡張をうたったアドルフ・ヒトラーはこの属性のわかりやすい代表例だ。

また、中国やロシアなどの権力者は残念ながらこの属性を持っている人間がその権力の座に座ることが多い

政治の世界だけではなく、財政界でもこのような人間は多く、1部飲食関係の会社など、ブラック企業の会長・関係者も無論これに入る。

独裁国家ではなくても、民主国家の中にいる極度な新自由主義者・過剰な愛国主義的極右などもこれに入るといえる。

SF映画でいえば宇宙からの侵略者・宇宙怪獣などは大体の場合はこれに部類するといわれている。1部には混沌・悪に該当するものもいるが・・・それはまた後程紹介しよう。

彼らの場合は悪の理想・秩序・正義に盲目的に従い、そのために弱者が苦しむこともなんら躊躇することはない。

極めて邪悪で恐ろしい存在だ。

プロレスで例えると、その権力を振るいながら他のレスラーを搾取する悪徳GMや悪徳オーナーがこれに入る。

長きに渡り、WWF/WWEに君臨していたビンス・マクマホンとその家族が率いていた「コーポレーション」や「オーソリティー」がこれに当てはまるだろう。

では、創作世界ではどういったキャラクターがこの属性に当てはまるのだろうか。

・ダースベイダー(スターウォーズシリーズ)
・パラメキア皇帝(ファイナルファンタジー2)
・ガストラ皇帝(ファイナルファンタジー6)
・冥法王ベース(ハーメルンのバイオリン弾き)
・キール・ローレンツ(新世紀エヴァンゲリオン)
・黒死牟(鬼滅の刃)
・猗窩座(鬼滅の刃)
・狩魔豪(逆転裁判シリーズ)
・巌徒海慈(逆転裁判シリーズ)
・レギオン(ガメラ2 レギオン襲来)
・宇宙恐竜ゼットン(ウルトラマン)
・ダークサイド(DCコミック)
・キングピン(MARVEL)
・利根川幸雄(賭博黙示録カイジシリーズ)
・夜神月(デスノート)
・破壊大帝メガトロン(トランスフォーマー)
・バラライカ(ブラックラグーン)
・ギレン・ザビ(機動戦士ガンダム)
・カーマイン・ファルコーネ(DCコミック)
・フリーザ(ドラゴンボール)
・魔王ダーブラ(ドラゴンボール)
・ラオウ(北斗の拳)
・T-1000(ターミネーター2)
・オジマンディアス(ウォッチメン)
・プッチ神父(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・アリアス大統領(コマンドー)



Neutral Evil(中立にして悪)

では、中立にして悪とはなんだろうか。

この中立にして悪というのは、手段を選ばずに自分の目的・欲望・出世のためであれば他者を平気で利用する存在がこれに該当するといわれている。

彼らは、自身の野望のためであれば秩序にして悪に表向き従うそぶりをみせながら密かに刃を研ぎいつか裏切ろうともくろんでいるパターンもあるが、中にはそのまま従いながらも、あくまで自分の都合を優先させるというパターンもある。

無論、心の奥底から悪の秩序を信奉しているということはなくこの秩序構図が変われば平気で彼らを見捨て自分の有利な方につく存在をこのように言う。

一言で言えば日和見主義者であるが、この中には自信の目的のために秩序にして悪すらも利用しているという狡猾なタイプがいることもある。

さらにいえば、社会に適合しながら裏で犯罪や悪に手を染めているという極めて凶悪な存在も中にいる。

これは非常に恐ろしく厄介な存在である。

彼らにとって秩序と無欲な市民は利用するものである。

一言で言えば秩序にも従うが、妄信してはいないという極めて中途半端な存在が彼らなのだ。

また、秩序にして悪を利用するために、厳しいルールを周囲に当てはめるものいざ自分は…となるとそのルールを緩める独裁者はこれに該当する。

その気になれば買収・説得は可能であるが、関わってはいけない人種であることは間違いない。

現実世界で言えば、客を騙し利用する風俗嬢・ホスト、ヤクザと手を組みつつもヤクザの縦社会の支配構図を拒絶する半グレがこれに値する。

また、詐欺師・または詐欺グループの幹部・マルチ商法の幹部・ブラック企業の中間管理職などはこれに該当するだろう。

法律の穴をついて、弱者を搾取する悪徳弁護士などもこれにあたる。

また、数字・社旗的名声を優先させるために偏向報道捏造報道を入れるメディア関係者もこれに該当する。

また、最悪のパターンは社会的地位の高い職につきながら裏で犯罪を繰り返しているサイコパスはこれに極めて近い。

この属性の持ち主はあなたの隣にいてもおかしくはないのだ。

利用できるものはなんでも利用するまさに凶悪な存在だといえるだろう。

プロレスで例えると、レフェリーのみえないところで反則攻撃を行うヒールレスラーはこれに該当する。

リック・フレアーはこれの代表的存在といえるだろう。

また、モンスターヒールレスラーをコントロールするポール・ヘイマンやポール・ベアラー、ボビー・ヒーナンなどの悪徳マネージャーもこの属性に該当するといわれている。

他者を利用し、自らの欲望・目的のために動く…表向きは秩序に従うが完全に妄信していない。あるいは、時と場合によれば自分の手を汚すこともある。そんな卑劣な策略家がこの属性に値するのだ。


では、創作世界の悪役はどういった人間がいるのだろうか。

・吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・ディアボロ(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・鬼舞辻無惨(鬼滅の刃)
・グリフィス(ベルセルク)
・碇ゲンドウ(新世紀エヴァンゲリオン)
・蛭川光彦(ウルトラマンメビウス)
・暗黒騎士キバ(牙狼シリーズ)
・レックス・ルーサー(DCコミック)
・ゾーン&ソーン(ファイナルファンタジー9)
・エクスデス(ファイナルファンタジー5)
・クジャ(ファイナルファンタジー9)
・超獣王ギータ(ハーメルンのバイオリン弾き)
・ピラフ大王(ドラゴンボール)
・カリオストロ伯爵(ルパン三世カリオストロの城)
・ムスカ(天空の城ラピュタ)
・マイケル・デサンタ(グランド・セフト・オート5)
・ジャッカル(北斗の拳)
・おとうさま(鋼の錬金術師)
・航空参謀スタースクリーム(トランスフォーマー)
・メディックノックアウト(トランスフォーマープライム)
・ベニー(ハムナプトラ)
・サノス(MCUシリーズ)
・イリス(ガメラ3邪神覚醒)
・ベネット(コマンドー)
・ウォルター・ホワイト(ブレイキングバッド)



Chaotic Evil(混沌にして悪)

混沌にして悪は、あらゆるアライメントの中でもっとも危険で狂暴で恐ろしい存在である。

この属性は強烈までに自己中心的で、己の破壊衝動・殺戮欲求の赴くままに行動する。

他者のいうことなど全く耳に介さず己の欲望の赴くまま破壊して暴れ他人を傷つける。

そこにはなんの善意もない。

おおむねこの属性を持っている人物は、計画性がないままに行動をすることがしばしばあるが、冷却期間を持ち長期的なプランを考えて行動をすることもある。

その目的は「大規模なテロ」「国際的な犯罪」といったものが中心になっている。

このきわめて知的な「混沌にして悪」は非情に危険な存在となりえるだろう。

また、この属性を持っているから=愚か者というわけではない。

中には高い知能を持ち、冷酷な罠をはりめぐらせ他者がそれにかかるのを楽しむという存在もいる。

ファンタジー世界でいえば「破壊的な邪神」「悪事を楽しむ悪魔」「自らの力に酔いして暴走する魔術師」「破壊行為そのものが目的の大魔王」などがこれに該当する。

SF世界では地球にやってくる侵略者の中でも、自らの欲望の赴くままに破壊を行う存在はこの属性になる。

ホラー映画の殺人鬼や悪魔は大体の場合はこれに該当する。

現実社会的な価値観で当てはめると、過去に何度も逮捕歴があるのに同じ犯罪を繰り返す重犯罪者・累犯がこれに当てはまる。

大多数の多くの性犯罪者、何度逮捕されてもシャバに出てきて同じことを繰り返すことが多くある。

性犯罪だけではなく、傷害事件・違法薬物の売買を何度も起こす犯人もこれに該当する。

彼らはそのたびに「やってしまった」と嘆くか、開き直るかの類をする。

この混沌悪の属性を持つ犯罪者はおおむねなぜか人望があり、犯罪を起こしても許されてしまうことがしばしばある。

彼らのような存在は決して甘やかしてはいけない。

また、シリアルキラーの中で永山則夫のように職を転々と繰り返す物や、グレアム・ヤングのような職に就いていない存在はこれに当てはまる。

チャールズ・マンソンのような、性格や行動が不安定なカルト教祖もこの属性に入るといえるだろう。

もっといえば、独裁者であるにもかかわらず、あまりにも行動や目的が秩序だっていないポルポトもこの仲間である。

こういった人間はリアルに存在する「混沌にして悪」の代表例といえるだろう。

プロレスで例えると、タイガー・ジェット・シンやアブドーラ・ザ・ブッチャーのような反則行為を上等で行う狂人ヒール、ブレイ・ワイアットやジェイク・ロバーツ、ドインク・ザ・クラウンのように正気とは思えない言動で心理戦を挑む怪奇系レスラーがこれに該当する。

また、ヒール時代のグレートカリやブラウン・ストローマン、日本在籍時代のアンドレ・ザ・ジャイアントやビッグバン・ベイダーのように巨体と怪力を使い、圧倒的力でベビーフェイスを叩きのめす怪物系ヒールもこれに該当する。

創作世界での代表例は以下のようになっている。

・ジョーカー(DCコミック)
・ケフカ・パラッツォ(ファイナルファンタジー6)
・大魔王ケストラー(ハーメルンのバイオリン弾き)
・カーネイジ(MARVEL)
・大魔王ゾーマ(ドラゴンクエスト3)
・破壊神サルーイン(ロマシング・サガ・ミンストレルソング)
・童磨(鬼滅の刃)
・魘夢(鬼滅の刃)
・スコルピオ(ダーティハリー)
・佐藤(ブラックレイン)
・フレディ・クルーガー(エルム街の悪夢シリーズ)
・マイケル・マイヤーズ(ハロウィンシリーズ)
・ジャギ(北斗の拳)
・ペニーワイズ(IT)
・ギム・ギンガナム(∀ガンダム)
・フランク・ジトー(マニアック)
・エンペラ星人(ウルトラマンメビウス)
・キラー・ザ・ブッチャー(ザンボット3)
・ヤザン・ゲーブル(機動戦士Ζガンダム)
・志々雄真実(るろうに剣心)
・鵜堂刃衛(るろうに剣心)
・少佐(ヘルシング)
・破壊神ユニクロン(トランスフォーマー)
・破壊大帝ガルバトロン(トランスフォーマー2010)
・GMKゴジラ(ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃)
・キングギドラ(ゴジラキングオブモンスターズ)
・X星人統制官(ゴジラファイナルウォーズ)
・トレバー・フィリップス(グランド・セフト・オート5)
・ビリー・グレイ(グランド・セフト・オートIV・ザ・ロスト・アンド・ダムド)
・初代ピッコロ大魔王(ドラゴンボール)
・セル(ドラゴンボール)
・トライゴン(DCコミック)
・DIO(ジョジョの奇妙な冒険シリーズ)
・ビーストメガトロン(ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー)
・タイラー・ダーデン(ファイトクラブ)


まとめ


いかがだっただろうか。

様々なアライメント区別。

あなたの好きなキャラはどのようなアライメントにあるのだろうか。

また「このキャラはこっちだろ!」という熱いメッセージを常に募集しているのでどしどしご意見ご感想をお寄せください。


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