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【不動産投資と株式投資、老後資金の確保に有利なのは】

不動産投資と株式投資はどちらもサラリーマンが仕事を続けながら始められる資産運用ですが、利益を生む仕組みや投資の流れ、現金化のしやすさなどが違います。

1. 不動産投資の特徴

不動産投資は物件を保有することで、長期的に家賃収入を得ることが主要な利益です。短期間での元本価額の変動は考えにくく、長期にわたる収益(家賃収入)の変動が元本価額にも影響しますから、賃料が低減しない物件を選んで投資することが肝心です
a.不動産投資の利益
不動産投資の利益の中心は、不動産を保有し賃貸して得られる家賃収入(インカムゲイン)です。購入時の価額より高く売却すると売却益(キャピタルゲイン)も得られます。
b.不動産投資の流動性
不動産投資は株式投資に比べ資産の流動性が低く、売却には時間がかかります。売却までに要する期間は物件にもよりますが、3ヵ月程度を要するのが一般的です。
c.不動産投資の流れ
不動産投資を始めるにはまず、賃貸重要のある物件を選んで購入し、売買契約をして代金を支払って、同時に物件の引き渡しを受けます。空室の場合は入居者の募集を行って、入居希望者と賃貸契約を結び、家賃収入を得るという流れです。

2.不動産投資のメリット

a.価値消滅のリスクは無く、元本割れもしにくい
不動産の価値が1日で大きく変動することは通常ありません。築年数の経過によって建物価値が低下しても、投資用賃貸不動産としての価値は収益還元法を用いて評価されるので、入居者の付いている賃貸物件の価値はゼロにはなりません。資産価値は消滅しません。
b.レバレッジを利かせて投資できる
不動産投資ローンを利用すれば僅かな自己資金でもレバレッジを利かせた投資ができます。
c.損益通算ができる
不動産所得は給与所得などと損益通算できるので、赤字になれば節税ができます。
d.ほったらかしで良い
物件価額や利回りは急に変動しないので、毎日確認する必要はありません。
e.団体信用生命保険がある
不動産投資物件をローンで購入すると、一般的には団体信用生命保険に加入しますから、万が一の際はローンが無くなった不動産を家族に遺せます。賃貸している場合は家賃収入を相続人に引き継げます。50歳以下だと団体信用生命保険に特約でがんの保障も付けられるので、初期がん(ステージ1)と診断されただけでも残債が0円になる事があります。

3.不動産投資のデメリット

a.購入・売却までに時間がかかる
投資対象物件を購入するまでに、物件選びや融資の審査などが必要で、購入までにかなりの時間を要します。売却にもある程度の時間が必要です。
b.維持管理費用が必要
固定資産税や都市計画税、管理費や修繕費などの維持管理費用が必要です。
c.一攫千金は狙えない
不動産の価額は短期間では大きく変動しないので、一獲千金は狙えません。不動産投資は家賃収入を目的とする中長期の運用が前提なので短期の運用には不向きです。
d.火災や地震、家賃滞納のリスクがある
火災や地震などの災害リスク、家賃滞納などの人的トラブル発生などのリスクがあります。

4.株式投資の特徴

株式投資は流動性が高く価格変動が大きいので、一般的にはハイリスク・ハイリターンの投資手法です。株式市場は国内外の政治や経済の動きに影響を受けるので、新聞やニュースをチェックするなどして、常に世の中の動向に目を向けることが必要です。
a.株式投資の利益
株式投資の主要な利益は株式の売買による売却益ですが、株式を保有していることで配当や株主優待を得られることもあります。
b.株式投資の流動性
株式投資は資産の流動性が高く、一般的には株式市場が開いている時間(平日の朝9:00から11:30まで(前場)と12:30から15:00まで(後場))ならいつでも売買できますが、この時間以外や土・日・祝日、年末年始などは、取引所が休みなので売買できません。
c.株式投資の流れ
株式投資は証券会社を選んで口座を開設し、入金すればすぐに始められます。銘柄を選んで株を購入し、株価が上昇した所で売却すると利益が確定します。配当権利確定日や優待権利確定日に株式を保有していると、配当金の支払いや優待を受ける権利を得られます。

5.株式投資のメリット

a.直ぐにはじめられ、売却も容易
株式投資は証券会社に口座を開設し口座に入金すればすぐに始められ、買い手も売り手も多いので、売買しやすく現金化しやすいために、急に資金が必要になったとき便利です。
b.一攫千金を狙える
価格変動の幅が大きいので、短期所有の売買で大きな利益を得られる場合があります。
c.維持管理費用が不要
株式保有期間内に、維持管理費用は発生しません。
d.分散投資が可能
投資金額の幅が広く、数千円から売買可能です。複数の銘柄への分散投資もしやすいです。
e.時には配当金やサービスもある
配当金や投資した会社の商品やサービスなどの株主優待がもらえる銘柄もあります。

6.株式投資のデメリット

a.倒産や元本割れのリスクがある
価格変動が大きく急なので、元本割れのリスクが大きくて、企業倒産で元本がゼロになるリスクもあります。
b.利回りは高くない
プライム市場銘柄の加重平均利回りは2%(2024年3月の予想は2.05%)程度です。
c.損益通算できない
株式の損は不動産投資のように給与所得との損益通算が出来ません
d.レバレッジは小さいし、リスクもある
信用取引を行うと、最大で自己資金の約3.3倍のレバレッジを効かせた投資を行うことができますが、金融機関からの融資は受けられないので、レバレッジ効果は小さいです。そして、信用取引をした銘柄に評価(含み)損が出た場合、委託保証金を追加で差し出さなければいけません。追証(おいしょう)が発生した日の翌々営業日(維持率が20%を下回った場合は翌営業日)までに、追証を差し入れる必要があります。
e.常に監視が必要
株式は1日の中で大きく価格変動を起こすことがあり、日中に値動きが気になると、本業を持つサラリーマンは、仕事に支障をきたすかもしれません。仕事中に価格が乱高下して損失が出るかもしれません。

7.老後資金の確保には不動産投資が有利

a.実物資産が残る
不動産投資は長期間で手堅く運用する低リスクの投資です。実物資産が必ず残るので、物件が使える限り無価値にはなりませんが、賃料が低減しない物件を選ばねばなりません。
b.住宅ローンが使える
老後の出費を抑えるために、自宅購入という投資をするのなら、低金利の住宅ローンが利用できます。物件価格100%の借入も可能なので、レバレッジを効かせた投資ができます。
購入後は自分が住めば賃料が不要、貸せば賃料で住宅ローンの返済と管理費用を賄えます。
c.低リスクで利回りが高い
株式投資は一般に高リスクです。REITやNISAなどは低リスクの株式投資商品ですが、実質利回りが4%を超えることなど期待できません。一方、不動産投資で大事なのは物件選びですが、実質利回りが4%以上となる物件を選ぶのは難しくありません。

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