不動産鑑定士で一級建築士

メールアドレス masakazuiwaki1103@gmail.com

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マガジン

  • 不動産投資

    住宅ローンを借りて都心の中古マンションを住まいとして購入することが、何故最善の不動産投資なのか、どんな不動産を買えばよいのかを解説します。

  • 不動産活用

    空き家の増大は経済を減退させて、街を衰退させます。不動産は活用されることによってその価値を発揮するものなので、使われない不動産は邪魔物でしかありません。新しい不動産を供給することだけでなく。空き家を活用することにこそが不動産業の存在意義ではないでしょうか。

  • 不動産が街を作る

    不動産の集積によって街が作られて、魅力的な街には人がたくさん集まって、まちは発展し続けます。少子化が進む時代になったので、街を消滅させないために、不動産と街との関係をもう一度初心に帰って見直す必要があるのではないでしょうか。

最近の記事

【不動産投資と株式投資、老後資金の確保に有利なのは】

不動産投資と株式投資はどちらもサラリーマンが仕事を続けながら始められる資産運用ですが、利益を生む仕組みや投資の流れ、現金化のしやすさなどが違います。 1. 不動産投資の特徴 不動産投資は物件を保有することで、長期的に家賃収入を得ることが主要な利益です。短期間での元本価額の変動は考えにくく、長期にわたる収益(家賃収入)の変動が元本価額にも影響しますから、賃料が低減しない物件を選んで投資することが肝心です。 a.不動産投資の利益 不動産投資の利益の中心は、不動産を保有し賃貸し

    • 【自分に必要なのはどんな住まいなのだろう】

      1.住まいの選択肢 持ち家か借家かという選択に始まって、一人住まいか二人住まいか三人以上の家族のための住まいなのか、二人は兄弟なのかパートナーなのか夫婦なのかそれ以外なのか、そこに何年住むつもりなのか、住まいに求める第一条件は機能なのか安らぎなのか、人それぞれに思いは異なります。時が経過すれば同居人の数は変化します。住まいに求める条件も変わるでしょう。短期間に条件が変化しそうなら、借家を選択するのが良いのでしょうが、そこに長期間住み続けるのなら、経済性で持ち家が勝ります。

      • 【住民に愛されて変化を受け入れられる街が生き残る】

        1. 街が形成される理由 都市の成り立ちは行政の中心地の城下町、交通の要衝の宿場町、流通の拠点の港町、信仰の拠点の門前町、観光の対象の温泉町などの人が集まる場所が起点となっています。人がそこに定住し、住まいが集積して町が徐々に拡大し、更に大きく発展して都市が形成されました。城下町の中には武家屋敷の他に職人町や商人町もできました。共同作業の必要性から農家集落や漁業集落なども形成され、林業や狩猟を生業とする人たちも、危険回避や相互扶助などの必要に応じ、小さな集落を形成したのでし

        • 【何故都心で暮らし続けているのだろうか】

          令和5年の秋に後期高齢者になりましたが、生まれてからずっと東京の都心で暮らしています。居心地がいいのですがその理由が一体何なのか、思いつくままに書いてみました。 1. 空気感がほかと違う 街にはいつも人が溢れ、情報が溢れ、文化が溢れ、心をざわつかせる刺激が溢れています。街の中には目新しいアイテムがあり、早くも次の季節のファッションで装った人がいて、何気に季節を先取りできます。次々と建て替わる建物や走る車の色や形からも、最先端の空気感が味わえます。だから少しだけお洒落して、

        【不動産投資と株式投資、老後資金の確保に有利なのは】

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        • 不動産投資
          10本
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        • 不動産活用
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        記事

          【35年後に街や暮らしはどうなっているのだろう】

          1.高齢化の進展 35年返済の住宅ローンを借りて住まいを買うと、ローンを完済した頃に街や暮らしはどのように変化しているのでしょうか。総務省の人口推計によれば、我が国の総人口(10月1日現在)は、2005年に戦後初めて減少し、その後に2010年に1億2807万人でピークとなって、2011年以降はずっと減少し続けています。2023年10月1日現在の確定値は1億2453万人で前年と比較すると59万5千人減少しています。一方、65歳以上の高齢者人口は、1950年以降ずっと増加し続け

          【35年後に街や暮らしはどうなっているのだろう】

          【不動産の価値と価格】

          1. 不動産の価値と価格は形成要因が全く違います 不動産の価値はその物件がどれだけの収益を獲得できるかで決まり、不動産の価格は取引市場での需要と供給の均衡点で決まります。ですから価値と価格は通常異なります。不動産の売り希望価格は売主が決め、不動産の買い希望価格は買主が、その不動産の価値を査定して決定します。買主は売り希望価格が価値より低くなれば購入し、価値より高いときは見送ります。  2. 不動産の価値を決定するのは賃料です 不動産の価値はその物件がどれだけの賃料を稼げ

          【不動産の価値と価格】

          【不動産投資は投機ではありません】

          1.土地基本法 土地基本法第一条には土地についての基本理念を定めた法であると記され、第二条で土地はその使用にあたっては「公共の福祉を優先させるもの」と定め、第三条で「その所在する地域の自然的、社会的、経済的及び文化的諸条件に応じて」あるいは「その周辺地域の良好な環境の形成を図るとともに当該周辺地域への悪影響を防止する観点から」それぞれ「適正に利用し、又は管理されるもの」と定め、第四条で「土地は、投機の対象とされてはならない」と定めています。ところが土地は建物の敷地としてとし

          【不動産投資は投機ではありません】

          【東京都心の中古マンションを買って住む理由】

          1.東京都心は住み心地が良いから 生まれてからずっと東京の都心で暮らしています。東京都心で生まれたのは偶然ですがそこで何年暮らしていても他の街に移りたいとは思いませんでした。住み心地がとても良いからです。その理由はおそらく住まいとして重要な3要件、安全性、利便性、快適性が、全て高い水準で満たされているからだと思います。しかもその住み心地は年々良くなっています。 2.東京都心は安全性が高いから 気候変動で国の内外を問わず、大規模な水害のニュースがたびたび聞こえてきます。東

          【東京都心の中古マンションを買って住む理由】

          【最寄り駅から遠いなら工夫して住みやすい家にしてみよう】

          1.最寄り駅から遠いと空き家になりやすい 高度経済成長期に拡大した街は少子高齢化時代になって縮小しています。毎日を快適に暮らすにはアクセスの良い場所に住むことは大事な条件なので、最寄り駅から遠い家は空き家になります。バスや電車の本数が減った路線沿いや廃止された路線沿いにも空き家が増えます。 2.アクセスを改善したらどうでしょう 最寄り駅から徒歩で10分以上の場所にある建物を空き家にしないために、駅の近くに専用の車庫を設け、無料貸し出し自転車付きの貸家にしたらどうでしょう

          【最寄り駅から遠いなら工夫して住みやすい家にしてみよう】

          【場所に不似合いな建物はその場所の土地価格を引き下げます】

          1.東京の都心では中小規模事務所の取壊しが増えています 東京の都心ではこのところ大変な勢いで大規模事務所が増え続けています。そのあおりを受けて中小規模事務所の空室率は上昇し、回復の兆しはありません。なにもしなければ空室率は改善されず、空室率はさらに上昇するでしょう。賃料を下げれば空室率は下がりますが、値下げを続けるとビル事業が破綻します。建物を改造して機能を向上させたとしてもその効果は一時的でしかないでしょう。今後も次々と大規模な再開発事業が竣工するたびに、最新機能を備えた

          【場所に不似合いな建物はその場所の土地価格を引き下げます】

          【空き不動産を活用すれば、街はもっと住みやすい場所になる】

          1.不動産の価値は利用の対価で決まります 不動産はそれを利用するために対価が支払われることで価値が生まれます。ですから利用されない不動産には価値はありません。不動産の所有には公租公課と管理費用が必要なので、利用されない不動産を所有すると損失が生じます。利用の対価が費用よりも小さいときにも損失が生じます。損失を回避するにはその不動産を手放すか有効に利用しなければなりません。 2.不動産の価値は最有効使用の時が最大です 不動産鑑定評価理論には「最有効使用」という概念がありま

          【空き不動産を活用すれば、街はもっと住みやすい場所になる】

          【消滅可能性都市にならない街は】

          1. 消滅可能性都市とは何か 総務省統計局によると2008年が人口減少元年で、現在はもう人口減少社会が定着しています。住まいに関する人々の意識や生活感覚も少しずつ変化して、県庁所在地の駅前にもシャッター商店街が出現するまでになってしまいました。街の活気が失われると人口流出に拍車がかかり、高齢化率が上昇し、限界集落への道を辿り始めます。そんなことには絶対になりそうもない東京23区内の豊島区が「消滅可能性都市」に選ばれたことは衝撃でした。「消滅可能性都市」とは日本創生会議が

          【消滅可能性都市にならない街は】

          【都心の街は日々変貌し拡大します】

          1.都市再開発 東京の都心部では一時も休むことが無く、どこかで再開発が進行中です。都市再開発事業が行われる地域内には、集客力の高い施設が出店し、道路や街並みが整備され、地域の魅力が高まります。多くの人がそこに訪れるようになると、その周りに店舗が集積し、やがて周辺の住宅地域にも店舗が出店します。住宅地域内の店舗の数が増えて裏通りにも店舗が連坦するようになると、気付いた時には地域全体が商業地域になっています。住宅よりも店舗の賃料は高いので、その地域の不動産価格は上昇します。 始ま

          【都心の街は日々変貌し拡大します】

          【銀座や丸の内なら利回り1%でも良いが住まいなら利回り5%以上の物件を選ぶ】

          1.銀座中央通りの高値取引物件少し古い話になりますが、2013年10月4日の日刊ゲンダイで、銀座中央通りの「ティファニー銀座本店ビル」をソフトバンクの孫正義社長が高値で買ったと報道されました。ロイター通信の報道によれば、孫社長の購入金額は320億円で、リーマン・ショック前の2007年にゴールドマンサックス系の不動産ファンドが取得した380億円が「異常な高額取引」だと注目された物件です。その後、リーマン・ショックのあおりで物件の価値が下落。ゴールドマンサックス系の不動産ファンド

          【銀座や丸の内なら利回り1%でも良いが住まいなら利回り5%以上の物件を選ぶ】

          【一億総中流時代から世帯間格差拡大時代へと】

          1.貧困層が増加し続けています昭和から平成を経て令和に至り、世の中の常識や当たり前だったことがそうではなくなったり、全く逆になったりしています。昭和の後期から平成の初期までは高度経済成長期でしたから、中間層の収入が膨れ上がり「一億総中流」と言われた時代でした。バブルが崩壊して「氷河期世代」という多数の犠牲者を生み出してその時代は終わりを告げました。そして富が一握りの富裕層に集中し始めて、いつの間にか貧困層が増え続けています。富裕層の所得が増えて非正規労働者が増えたので、世帯当

          【一億総中流時代から世帯間格差拡大時代へと】

          【不動産鑑定評価理論から学ぶ不動産の基本】

          買うと損する不動産を選ばないように、価値と価格の関係を知っておきましょう。 (ポイント1)不動産の効用は賃料に反映されて不動産の価値が定まります 不動産の効用とは人の役に立って収益を生み出す能力です。 不動産とは土地と建物のことで、土地は建物と一体となって大きな効用を発揮します。 樹木を育成できる林地よりも作物を育成できる農地の効用が大きくて、農地よりも建物と一体となって仕事や生活の場を提供できる宅地の効用が一番大きくて、その効用の大きさが賃料の大小に反映されて、それぞれ

          【不動産鑑定評価理論から学ぶ不動産の基本】