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【マジック考察】

出張先で、マジックが趣味だという中年男性に出会った。

そんな彼が目の前でカードマジックを披露してくれた。僕にカードを1枚引かせて、そのカードを元のカードの中に戻してシャッフルし、引いたカードを当てるというものだった。

彼は見事に引いたカードを的中させたのだが、ところが僕がそのタネを直ぐに見破ってしまったのだ。

がっかりした彼が言うのだった。

「凄いなぁ、今まで誰にもバレたことがなかったのにぃ・・」

「ごめんなさいね・・タマタマですよ。マジックでタネの話をするのはタブーらしいですけど、日本人は特にタネに拘るみたいですよね」

「そうなんですよ。僕だってマジックバーに行ってはマスターのマジックのタネをバラし捲って嫌われてますからね・・ハハハッ❗️」

「マジックって、要するに人間の常識的な行動とか判断の裏で、常識外のことをコソコソとやって騙すんでしょ❓️相当な練習が必要なんでしょうね」

「そうそう❗️そう言うことです❗️」

そう言えば〈セロ〉というマジシャンが一世を風靡したことがあったが、日本のテレビ局がタネバラしをやったので、怒った〈セロ〉が日本に来なくなったんだとうことだ。

タネバラしは野暮なのだ。

タネ云々と言うよりも、マジックそのものを楽しむことが大切なのかもしれないが、それでもやっぱりタネが知りたいのである。

因みに〈ソリュージョン〉とかいって、大掛かりなマジックをやるやつ・・あれ、面白くないな。目の前でやる素朴な、所謂〈手品〉の方が好きだな。


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